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ついに来たお祈りの日

本日四話目です

お間違えの無いようお願いします

「クラウン、用意はできた?」


「うん、出来たよ!」


「よし、じゃあ行くぞ!」


「行ってらっしゃい、二人とも気を付けてね!」


「行ってきます!」


今日は待ちに待った五歳の誕生日。

そう、教会に祈りを捧げに行き、自分の魔法の属性を知れる日だ。

玄関に置いている姿見で自分の姿を確認し、どこもおかしなところがないことを確認して飛び出す。

この日をどれだけ待ったことか。

あれから毎日魔力が増えるという修行?は行ってきた。

今では眠っていながらでも魔力循環を行えるくらいだ。

それでも、魔力が増えているのかは目に見えないので、以前父に魔力の量を知りたいと尋ねると教えてくれたのがこれだ。


(ステータス)


私が心の中でそう唱えると、頭の中に文字群が浮かんでくる。


◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇


クラウン 5歳 男 属性


筋力:8


耐久:3


敏捷:6


魔力:101


スキル:【百面相】lv.1【速読】lv.2【魔力循環】lv.4【異世界言語】


◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇


まさかステータスがあるなんて、と聞いた当時はひどく驚いた。

ゲームみたいだとも思ったが、自分の数値が目に見えるというのはありがたいとも思った。

今では魔力循環をやった後に、ステータスを開いて数値を確かめるというのが日課になっていた。

100を超えてから全然伸びなくなったので上限なのか?とも思ったが、つい最近1上がってただ上がりにくくなっただけだと分かった。

魔力だけ突出して伸びているが、最近では父に教わって剣の修行もしているため、他のステータスも徐々に伸びていってくれるはずだ。

しかもスキルというおまけまでついている。

本で調べると、スキルというのは先天的と後天的に獲得できるらしい。

私でいえば前半三つが先天的なスキルであり、後半一つが後天的に獲得したものだろう。

先天的のスキルの二つはなんとなくわかるが百面相だけはよくわからなかった。

本で調べるもどこにも乗ってなく、よくわからないというのが本音だった。


「難しい顔をしているな?この日をずっと待ってたからな、無理もないか・・」


「そうかな?やっと今日自分の属性を知って魔法を使うことができるんだ!ねぇ父さん、僕の属性は何かなぁ!」


自分のことを僕と呼ぶのも、子供の真似をするのも慣れたものだった。

こちとらもう五年も演じているのだ、気恥しさなどとうに消え去った。


「そうだなぁ・・基本的には親の属性を遺伝するものだが、そうじゃない子もいるからなぁ。こればっかりは言ってみてからのお楽しみだな!」


「あぁ楽しみだなぁ!ほら、早く行こうよ!」


そう言って歩く速さを速めると、父は小走りでついてくる。

幸せそうな家庭がそこにはあった。元の世界では小学生に上がるころに両親が離婚して父が出ていったため、親子らしい会話をした覚えがないので何とも言えないが、これが一般的な親子なのだろう。

転生して初めて家族の在り方を知るなんてのもおかしな話だが、今はただ魔法のことの方が気になった。


そうしてしばらく歩くと、目の前に教会が見えてくる。

建物はすべて白で統一されており、街中の小さな教会のためあまり大きくはなかった。

所々にこの世界の人間が崇める唯一神である太陽神を模したかのような橙色の装飾が入っているのが分かる。

私が初めて見る教会をまじまじと見つめていると、父が話しかけてくる。


「そうか、クラウンは初めてだったな!どうだ、緊張してきたか?」


近づいていくと他にも何人かの子供の姿が見え、皆お祈りに来ているようだった。

元の世界では無神論者だったため、神にお祈りをしに行くといってもピンとこなかったので、ただ属性を知りに行くイベントか何かだと思っていた。

しかし、中には全身を白で統一された修道着みたいなものに身を包み、拳を握ってもう片方の手で包み込み、熱心に祈りをささげている子供もいる。

文化の違いに感心した私は、並んでる子供たちの一番後ろに並びながら父の質問に返す。


「んーん、特に緊張してないよ!楽しみの方が強いかな!」


「流石だな、父さんも楽しみだよ!」


そんなことを言いながら、順番待ちをしているとついに私の番がやってくる。

前の子供を見ていてやり方は覚えているので、同じように教会内の中央に建つ男神を模した像の前で膝をついて手を組む。

すると、私にきらきらとした鱗粉のようなものが降り注いでくる。


「おぉ!これはっ!」


「まさか!祝福かっ!?」


教会内がどよめいている。司祭に至っては私の横を離れて奥へと引っ込んでいってしまった。

いったいどうしたというのか、私はそんなことよりも魔法の属性を知りたいだけなのだが。

呆然と立ち尽くしていると、父が駆けよってくる。


「クラウン!まさか太陽神様に我が子が祝福されるなんて・・!夢みたいだ!」


「父さん、祝福って何なの・・?」


「祝福というのは加護のことさ!太陽神様から加護を授かると治癒魔法が使えるようになるといわれているんだ!世界でも数少ない貴重な魔法なんだよ!それに加護を授かれるのは太陽神様が気に入った御子だけだからね!それに選ばれるということはとても名誉なことなんだ!」


なんだかよくわからないが、名誉なことらしい。

こんな私のどこが気に入ったのかわからないが、貰えるものは貰っておこう。


しばらくすると、司祭が息を切らせて帰ってきた。

額には汗が浮かんでおり、相当慌てていたのが分かる。


「きみ、名前はなんていうのかね!?」


「クラウンです」


「そうか、クラウン君!教会で司教を目指す気はないかね?太陽神様の加護を授かったものは教会で癒し手になることができるんだが・・・どうだろうか?」


何やら大ごとになっているのを感じる。

そんなことより私は魔法の属性が知りたいんだが・・・


「いえ、今はその気はありません。すみませんが、丁重にお断りさせていただきます」


「ふむっ、聡い子だ。太陽神様が気に入るのも納得できるというものだな・・・相分かった、しかし、我々聖国バルキアはいつでも太陽の神子を歓迎している。困ったら訪れるといい」


「わかりました、ありがとうございます。それで・・・えっと、僕の属性は・・?」


「おぉそうだった!つい忘れるところだったわ!」


私としてはそっちの方が大事だっていうのに忘れないでいてくれよ・・・

とはいえ、やっとわかる自分の属性に心が躍る。


「君の属性は・・・」




やっぱ異世界と言ったらステータスでしょ!とステータス入れちゃった☆てへ

最初は入れる気なかったんですけど、私が好きなのでしょうがないですよね・・・


漫画だとどこか見づらくなるステータスですが、小説だと主人公の成長をじかに感じ取ることができて好きなんですよねぇ・・

不評であれば後書きにでも乗せるようにしますのでコメントください。

自分もステータス好きだよ!という同志がいらっしゃいましたらそれもコメントいただければ嬉しいです。


まだ続きます!

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