ここから、すべてが始まった。
私は、世界がどんなものかまだ知らない…。
両親が、死んだ。
急なことだったので気持ちの整理がつかず、
なし崩し的に王都ポートリアルにに行くことになった私、
カサンドラは、今も憂鬱だ。
「お父さん、お母さん。なんで死んじゃったの?」
両親は、優しい人だった。なぜ死なねばならなかったのか。
両親が死んですぐ、王都の使者がやってきた。仕事を
紹介するので来てほしいとのことだ、
辺りは、まだ朝の気配が抜けていない。
こんな時間に出歩くと、テロリストにあって大変
なのだが幸運なのか、私は、まだあったことすらない。
テロリスト集団、イーイエ財団と表向きは財団を名乗って
いるが、中身は、武力ですべてを解決しようとする、
危険な思想の集団だ。最近は、とても勢力を伸ばして
いるらしい。一時間ほどで、王宮についた。
王への謁見は、割と普通に行われており、国民の
日常だ。
「入ります」
ドアを軽く叩いて入る。
「おう。よく来た。して貴殿は魔法を持っておるかの?」
魔法は、この世界では、貴重とされており、使えるものは、
要職に着くことができる。私は…。
「持っていません。」当然の返答だった。
しかし、
「否。魔法を持つものは、自覚のないものが多い。」
魔法を持つものは、神殿に入ると力がわかるらしい。
聞いたことがある。私も、そこで、資質をみろ、
ということだろう。
かくして私は、王の使いに神殿に案内されるの
だった…。