ボーイッシュな幼馴染は、フツメンの俺にイケメンの兄に変装して、高嶺の花の美少女に告白せよと言い出した
「え、お前、林ユーコのこと好きなの?」
ここで、嘘をつこうかと思ったが、
昔から嘘をつくのが苦手な為、いいや、
別に好きじゃないと言っても、どうせすぐに
嘘だとバレると思い、正直に告げた。
「あ、うん。ユーヤと同じ女が好きだ」
「ふーん...」
ユーヤは意味深な微笑みを浮かべてから、
「俺、おまえに好きな女を取られるつもりはねぇから」と俺に宣戦布告してみせた。
「あー、まぁ、多分。
ユーコはきっと俺よりユーヤを選ぶと思う」
「だよな?俺の方がおまえよかイケメンだし」
「うん」
そんな会話をしてたら、俺たち三人は本屋の前まで来ていて。
ユーヤが、
「あ、俺、本屋寄ってくから!
ここで」
「じゃな!マヒロ!」
「うん!バイバイ、ユーヤ。また明日ね」
こうして、俺はマヒロと二人で帰ることになり、早速だが、俺はマヒロを嗜めた。
「おまえな、俺の好きな女を勝手にバラすなよな!!」
「だって、ユーヤもユーマの好きなひと、
私が言わずとももう知ってるかと、思って」
「いや、ユーヤには俺の好きな女、言ってなかった。おまえにだけ、話してたんだ」
「そうなんだ。それにしてもさぁ、
あんた、悔しくない?」
「何が?」
「ユーヤのやつに俺の方がイケメンだから
ユーコはもらう、みたいに言われちゃってさぁ!!私、聞いてて気分悪かったよ。少しだけど」
「まぁ、勉強も運動も顔も俺はユーヤに負けてるからな。ユーヤが勝つことは目に見えてる」
「告ってみれば?」
「え?」
「林ユーコに告白してみれば?」
「ええ!?」
「そんなの、ダメに決まってるじゃねぇか。
振られるのわかってて告白するようなもん!
ユーコは俺より、絶対、ユーヤを選ぶだろうよ」
「そんなの、分かんないよ。
確かめてみなきゃさぁ!」
「私にいい考えがあんのよ。
ちょっと耳貸して!」
マヒロは小学生みたいなことを言ってから、
俺の耳に何事か吹き込んだ。
「ユーヤにへ、変装大作戦!?」
「バカね。大きな声出すんじゃないのよ!」
iPhoneから送信