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八百万物語 ~二世の契り~  作者: 哀ノ愛カ
2/9

是非に及ばず

プロローグです。

ものすごく短いです笑


普通に考えると、本能寺の変での信長、みたいな描写ですけれど・・・

はてさて、誰のいつの話でしょう?





 Prologue?





 燃え盛る炎に呑まれながら、酒を(あお)る。

 鈍る感覚の中で手を(かざ)せば、こびり付いた血と炎の赤が重なった。


 もう、この身体(からだ)はもたない。


 肉の()ける匂いに自嘲めいた笑みを零し、最期の時を待つ。

 着々と迫り来る死の気配に、もはや恐怖は感じない。

 ただ、こんな仕合わせを強いた神への非難を込めて、傍らの亡骸を引っ掴み、きつく抱き寄せた。

 鼻腔を(くすぐ)る彼女の血の匂いに黒に染まった心が満たされる。


 そうして僕は、最初の記憶を手繰り寄せることを止めにした。


 誰が――――。

 そんなことを論ずる必要はない。

 それが、是か非かも関係ない。

 あの時からすべきことは決まっているのだから。


「是非に及ばず」


 自分に言い聞かせるようにして呟いた言葉は、身体を覆う炎と深淵に沈む意識に呑まれて消えた。

謎を残したまま第一章に続きます。

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