第68話 新素材・変身・内面。新しいのができるらしい
さて。
錬金素材標本から見つけたポーション素材になる2つ目は、虹輝石。
虹のように輝く石。
これで作れるのは、これか。
『アケロースポーション』
効果は、変身ができる。
うわっ、なんだ、これ。
使い方によってはすごく便利そう。
どこまで変身できるのか、よくわからないけど。
女に変身するとか、ドラゴンになるとか。
そんなこともできるのかな。
まぁ、別人になることはできそうだな。
「アケロースポーション」
出来た。やっぱりね。
7色に輝く液体が入った瓶。
「なにそれ」
早速メルが聞いてくる。
「これか? 聞いて驚くなよ」
「なになに?」
「変身ポーションだ」
「ええー。変身できるの? 絶世の美女にとか?」
「どこまでできるかは不明だ。何かあったときのためにとっておこう」
「今、使いたい。ダメ?」
こいつ、好奇心がすごいな。
わからないことがあると、とりあえず知ろうとする。
研究者としては優秀だけど、日常生活だと問題ばかりだろうな。
「駄目だ。こういうやばいポーションは本当に必要になってからでいいんだ」
「ケチッ」
うーん。そういう問題ではないと思うが。
さて、最後のポーション素材だな。
紅虎牙。
紅虎っていうのは、森に住む魔物で普通の虎が黄色地に黒の縞なのに対して、赤地に黒の縞らしい。
大きさは普通の虎より小さくて体長150センチ程度。
それほど珍しい魔物ではなく、攻撃力はC級。
普通の虎はB級だから、魔物と言っても弱いんだな。
その紅虎の上下にある牙。
一匹の紅虎から4本採取できる。
「こいつで作れるポーションはというと」
『ヤヌスポーション』
なになに。
相手の内面を感じ取れるポーション。
効果は1日。
内面ってことは、相手の考えていることが分かるのか。
だけど、内面と言っているところを見ると、考えが分かるというより、感情が分かる程度か。
言葉では友好的でも内面に敵意を秘めている人。
特に貴族にはいそうだな。
そういうときに、内面を感じられるのは便利なスキルだな。




