1:脱出
前回までのあらすじ。
おっきしてた。
人生終了のお知らせ!即逮捕!前科一犯おめでとう!
一部を全部隠しながら答えたが、確実に"モロ"だっただろう。
「あ、えっと。はい。大丈夫です。」
「そうですか。では、すこし、外に出ていますね。あ・・・ふ、服は必用ありませんでしたか?」
めちゃくちゃ気をつかわれてるううううううううううううううううううううう
叫ばれるよりましなんだけどさ!でもさ!!!
どうせならめちゃめちゃ恥じらってる方がそそr
何でもありません。
「いえ、大丈夫です!気になさらず!」
「そ、そうですか。わかりました。では、どうぞ。」
そういって服を差し出してくれた。
物分かり良すぎだろ。さすが夢だな最高に都合がいい。
というか夢だし開き直っちゃっていいんじゃないだろうか。何をビビってたんだか。
そうして俺は隠すのをやめた。もうどうにでもなれ。
お姉さんの視線がめちゃくちゃ突き刺さるが、むしろご褒美だ。
「わざわざすみません。助かりました。」
そういえば服持ってくるの結構早かったな。家が相当近いんだろう。
服を受け取って適当に広げる。なんだこれ。
全然構造がわからん感じになっているが多分ここが頭、ここが腕。
無駄まみれな全然わからんファッションだな。ここのところスーツしか着ていなかったし流行にさといとは言えない。きっと知らぬ間にそういうファッションが流行り始めていたのだろう。
この謎の紐とか布の端のひらひらはなんなんだろうか。
「サイズもちょうどよくてよかったです。では、行きましょうか。」
そういうとおっぱいさんはさっさと入口へと歩いていく。
「え、行くってどこへ行くんでしょうか?」
慌てて後を追う。下半身はすっかり落ち着いたし大丈夫だ。
「私の家です。そこでひとまずゆっくりお話させて下さい。」
「はい、わかりました。」
とりあえずうなずく。この夢がどうやって覚めるかわからないし、この夢の設定とかを詳しく知っておきたい。
いきなり現れた露出狂を家に上げてくれるなんてこの人は天使なんだろうか。
「あぁ、忘れていました。私はライザと言います。呼び捨てでいいですよ。」
振り返りながらこちらに手を差し出す。
「わかりました。僕は一柳 光です。光"コウ"でいいです。」
そういって差し出された手を握った。ライザさん手柔らかいな。
最後に女の子と手を握ったのはいつだったっけか。手じゃないところばかり握ってもらっていた気がする。
機械のようなものが並んでいる通路を抜けると、ようやく外に出ることができた。
「それでは家まで行きましょうか。」
振り返ると遺跡の全容が見えた。改めて見ると、鈍色のボロボロの金属の山のようなものだったようだ。
周りは自然に囲まれているにも関わらず、唐突に現れる金属製の建造物は、一際異彩を放っていた。
ライザは迷わず目の前にあるオープンカーのようなものに向かい歩いていく。
車体(?)は銀色で座席はバゲットシートのもっと深いやつに片方の座席にはひじ掛けがついている、ハンドルもついていないように見えるのは気のせいだろうか。大体、なんで浮いてるんだ?まぁ夢だし何でもありといえばありなのだが。
「それではどうぞ、乗ってください。」
そういうとライザさんはひじ掛けのある方の座席に飛び乗った。
・・・飛び、乗ったのだが。
なんだその物理法則完全無視した乗り方は。2秒くらい浮いてたよな?
夢ってもう何でもありだな。
自分にもできるのかなと念じてみたができなかったので普通によじ登って乗った。
「そう言えば、お家って・・・。」
「この遺跡から近いので、大体3分くらいでつきますよ。」
周り一帯は草と木しか見えないがそんなに近いのだろうか。
きっと不思議パワーでワープとかするんだ。もう驚かないわ。
「それでは行きますね。」
ニッコリ笑いながら言うと、どういう原理かはわからないが車もどきは加速を始める。
「はい、よろしくお願いします。」
・・・そうして楽しいドライブが始まった。
シモしか書いてませんね。
全然話進まなくてすいません。
ちょっと長かったので分割します。