6話、覚醒はいつも不意に現れて・・・
6話、覚醒はいつも不意に現れて・・・
・・・・・前回のあらすじ・・・・・
預言者リヴェアの降臨によりゲーリーとの決闘が始まった。
必死に逃げ回る俺だったがついに其の剣が俺を捕らえた・・・
・・・・・・「罪過」スキル検知しました・・・・・・
え、???????
〔連続攻撃回数24回〕
〔対象、パラディン・・・最上級レベル中衛職。〕
〔使用効果・・・・取得していません。〕
〔攻撃終了までの時間・・・6秒、〕
〔尚、使用者には攻撃決定権は与えられません。〕
〔攻撃開始しますか?・・・そうですね、しますよね!!!!〕
〔紹介遅れました、戦況担当リヴェアでーす。〕
えっと、これはリヴェア様の声ですね、
・・・って何でだよ!!!!
あれ、いつの間にか剣避けてるんですけど。
え、村人めっちゃこっち見てるんですけど・・・
キッドが族長に言う、
「あれ・・・い、今のはなんですかね・・・・・(汗)」
「あいつ、今どんな動きしたんだ・・?????」
つまりこういうことでした、
まずゲーリーの剣が俺の前に飛び出しました。
それは完全に俺が串刺し状態必死の速さでした・・・・
ですが俺は其の剣をくるくる回転しながら奪ったという感じです・・・
しかし俺説明下手だな、これもさっきの声の力なのか???
リヴェア様はドコだ?
あ、いた・・・・めっちゃ見てる、めっちゃ見られてる。
なんか頭にまた声が、
〔これでも、まだ一部ですから。〕
〔ほら早く、攻撃、攻撃〕
なんかかわいいリヴェア様の声に自信をもらいつつ、
ま、まあこれで二刀流だ!!!
でも相手は護衛職のパラディン・・・油断はできない。
あいつは剣なしでも強いはず・・・
と思ってみると・・・
『あ、あれなんだろー、何でだろーあはははははは、お菓子ーいひひひ』
ヤバイ、あいつショック受けてる・・・
だが割とすぐに立ち直り、
『・・・・・は、何てことだ、剣まで奪われている。
ま、まあ確かに強い。くく・・・、
避けてばっかりの雑魚だと見くびっていたようだ。』
何か励ましの言葉をかけなければ、
「下痢には水分だぞ。」(ガッツポーズ)
『死いいいいいいいねええええええええええやあああああああああああっっ』
ヤバイッッ・・・・今の一言で完全に火が付いた。
向かってくる・・・はやッ!!!
『ハードオオオオ!!!!!』
ズガアッッッ
マジか、見てる場合じゃなかった・・・・
ズザアアアアアアアアッッッ
「グッホ・・・・・・」
俺は4メートルくらい吹っ飛ばされた。
地面に落ちる鈍い音が響く・・・
完全に今のは俺のミスだ。
向かってきている状態で何かを唱えたようだった・・・
なんなんだ、あれが魔法か?
・・・・にしても重い、それに速かった。
そんな状況でもゲーリーはこちらに向かってくる、
『ソリッドッッッ』
今度は違う魔法っ????
腕が光ったかと思うと俺に思いっきり殴りかかってくる、
間一髪、それをよけ・・・・
ドガアアアアアアッッッ
「????????」
はっ??????・・・じ、地面割ったあああああああああ!!!!!!!!!
またあの声が響く、
〔ハード・・・質量増加、速度上昇〕
〔ソリッド・・・密度増加、打撃力増加です、受けたら死にます・・・〕
〔テヘゲロ!!!!〕
テヘゲロじゃねーよ!!!!!!!!!
何でそんなのってんだよ!!!
身体強化???
危機感、動揺、
この状況でお漏らしだけは避けたい!!!
しかし・・・
畜生さっきのダメージがまだ残ってる・・
そんな俺に対してゲーリーが微笑しながら
『なんて男だ、私の突進を受けて死なないなんて、
こんなに打たれ強いやつは初めてだ。
・・・・・ふっ・・・・二度目は無いが。」
そういうと、また一つ唱えた、
『・・・・ソリッド、ストライク。』
厨二な名前してんなー、などと思いながらも分かっている
・・・・次のを受けたら必ず死ぬ・・・・
今持ってる武器は剣2本・・・でもあの技だったら剣でも簡単に折れるだろう、
さっき罪過だのといってたが、なんだ?まったくあの後は反応が無い。
リヴェアのほうを見てもこっちを見ているだけ。
〔ダメージポイントがたまりました、やっと攻撃ができます!!!!
使用しますか?〕
何でいきなり来るんだよ!!!!
ダメージポイントってなんだよ?
〔罪過はダメージを一定レベルまで受けなければ使用できません。〕
〔次の相手の攻撃で作動します、では相手をゆっくりとらえてー〕
なんだこれ?
『何だ其の目は、私が挑発に乗るとでも思っているのか。
いいだろう先制攻撃だ!!!!!』
いや、挑発してきたのお前のほうだから、とツッコミを入れたくなるが次の指示が出た・・・
〔剣を交差させてー前を向きまーす!!!〕
妙にテンションたけえなこいつ・・・
〔剣をエックスに交差させましたね!!!、其の状態から前傾姿勢をとってくださーい〕
〔右足を前に出して終了です!!!!!〕
『そんな格好をしても無駄だ、行くぞおオオオオオオオオ!!!!』
ダダダダダダッッ
来た、、、こっち来たあ!!、くそこうなったら指示に従うしか、
目の前にゲーリーが迫りその拳がっ!!!!!!!
〔・・・・発動!!!!!・・・・〕
ズザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザ
・・・・・・斬撃音といえばいいのだろうか・・・・・・
体がありえない速度で縦横無尽に回転する、
するどい剣閃
金属を切り裂く音、
誰かが叫ぶ声、
俺はしっかりと何かを切っている、
スローモーション・・・
俺にはそう見えた。
全てが、
俺にはものすごく遅いスピードで見えていた。
驚く村人、
斬られるゲーリー
そして飛び散る、鎖かたびら。
動きが止まる、
世界が通常のスピードで動き始める・・・
倍速であって、スロー・・・・
頭がくらくらする、
平衡感覚が無い、
倒れそうになって、初めて足元に転がっている、
斬られた男・・・
其処にはズタズタにされた鎖かたびらとゲーリーが横たわっていた・・・・・