破滅の始まり
(街で黒煙が上がり複数の場所で爆発するのが見える)
ユウ「な!?」
エル「お願いですアヤネ委員長辞めて!」
(エルとユウは見えた…下では)
一般人A「助けて!」
一般人B「なんだこいつら!」
(真っ黒で溶けた人のような化け物)
化け物A「グァァァ!」
化け物B「グァァァ!」
(襲われる一般人)
ユウ「酷い…」
エル「そんな…」
(下では一般人達から出た血飛沫などで街が赤くなり火事による黒煙などでどんどん壊れていく街を想像とさせ聞こえてくる悲鳴は恐怖を引き立てていく)
エル「アヤネ委員長…嘘ですよね?これは悪夢なのですよね?」(涙を流しながら)
アヤネ「夢?これは現実だよ…あなたの思ってた完璧で誰からも頼られる私なんて所詮作り物…あなた達はそれに固執して仮面の私だけを見続けた」
ユウ「そう言うことね…アヤネあなたは苦しんでたのね…おおよそこの犯行動機も全ては恨みね」
アヤネ「そうだよ…憎かったんだ…私の作られた面に縋り付いてきては頼り尊敬や信頼の眼差しを向け私の本心を出そうとしても有無を言わせず強引に押し付けて…」
エル「アヤネ委員長…私はあなたが何を言おうとあなたを理解したい…あなたと友達になりたいのです…誰だって仮面を被るのは当たり前です…なのでせめて頼ってくれれば…」
アヤネ「頼る?あなたは俺に何をしてきた?毎度毎度粘着してきては質問やら疑問点は全て聞き何事にも私に確認を取り全ての行動に私が関わるあなたに…」
エル「それでも…私はあなたを友達だと思います!なのでアヤネ委員長私と友達として仲良く…」
ユウ「エル辞めな…こいつはもう何言っても曲げない…必ず止めるから…私達が…」
アヤネ「止められるなら止めてみろ…お前らのような戦闘にまともに出てない奴らが」
(壁が破壊され何かが登ってくる音)
生徒会長「君がこの事件の黒幕か!風紀委員の委員長アヤネさん」
アヤネ「なんでわかったの?」
生徒会長「答えろ!何故こんな事を!」
アヤネ「疑問対して疑問で返すなんて酷いね…まぁ私は優しいから答えてあげる…疲れたんだ…疲れてでも逃げられない…そしたらだんだん心が褪せていく…これが犯行動機さ」
生徒会長「そうか…だが君のやったことは罪だ!見過ごす訳にはいかない」
(生徒会長が走りだし)
生徒会長「君を止める」
(ドゴ!バキ!ブォン!)
アヤネ「単調だね?殴りと殴りそして懐から出したナイフでの横振り」
生徒会長「クソ…当たらない…ならば」
(ナイフの持ち手から突如銃弾が飛ばされる)
アヤネ「それ構造どうなってんの?仕込み銃ってのは聞いたことあるけど実際使われると気になるよね」(弾を弾き飛ばして)
生徒会長「ふん!」
(ユウとエルの拘束を切った)
エル「覚悟してください!委員長」
ユウ「覚悟は出来てるよね?これだけの事をした覚悟を…」
生徒会長「こっからは3対1だ!お前に仲間は居ない!」
アヤネ「3対1か」
(突如出て来る大量の化け物達)
アヤネ「そいつらと遊んでろ」
(ワープゲートに消えていった)
生徒会長「これが君たちの武器だ」
(2人に銃を渡す)
ユウ「生徒会長…ここは私に任せてエルを連れて行って…エルとアヤネをぶつけるべき」
生徒会長「わかった!ここは任せるぞ」
エル「お気を付けて!ユウ先輩」
(2人は街に出て行く)
ユウ「私がこいつらを倒す」
(銃弾を放つ)
化け物達「グァァァ!」
(化け物達の体をすり抜ける銃弾それは当たること無く壁に当たった)
ユウ「な!?」
(化け物達がユウに襲いかかる)
ユウ「くっそ!」
(回避しながら再度射撃するがやはりすり抜けてしまう)
ユウ(なんだこいつら…攻撃がすり抜ける…と言うことは実体が無いそれか液体…だがこいつらは形を持っている…と言うことは実体が無いのか…だが実体が無い相手にどう戦えば…)
?「ほう?困っているようだな人の子よ」
(ユウの精神世界)
ユウ「ここは…何処?」
?「貴様に力を貸してやろう…この街を守るためにな」
(巨大な龍)
?「我が名は自然龍の暴風龍のサンティラス…くれぐれも名前については触れないでくれ…ネームドになった時からこの名が嫌いでな」
ユウ「名前なんてどうでも良いけど…力を貸してくれるの?」
サンティラス「そうだ…貴様に我が風の加護と我が力の全てを使えるようにしてやろう」
ユウ「でも…なんで?」
サンティラス「お主気づかないのか?あいつら化け物達はお主らじゃ傷1つ着けられない…だからこそこの街に伝わる4体の龍が力を貸すという訳だ」
ユウ「だいたいわかった…あなた達は街を壊されたくない…だからこそ私達に協力する…そう言う訳ね…」
サンティラス「そうだ…貴様らに力を貸してやろう」
(現実世界に戻り)
ユウ「ん…これは心強い仲間が現れた」
(突如ユウが風の羽衣を纏う)
(化け物達がユウに触れた瞬間)
ユウ「嵐の鮫肌これでここは終わりね」
(化け物達がぐちゃぐちゃになり消えた)
(一方先に進んだエルと生徒会長達は)
エル「マズいです!化け物達に囲まれました!」
生徒会長「僕が相手をするのでエルさんはアヤネさんを探して下さい!」
(生徒会長はエルの為の囮となる)
生徒会長「ここからは僕が相手だ!」
(化け物達へナイフを振るい銃弾を放つが全て化け物達にはダメージにはならなかった)
生徒会長「な!?」
(生徒会長は横腹に手痛い攻撃を受けてしまい吹き飛び民家の壁にぶつかり更なるダメージを受ける)
生徒会長「ゴホ…何とかして…守らなければエルさんの元には行かせません」
(血を吐きながらも立ち上がりエルの元へ向かおうとした化け物達の前に立ちはだかる)
(ユウは遅れたが急いで生徒会長達との合流を目指し走っていた)
ユウ「追い風でのブーストでもなかなか…キツい」
(全速力で走って着いた先には)
生徒会長「ごめん…なさい…僕はもう…」
(床に倒れ込み最後の言葉とも思える言葉が出ている場面だった…その出血は余りに酷く体中血に染められて涙を流している)
ユウ「暴風の槍(トルネードランス」
(化け物の何体かを貫き化け物達が消える)
ユウ「まだ残ってるのか…こうなったら…暴風」
(とてつもない風の中には空気が巻き込まれて鋭く変化した刃があり化け物達は巻き込まれて消えていった)
ユウ「生徒会長!」
(慌てて駆け寄るが既に涙を流して絶命していた)
ユウ「そんな…生徒会長!生徒会長!」
(いくら体を揺すっても目覚めず出血は余りに酷く触れたユウの手が真っ赤に染まる)
ユウ「生徒会長…あなたの犠牲の分必ずアヤネを止めるね」
(ユウが走り出した)
(エル視点)
エル「ごめんなさい!ごめんなさい!」
(走ってアヤネが居そうな場所に向かう…その道中に居る人の悲鳴も聞こえたが助けるのは無理だと…最優先は止めることだと思い走る)
エル「ここだ…1番儀式などでも使えそうな場所は」
(帝赫神社…過去にその力から民を守ったと呼ばれる神がまつっている神社)
エル「……そんな」
(神社の前では殺された巫女さんなどの死体が転がっていた)
アヤネ「あら?来たんだ1人では何も出来ない弱虫が」
エル「アヤネ委員長…いやアヤネ!もう辞めましょうこんな事!」
アヤネ「あなたに何がわかるの?私がどれだけ苦しんできたのか!」
エル「わからない!だけどそれは話してくれないからわからないのです!私はあなたの力になりたいのです」
アヤネ「本当に腹立つ…人を無意識にイラつかせる才能があるよ…お前は」
エル「……私は好きな物語があるのです…誰もが明るく誰もが助け合い皆を理解し合うそんな明るい物語が好きなのです…アヤネ委員長私は今のアヤネ先輩は嫌いです!今も昔もアヤネ委員長は自分を作ってきた!それは人の当たり前です誰だって作ります!アヤネ委員長…だけど1人で抱え込まないでください!私やユウ先輩に話していればこんな事にはならず皆が協力し明るい風紀委員としてのハッピーエンドになるかもなのです!」
アヤネ「……知った口を挟むな…私の痛みも辛さも理解せず何もかもを頼り切って来た…奴が私に偉そうな口で口を出してくるな!」
(アヤネがワイヤーを取り出してエルに伸ばす)
エル「アヤネ委員長を必ずここで止めます!」
(ワイヤーを避けながら射撃する)
バン…バン…バン
(強化されたワイヤーによって弾丸は完全に包み込まれて止められた)
アヤネ「エルが私に勝てると思うな!」
(大量に伸びてくるワイヤー)
エル「これで落ち着いて下さいアヤネ委員長…終幕魔切弾」
(放たれた弾はVEとはまた違う性質の効果を纏った弾丸でありそれはアヤネのワイヤーを貫き右肩を掠めた)
アヤネ「その程度…うぐぅ…」
(地に膝を着く)
アヤネ「何を…」
エル「これは伊藤家に伝わる悪を切る弾なのです」
(ユウが到着)
ユウ「エル!大丈夫?」
エル「大丈夫です」
(立ち上がり)
アヤネ「はは…エルとユウ両方揃ったか」
ユウ「アヤネもう終わりよ」
(突如アヤネの姿が黒く染まり)
ビジヤ…グジャ…グチャ…
エル「アヤネ委員長?」
(黒が晴れると)
アヤネ「エル…今ここで風紀委員長口穢アヤネ…今ここで伊藤エルあなたとの決戦を申し出る」
(アヤネの右肩から腕は黒く変色し化け物の腕のようになっていた)
エル「アヤネ委員長…わかりました伊藤エル…その申し出に応じます」
ユウ「そう言うことね…2人とも全力でやりなさい)
(2人とも同じタイミングでアヤネとエル)
アヤネとエル「勝負!」
(2人とも戦闘を始める)
バン…バン…バン
(銃弾を避けるアヤネ)
アヤネ「ふん!」
(ドゴ!)
エル「ク…」
(銃で拳を止めるがその威力で銃から凄い音がする)
(2人の決戦その時)
アヤネ「……そろそろ本気を出す」
(突如黒い闇がエルを覆い闇の世界にエルが連れ込まれた)
エル「ここは…まさか…アヤネ委員長の世界…」
(突如アヤネの右腕が触手のようになり闇からも大量に伸びてくる)
エル「!?」
(エルは驚きながらも瞬時に回避行動を取り走って触手を避ける)
エル「これなら!」
(銃を使おうとするが使えない)
エル「さっきの打撃でまさか壊れた!?」
(銃をアヤネに投げ付けるが触手に防がれた)
エル「マズい…このままだと…」
(突如現れた触手に捕まりエルは体を引き裂かれそうになる)
(突如エルの心に溢れた力)
(エルの精神世界)
生徒会長「まったくエル…お前はまだこっちに来るな…俺がお前の仲間を連れてきたから」
(4種類の龍)
(エルはその力を取り込んだ)
エル「まだです!」
(触手を焼き払い暴風で火災風を引き起こし触手を焼き払う)
アヤネ「な!?」
(アヤネも竜の力を使うが)
エル「私は光で居たいのです!アヤネ委員長もユウ先輩も大切な仲間なのですから!」
(4種類の龍の力を集めた究極突破技…リミテッドアンブレイク)
(アヤネは防ごうとしたが防ぎきれず闇が晴れてアヤネが倒れた)
エル「アヤネ委員長!」
アヤネ「あはは…強くなったねエル…私の想像よりも遥かに上だよ」
エル「これも委員長がいろいろとしてくれたおかげで!」
アヤネ「私はこれだけの罪を犯した必然的に私の人生はこれで終わりかもね…だけど大切なことを言うよ…私はねあなたから言葉を言われたとき…嬉しかったの…疲れてこんな強行に至った私を失望すると思ってたの…だけどエルは私を受け入れてくれた…凄い嬉しかったの…ありがとう…そしてごめんね…こんな私で」
(目を瞑る)
エル「おやすみなさいです…今はゆっくりと休んで下さい…委員長」
ユウ「無事にこの一件の黒幕はどうにか出来たけどさすがにアヤネは街から捕まるか死刑…それくらいはされそうだよ…本当に」
エル「アヤネ委員長は私が守ります…どれだけ横暴でも私達3人は風紀委員であり仲間なのです…その3人が揃ってやっと真のハッピーエンドへ向かえるのですよ」
ユウ「そうだね…私もアヤネには無理をさせてた…反省したよ…ここまでするほどアヤネが苦しんでたのを知らなかったから」
エル「目覚めたらアヤネ委員長に謝りましょう…そして仲直りをしましょう」
ユウ「そうだね」
(2人は無意識の内に涙を流していた)
その後病院に運ばれたアヤネは無事に傷は癒え1週間後に目覚めた
(次回…プロローグそして1章の終わりのその後)
(分岐…2章孤独のつぼみの開花)