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序章 0話
「ラストっ…15秒!!」
ベンチからマネージャーが叫んでいる。
仲間からパスを受け取り相手エースと向き合った俺はゴールにアタックすることだけを考えドリブルをはじめた。
俺はもう小細工することなど考えている場合ではないと悟り、勝負をしかける。
大きくクロスオーバーで左右に揺さぶり一瞬の隙を突きステップバックし3Pラインからのシュートを放った。
当然相手もチェックを行ったがシュートを放つスピードが一瞬それを上回りボールは弧を描きリングへと向かう。
一一さっきまで歓声で溢れていたコート内に一時の静寂が訪れる
シュートを放った時点で試合終了まで残り1秒ほどだったにも関わらず残り時間が永遠にも感じられた…。
俺の、俺たちの最後のシュートがリングに…