5話、腹撃のパラディンと降臨
5話、腹撃のパラディンと降臨
・・・・・前回のあらすじ・・・・・
村で色々と面倒なことに巻き込まれ、分かっていたことながらも若干困る中・・・
一人の男が戦いを挑んでくるのだった。
長身かつ整った顔立ち、
灰色の髪を後ろでまとめ其の目はするどい・・・
鎖かたびらに身を包みマントを羽織った其の男が言う・・・
『この地に降り立つ選ばれし少年よ・・・
初対面から私の名を愚弄するとはいい度胸だ。
この国を守るならば其の実力とくと見せてもらおう!!』
俺は思ったことを言ったまでだが・・・・族長に一応尋ねる。
「なあ、あいつ誰なんだよ。
顔は整っていますがなんかこう・・
ちょっと引くんですよね・・・みたいな感じだが。」
『おい、お前それ全部聞こえてるから!!!!』
耳いいな。
「彼はこの国では有名なパラディンだ。年は19で遠くの村の出身でな・・・まだ15にもならない時に 城に表れたドラゴンを討伐した実力者で、其のときはまだ戦士だったと思うが・・・」
ほほー、強いどころかチートじゃん。
こいつと戦ったら一瞬であの世だな、まあ一回行ったけど。
とにかく名前のダサさと強さはこの世界では反比例のようだ・・・
『どうだ、私と戦うか?自身が無いのか?ああ、そうかそうか・・
本当はすごく弱いのにこんなところでそれがばれたら大変だー・・・
とでも思っているのか?』
そうですよ、ええ其のとおりですよ、
なんだこいつ、パラディンこんな糞でいいの?
あーむかつく・・・・
『戦え!!!』
いきなり飛び込んできた声に少し驚く・・・
其処にたっていたのは、美しい少女・・・
ただ目が美しいコバルトブルーの色をしている。
紫のローブをみにつけ、つややかな黒髪は日本人を彷彿とさせる・・・
見つめられただけで吸い込まれそうな其の目でまっすぐこちらを見ている。
『お前はこの国一のパラディンの挑戦を受けない気か?お前は勝つ!!!
この私が証明しよう。』
いきなり出てきてなんなんだ?少し展開速すぎじゃね???
しかし
この感じ・・・・どこかで、
其の少女を見た途端に村人たちは口を閉ざした・・・まるで神を見るかのように。
族長すらも、キッドすらも、ゲーリーすらも・・・というか、こう何人も新キャラが出てくると面倒なんだが。
「あ、あれは・・・何故リヴェア様がここに・・・・」
キッドが言った。
リヴェア、預言者でありこの国では神格化された少女。
そう、俺の出現を500年前に予言した。その予言は神話となり受け継がれている・・・
この国には彼女が残した・・{写真}・・という物が残され、
村人にそれをみたことが無いものはいないほどだ。
その場にいる誰もが思ったのだ・・・何故彼女がここにいるのか、と・・・
でもそんな事言われたら・・・あー、どうしようこの流れ・・・
でも待てよいきなり現れた美少女の宣言だ、信じられないだろ。
あ、でもこういうパターンはゲームとかラノベでもあるあるか。
案外、俺はチートキャラかも・・・
「分かった、受けてやるよ・・・(ドヤ)」
まあ、俺が弱いわけがないじゃん。
(後にこの選択を後悔することになります・・・)
『本当にリヴェア様の生き写しだ・・・リヴェア様が降臨された!!!!』
ゲーリーが叫ぶ
『リヴェア様、私はこの男には負けません。どうか見ていてください!!!
私の強さを。』
リヴェアは少し微笑むと何かを隣に座り込んでしまっている男に話した。
少しの時間が流れ男は持ってきたものを俺に渡した・・・・
『お前に与える其の剣は絶対に折れない。この村に伝わる名無しの剣・・・
それを使いこの勇敢なパラディンと戦い勝つのだ。』
そうやって決闘は始まった。
ハーイ、フラグ回収でーす。
「あああああああああ!!!たすけてくれーーーー」
『敵前逃亡は許さんぞおおおおお!!!』
基本、俺は逃げ回っていた。
村人の中には笑っているもの、軽蔑する目で見るもの、怒っているもの・・・
ただ其の中で少女だけが真剣に見つめている。
最初はまだ良かった、こいつがありえないスピードで剣を振りかぶり俺がぶっ飛ばされる前までは・・・
其の後は避けるだけ避けて逃げまくっている。
ただ俺はきずいた事があった・・・俺は元々運動神経は悪かった。
しかも反射神経については言うことなしに0点だった。でも今はパラディンの斬撃を
避けまくっている。
それにきずいたのかゲーリーも・・・
『何故だ、形だけはかっこ悪いのに全ての技を避けている・・・』
最初の13文字いらねーよ!!!
たださすがに疲れてきた・・・剣の使い方もままならない俺がパラディンなんかの挑戦に乗ったのが間違いだった。
やばい、このままだと確実に死んじまう。
俺はリヴェアのほうをなぜか向いた、前にも会ったことがあるような其の目は何かを語りかけてくるようだった。
繊細かつ、絶え間ない攻撃・・・
一撃の威力もそこそこだが、
何より其のすさまじい体力・・・・
もう助けを請うしかない、
・・・・・使え・・・・・つかえ・・・。
頭の中に彼女の声が響いた、
「は?、なにをつかえってんだよ。」
其のときだったついに俺を捕らえた剣が目の前にある
・・・頭にもう一度、それは響いた、
・・・・・・〔罪過〕スキル、検知しました・・・・・・
へ、なに?