第63話 幽閉・錬金魔法・ズル。ポーションを増産しまくり
「ちょっと、なによ、それ」
「なんだ? 俺のやり方に文句あるのか」
「文句も何も。ズルすぎじゃないの、それ」
貴族地区にある屋敷の離れに幽閉されている俺。
そこにメルとリルが連れてこられた。
おれの命令しか聞かないとごねたらしい。
まぁ、幽閉されてしまったのは不本意だが。
元々、生産大好きな俺。
メルとリルも生産職でガンガン作る系。
状況など気にするのをやめて、生産に集中することにした。
俺はふたりにポーションづくりを手伝ってもらうため、まずは俺の作り方を見せてみた。
そしたら、メルがかみついてきた。
「もしかして、錬金魔法?」
リルは冷静に分析している。
錬金魔法ではなくて、ポーションスキルなんだがな。
「いや。どういうものなのかは知らないな。単に俺はこうやってポーションを作っているんだ」
「ポーションっていうのはね。素材を加工して魔力を注入して作るものなの」
「そんなのは知らんな」
いままでは誰にもポーションづくりをしているところは見せなかった。
このふたりは俺の奴隷だ。
勝手に秘密をバラすこともないだろう。
「もしかして。スリースター級のヒーリングポーションもそうやって作ったの?」
「もちろんだ」
「やってみて」
リクエストじゃ仕方ないな。
実際にやってみせるか。
右手に瓶と薬草4本をもって。
「ポーション!」
右手の瓶と薬草4本が消えて、左手にヒーリングポーションができた。
輝いている緑色の液体が入った瓶。
「すごいわ。一瞬でスリースター級のヒーリングポーションができたわ」
「やっぱりズルをしていたのね」
メルは素直でないな。
リルは素直だけどな。
「ズルも何も俺はこれ以外の作り方とか知らんからな」
「だいたい、薬草4本って何? 素材少なすぎよ」
そうだろうなぁ。
普通のポーションでも、薬草10本、1束は使うからな。
アルフォン商会の粗悪なポーションても薬草6本は使っていたし。
「本当に驚きね。アキラさんはポーション作成の天才ね」
リルは尊敬のまなざしで俺を見ている。
メルはと言うと、詐欺師じゃないのかって目だな、それは。
「まぁ、何にしろ、この形で俺はポーションを作っていく。そのサポートを二人にはして欲しい」
「だけど、私達はそんなポーションづくりはできないわ」
「頼みたいのは、ポーションを作る準備だ」
瓶の中に水と素材の砕いたものを入れておくと、ポーション作りに必要な魔力が軽減できることを話して、やるべきことを伝えた。
「それなら、私達にもできるわ」
「あとは、マナポーション作りだな」
マナポーションなら二人でも作れる。
そのマナポーションを使って、俺の魔力回復に使う。
「とにかく、ポーションを大量生産しないといけないらしい」
「そうね。本気で戦争するみたいだからね」
街はもう、戦争になるって噂が広まっていた。
市民にも、招集がかかって、軍隊を増強する。
すぐにそんなことが起そうだ、と噂されている。
「分かったわ。何からやりましょう?」
俺たち3人のポーション大量生産が始まった。
初めてポーションづくりを薬師に見せてみた。
現在、平行更新中なのが、これ。
アマゾンに2巻目が予約で載った。
まだ表紙がないけどね。
『超強力な土魔法使いの実力。土建チートで巨大建造物を造って世界を変えてしまっています』
https://ncode.syosetu.com/n9609et/




