【水妖精の戯れ】
鑑定→見る→よく見えないこともある→視界不良→スモッグ的な?→霧
【水妖精の戯れ】
清き乙女の吐息。
緑深き湖の結界。
水妖精の手招き。
巡る朝靄の戸惑。
揺れ動く水玉は、
現世を彷徨う。
〇魔術・魔法の種類
・水属性、性質変化型。
〇詩における規則性
・比喩的な表現の列挙。
・初めの四行、文末を「き」と「い」で繰り返す。
〇言葉の記号性
・「清き乙女」は、純粋なものや穢れのないものを意識させる。
・「湖」は、そのままの意味に加えて、多量の魔力が蓄えられた場所を暗示する。
・「結界」は、一種の異界。つまり、霧に包まれた一帯は異界となる。
・「水妖精」は、ウンディーネをイメージ。
・「戸惑」は、朝靄の心境。自らよりも濃い霧に包まれ、困惑している。
・「水玉」は、水の分子。玉の読みは、「たま」ではなく「ぎょく」。
・「現世」は、魔術や魔法が行使される世界のこと。
〇解釈及び解説
・霧を生みだす魔法。目くらましとかに便利かもしれない。
・魔法名は、少し遊びを加えてみた。【霧生成】では、そのまんますぎるので。
・水を扱うので水属性とした。
・型は、他の属性でも該当する物があるように思う。火力を強めたり、土を固めて岩にしたり、などなど。しかし、「性質」が何だかしっくりこない。
・水妖精と書いたが、水精霊の方が良かっただろうか。私のイメージでは、精霊よりも妖精の方がいたずら好きな感じがあった。霧が出るのは、人を迷わせて自分達の元へと連れていくためだというサイドストーリーを思い付き、詠唱に活かせるのではいないかと思って、「水妖精」とした。
・「戸惑」は、本来なら送り仮名をふるべきだろうけれど、四行の文字数を統一するために省いた。
・今回の詠唱において、霧の構成を記述するような部分は最後の二行くらい。
・「現世」は最初、「空中」と書いていたけれど、もっと大規模な感じを出したくて「世界」になり、最終的に「現世」へと着地した。