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第60話 龍人・龍軍団・龍美少女。エタドラ王国はもうできたらしい

「それでどうだ、2階と3階は?」

「はい。ほぼ、制圧しました」

「よし。よくやったね」


ダンジョンの1階ど真ん中の広い部屋。

どん、と座っているのは、エターナルドラゴン。

略してエタドラ。


そのエタドラに報告しているのは、豪龍人。


身の丈、4m。

人間型だけど、皮膚は堅い鱗でおおわれていて、背中には大きな翼があるが、普段は折りたたまれている。


亜人の一種である龍人族の中でも、身体的にも知性的にも魔法的にも上位に位置する魔物の一種。

エタドラの眷属で一番偉い種族だ。


「今の僕の身内はどのくらいになったかな?」

「はい。豪龍人が4、闘龍人が7、龍人が16です」

「龍人系でない普通の竜魔物の数は?」

「飛竜、土竜、火竜、槍竜、走竜、合わせて120です」

「そう。なかなか、集まったね」


エタドラが寝ていた300年の間に龍族の魔物は散り散りになってしまった。


エタドラが目覚めたダンジョンには龍族は全くいなかった。


そこで、一番近くのダンジョンにいた豪龍人を呼び出した。

豪龍人をリーダーとしてあちこちのダンジョンから龍族を集めた。


その結果、龍人、魔竜含めて個体数が、全部で136になった。


それだけ集まると、相当強い龍軍団だ。


「それで、私はあと何をしたらいいのですか?」

「えっ? 別に。普通に暮らしたらいいよ」

「御意」


エタドラは、別に世界征服とか興味がある訳ではない。

身の回りの世話とか、多少は手が必要だけど、それなら数人の龍人がいればいい。


他には特に「これをしよう」と決めているものはない。


だけど、ひとりでいるのは寂しい。

それが龍族を集めた理由だった。


「でも、地中に潜んでいるのも飽きたなぁ。地上に行ってみようか」

「しかし、その姿では人間族と争いが生じるのでは?」

「えっ? 人間族に負けたりしないよ」

「それはそうですが。別に争いが起きないようにした方が楽ではないですか?」

「楽でも、つまらないのは厭なだけ」


豪龍人は、ふだんの4mサイズの姿とは別に、人間サイズの亜人の姿にも変身できる。

だから、4mサイズでダンジョンの中にいるときもあれば、地上で人間と一緒にいることもある。


地上が今、人間で溢れていることを知っているのは、この豪龍人が地上で暮らしたことがあるからだ。


「私も亜人姿になりますから、エタドラ様も変身したら、どうでしょうか?」

「そうか? じゃ、そうしようかな」


エタドラも、もちろん変身能力を持っている。


光学的にも、魔力的にも完璧な変身ができる。

どんな姿であっても、身体的な力と、魔法的な力を発揮できる。


「じゃ、へんしーーーーん」


変身ポーズをとったエタドラ。


濃い霧に包まれて身体が見えなくなる。

その霧が晴れた後に、いたのは。


美少女だった。


「じゃ、遊びに出発~」

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