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第17話 召喚魔法

俺たちはモスクワにある軍本部に連れていかれた。魔導研究所じゃないのか?騙された…。


「私がメドヴェージェフ、モスコーヴィア軍の最高司令官だ」


ヴァンパイアだ、初めて見た。戦ってみたいが剣術はさすがに習ってないだろうな。


「はじめまして、俺がセージ、こっちはアヴェルアーカです」


「すごい魔法使いだって報告を受けた。どこで覚えたんだ?」


どこってノアールの迷宮で教えてもらったり、作ったんだよ。って言っても通じないだろうな。


「だいたいは冒険者に教えてもらったんですよ、デストロイは俺が作った魔法です」


まあ、こう言うしかないよな。


「そうか、魔法にかなり精通してそうだな。モスコーヴィア軍には入る気はないそうだな」


勧誘かと思ったよ、助かった。


「はい、冒険者をやめる気は当分ないですね」


「その魔法技術をモスコーヴィア軍に生かしてもらいたい、魔導研究所に行ってもらうことになる」


やっとかよ。でも即死系魔法は教えないぞ。あれはヤバイ。


俺たちは魔導研究所に連れていかれた。最初はアヴェルアーカが行くのは断られたのだが、俺が2人じゃないと行かないと断言したのだ。相手は折れてくれた。


俺には一つ目的があった。そうケルベロスの強化だ。あれにバレットの自動発動機能を載せて欲しいのだ。

そうすればキャノン砲がなくなる分軽くなる。それにシールド展開中はキャノン砲だと撃てないのだ。不便すぎる。

自分で発動するより魔導機関を利用した方が使うMPは節約できるだろう。効率的だ。


「私が所長のポストニコフだ、2人を歓迎する」


ここで一番偉い人らしい。中をいろいろ見てみたいと言ったが軍事機密もあるので全部は見せられないと言われた。

そこが見たいんだよ!


「私が研究員のマスロフだ、あなたの魔法技術を教えて欲しい」


「知ってる魔法は全部教えますよ。ご期待に添えるかわかりませんけど」


恐らく、最上級攻撃魔法は発動できるものはここにはいない。どうする気だ?


「ふむ、デストロイという魔法が知りたいのです、どのような魔法ですか?」


ここからは魔法談義になってしまうので割愛するが、どうやら発動が難しいことは理解したようだ。


「魔導機関を利用すれば発動は可能かもしれません、ここには大型の魔導機関があります」


「戦場では武装を持たない兵器はすぐやられますよ?」


ヘヴィタランチュラみたいなお荷物はいらん。


「それより、バレットを魔導機関で発動できないんでしょうかね?、俺のケルベロスに積んでみたいんですよ」


「それは興味がありますね、その魔法は機人に有効です、実用化すれば戦力があがるでしょう。試してみましょう」


やった。そして、バレットを並行発動できるようになった。2つまでだけど。


試運転をしてみた。シールドを展開しながらバレットを自動発動してみる。良い感じだ。これでキャノン砲を2つは減らせる。ついでに2門外してもらった。


試しにアヴェルアーカが俺のケルベロスに乗ってみる。


「どうして?バレットが発動しないわよ、発動の兆候があるけど不発になるわ」


どうやら、シールド展開中にバレットがうまく発動しないようだ。なぜだ?なにやら機材を俺のケルベロスに取り付けて原因を探している。


原因は、魔力不足らしい。魔導機関の出力をあげる必要があるようだ。アヴェルアーカのケルベロスを実験機にして出力をあげるようだ。なにやらチューニングをしている。この魔導機関は安全マージンをとってあったらしい。それを削っていく。


ある程度チューニングしたところでバレットが自動発動した。だが並行発動はできない。


「これは魔導機関を交換する必要がありますね、やってみましょう」


もっと高出力型の魔導機関があるようだ。大きさはあまり変わらないが最新型らしい。4つの魔導機関を交換した。


バレットは並行発動した。後は何発撃てるかアヴェルアーカが試している。


「18発が限界のようね、さっきのと合わせて20発ってとこかしら」


バレットは中級攻撃魔法だ。普通のやつがそれだけ撃てるだけでもすごいと思うんだが。


「これでは実用化は難しいですね、魔法自体の効率化が必要です」


今後の課題になったようだ。だが、おれのケルベロスは強くなった、うれしい。


その後もギガバレットやアーマーピアシングハイエクスプロッシブなどの魔法について話した。

そういえば、俺は拡散弾の魔法を作ってなかった。バレットで十分だったのだ。

ディフューズエラスティック、拡散弾の魔法を作ってやった。


試しに撃ってみる。今一だった。これならバレットの方がいい。だが、マスロフは違ったようだ。


「これならスコーピオンの装甲を破れますよ、使えそうですね」


魔導機関で自動発動してみたが、これは魔法による実弾の生成が難しく、やはりバレットの方が効率がいいようだった。失敗だ。


俺はもう一つ聞きたいことがあったのだ。


「召喚魔法はここで研究されているのですか?」


俺は日本に帰る方法を知っておきたいのだ。まあ、平和な世界に戻る気はないが一応聞いてみた。


「それは本来軍事機密になりますが、そうですね。あなただけならいいでしょう」


アヴェルアーカはいけないようだ。まあ、仕方がない。研究機関はこの研究所内にあった。


「実は、召喚魔法が過去何回か観測されていることは分かっているのです。その観測結果を元に研究を行なっているのが現状です」


俺みたいなやつが何人もいるのか。そいつらは戻って来たのか?


「実際に召喚魔法は実現できたのですか?」


「それが発動まで漕ぎ着けられないのです、あなたなら分かりますか?」


見せてもらったのはやはり魔方陣がない。魔導機関で召喚する仕組みだった。それを教えてもらった。


俺は2度、その魔方陣を見たのだ。あの世界に行った時と戻った時だ。


記憶を探りながら、あの魔方陣を書いていく。こんな感じだったような気がする。


「詠唱方法は分かりませんが、このような魔方陣が必要になりますね。これは完成形じゃないですけど」


うろ覚えで書いたのだ。英語だったから書けたものの謎の記号だったら無理だった。


「おお、このようなものをどこで覚えたのですか?」


知らんがな、ゴブリンシャーマンに聞いてくれ。


「自分も興味があったのでいろいろ試してはいたのですよ」


嘘を言ってみた。本当のことは言えんがな。


「これは研究材料になります、ありがとうございました」


結局、俺たちは1ヶ月そこにいることになった。報酬は貰えたのでよしとしよう。

ここで主人公のために異世界フラグを立ててあげました。

異世界に行くか行かないかどちらを選択するかは主人公次第です…。

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