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第9話 士官候補生

そして始まった士官候補生としての日々は、忙しいの一言に尽きた。6時の起床に始まり、22時の消灯に終わるまで、殆どが班若しくはクラスでの集団行動。屋外、野外での移動は常に三歩以上は駆け足、食事も全員が揃ってから日直の「いただきます!」で始めて食べられるのだ。


午前中は体力作りの訓練が主で、午後から座学となる。だけど、午前中に目一杯訓練をして昼食を食べた後だから、午後はそりゃあもう眠くってたまらない。しかし、眠くても寝られないのが士官学校である。当然眠ってしまったら学科の効果測定にも影響が出て、規定以上の点数が取れなければ、その分を取り返す為のペナルティが増えるし、最悪退学となってしまう。眠気に耐える事も既に始まった戦いなのだった。


訓練は徐々に体力作りから専門性の高いものへと移行して行った。銃の分解、取り扱い、射撃などから始まり、他の武器の取り扱いや使用、徒手格闘術など多岐にわたった。


座学は物理学、数学はもちろん、哲学、倫理学、心理学、歴史なんかも有り、また、AIのシミレーションを使った部隊運用なども行われた。


こんな調子で始まった私の士官候補生としての日々。それは急げ急げ駆け足進めで常に追い立てられるようであり、言葉を発する時は認番が付きまとい(「認番〇〇番XX候補生入ります」とか)、何をするにも次に、その次に何をするかを考え、予想して行動しなければならず、気を抜く暇も無かった。


プライベートはトイレの個室と消灯後のベットの中だけ。私達の班が皆いい子ばかりで、仲が良くなった事が救いといえばそうで、私はいつの間にか、同じ班の仲間を見るとなんとなくホッと落ち着く様になっていた。

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