第16話 トルメキアとの戦争
「トルメキアは一歩も譲らないそうだ、降伏を要求してきた、ふざけている!」
王子は怒っているようだ。
「では、俺は砦に殴りこみをかけてきますよ」
「わかった、トルメキアに攻め込め!」
俺はグラビティフォースをかけて砦に一気に近づいていった。
おもむろに、デストロイを撃ちこむ。
盛大に砦が吹っ飛んだ。
生き残りを狩る。全体強化を発動して狂戦士になった。
「最高の気分だぜ!」
俺と踊ろうぜ!!!!そして死ね!!!!
どんどん死ね!!!!もっと死ね!!!!
魔法が撃ち込まれる、レジストする、魔力と魔力がぶつかるのが気持ちいい!!!どんどん撃ちこんでこい!!!!
俺と踊るやつはもういないのか!!!!
我に返ったが、やはり誰もいなくなっていた。
以前より歯ごたえがない。不完全燃焼だ。味方も殺したくなったが抑えている。
殺気を放ちながら、味方の陣地に戻った。やはり将軍を含めて青い顔をしている。
殺したいが、それはまずい、なかなか加護の影響が消えない。
仕方がない、俺は言った。
「トルメキアに攻め込む!!!!」
もう俺を止める奴はいない。
グラビティフォースをかけて近くの街が見えてきた。
踊る相手を見つけた!!!!殺しまくった!!!!
自然と加護が発動していた、気分がいい!!!最高だ!!!!
3つほど街を殲滅しただろうか?
やっと、気分が落ち着いた。
グラビティフォースでセントルシアの街に戻った。
王子が出迎えた。
「かなりの働きをしたようだな、感謝する」
「俺もかなり楽しめましたよ。つい、砦以外に3つほど街を潰しちゃいました。降伏勧告して、その街を奪っていいですよ」
「分かった、トルメキアと交渉してみる」
俺は訓練場に戻ったが、全員ドン引きしている。
「将軍を呼んでくれ、相手をしてやる」
勘弁してくれと言われた。相手がいない。暇だ。
トルメキア帝国の首都、トルメキアンでは紛糾していた。
皇帝ナウルヴァーンは怒り狂っていた。
「砦に続き、街を3つも滅ぼされただと!相手の兵力はどのくらいだったのだ!」
「どうやら相手は一人だけだったようです」
「馬鹿を言え!たった一人だと!」
「ダークエルフが襲っているのを逃げた人々から目撃されています」
「龍殺しのダークエルフか!なぜやつがパロアにいる!」
「パロアがダークエルフに助けを求めたとしか考えられません。それとパロアから降伏勧告が来ています。滅ぼした3つの街を要求してます…」
「街を3つもか!渡せるはずがないだろう!」
「ですが、要求を飲まなければ我々は滅ぼされてしまいます…」
「どうにかならないのか?」
ここにきて、事態の深刻さに気づいた皇帝だった。
「どうにも交渉する材料がございません…」
「渡すしかないのか…」
「そうなります…」
「アルノールに仲介を頼めないのか?」
「間者によりますと、アルノールの総統もダークエルフには命令できないようです、腫れ物に触るかのような扱いで期待はできないでしょう」
「かまわぬ、使者を出せ!」