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元素たちのはじまりの物語

物語には始まりというものがなければならない。誰だって、ここはどこで、ここは何で、誰がいて……。世界というものを知らないと、迷子になってしまう。では、この世界で迷子にならないためにも、初期の情報だけでも、とこの世界の神は話そうとしたが、どうにもこの世界の神は黙ってしまった。


というのも、名前とは、固有名詞とは、複数あるからこそ語られるのである。二人の人間がいるならば、識別するためにひとりひとりに名前がつく。しかし、ひとつならば。名前なんかなくていいのである。だから世界の神は口ごもったのである。この世界自体の名前を知らない、と。


「じゃあさあ」

誰かが口にした。

「元素の世界で良くない?だって、ここにはそれしかないじゃんか。人間の世界と、元素の世界。認識できるのは、今はそれしかないんだから」

なるほど、と神は思った。じゃあそれでいこう。結構神は考え無しのアバウトだった。


じゃあ、始まるしかないのかあ、と神は席を立った。本当は始まりというものさえもここには無いことを神は識っていたが、人間様に合わせるには致し方の無いことだと思ったらしい。


「では、はじめようか」

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