2話、さあ、さっさと行きますか?
2話、さあ、さっさといきますか?
・・・・・前回のおさらい・・・・・
まあそんな感じでこのおじさんに異世界に飛ばされることなった俺だったが、
ほんとは女性という事を聞いて、
は?・・・と思いながら異世界的に美人さんなのではないだろうか、
ということを考えてうきうきしていた。
「で、早く行こうぜ。異世界!!!」
「ちょっと其の前に聞くがお前、本当に覚悟できているのか?
・・・今から行く場所は、人間世界のように簡単に生活できんぞ?」
「何でいまさらそんな弱気なんだよ!
異世界といえばモンスターとかたくさんいるんだよな?
俺、ずっと憧れてたんだよ。
いつか俺が生きたいように生きれるって、ずっと待ってたんだよ!!」
「よく考えてみろ、お前の親、お世話になった人。二度と会えないんだぞ?」
「そ、それは・・・・だってもう会えないし、いまさら死んだ俺になんでそんなことを言うんだよ?」
彼は少し黙った。そして俺のほうを見て・・
「お前、引きずってるんだろ・・・・だから助けたんだろ、あのときのようにならないように。」
彼の問いを聞いた俺はその場で固まってしまった。
何で知ってるんだよ。
何であんたがそんなこと俺に言うんだよ。
小学生の頃か・・・・俺は今のように活発な性格ではなかった、
むしろなんといえばいいんだろう。
暗い、いてもいなくても替わらないような人間だった。
でも、そんな中でも1人じゃなかった。
・・・・安正がいた・・・・
小学生の頃にこっちに引っ越してきた安正、
俺の唯一の親友だった。
ああ、本当にいいやつだった。野球がうまくて、よく遊んだ。完璧なやつだった、そんな安正が何で俺なんかと仲良くしてくれていたんだろう?
・・・・・・ 中学に入って ある日あいつに言われた、
「お前、抱えこみすぎだ、面倒なことは忘れちまえ。
ミスって終わりじゃねえよ、へっ」
ああ、其のとおりだって俺は思って、スッキリした。
其の次の日・・・・・・・・・安正は死んだ。
俺が中2のときだった。死因は自殺、
前から学校で不良に殴られていたらしい。
くそ・・・・意味が分からなかった、何できずけなかった。
それから高校に入って俺は性格を変えた。
活発で、優しい高校生を演じた。見る世界が変わると思った、
困ってる人は進んで助けた。
何も変わらなかった。あの朝おばあちゃんを助けなければ、
「そうして今ここに俺がいて、あんたがいる・・・・。」
「そうか、お前はただの馬鹿ではなかったようだ・・。」
「何で俺はあんたのところに来たんだ?」
「本来、此処には素質のある者しか来ることはできない、お前は選ばれた。
最後に質問だ、あの老人を助ける時、お前は死ぬことを恐れたか?」
「ミスって終わりじゃない、次がこうやってあるだろ。」
「もうないとしたら?」
『じゃあ、俺から聞くけど最後のチャンスとかいって、最後だったことあるか?』
彼は少し笑っていた。
『面白い、テストは終わりだ。さて、あちらに着いたらこの姿ともお別れだ。』
「目的地は?」
「ただの農村だ、文句あるか?」
「意味わかんないから、言ってから考えるわ。」
「それで結構だ・・・
この少年に強運がつきますよう・・・
そしてこの追放されし身の竜が新たな希望を授けられますよう・・・
行くぞッッッッッッ、」
体が蒼い光に包まれ鈍い痛みが走る。
「あ・・・・・」
きずいたら水の中だった。おぼれるっ
必死に水面めがけてもがいて、もがいて・・・・・誰かの声が聞こえる。かすかに、、、
「おーーい、池から人が上がったぞ!!!!!」
「早く助けろおおおお」「おいそっちもて、大丈夫か?」
俺は陸に引き上げられた。
「お、おい、、おい、大丈夫か???」
「ぐ、けほっっっあ、あ」
俺は助かった、生きてる。大柄の男が話しかけてくる。
「お前、見かけない顔だな?名前は・・・」
『・・・・・・・・・た、・・・・・た、田中・・・田中・・・英二・・』
「た、、たなか・・・だと・・・」