【肉染みの宴】
料理は愛情→愛憎→憎しみ→肉染み→宴
起動条件ー想像力。
【肉染みの宴】
獅子王の行進、
雌雄の朝鳴き、
驢馬の階段、
天地歩む亀、
林の中の妖精象、
飛び跳ねる有袋類、
幻想のアクアリウム、
二十六の皮肉、
縦笛の郭公、
横笛の鳥籠、
下手糞なピアノ弾き、
複雑怪奇な化石の歌、
瀕死の白鳥、
終となるは螺旋の渦。
〇魔術・魔法の種類
・闇属性、幻惑型。
〇詩における規則性
・比喩。
〇言葉の記号性
・「肉染み」は、滴。
・「雌雄」は、鶏。
・「階段」は、音階。
・「天地」は、天国と地獄。
・「飛び跳ねる有袋類」は、カンガルー。
・「二十六」は、小節数。
・「縦笛」は、クラリネット。
・「横笛」は、フルート。
・「歌」は、いくつかのフランス民謡。
・「瀕死の白鳥」は、バレエ。
・「螺旋の渦」は、カーテンコール。
〇解釈及び解説
・奇妙な幻覚を見せ、人々の目を楽しませる魔法。
・空飛ぶ豚のお腹から、人の頭ほどの滴(肉染み)が落ちる。滴は対象の頭をすっぽりと覆い、幻覚を見せるという演出。幻覚が終わると、滴は破裂する。滴は幻覚を見せる媒体であるだけで、対象の呼吸を妨げるものではない。……L.C.L溶液?
・【隠者の庭園】は、精神操作の要素が強かった。けれどもこちらは、悪魔でも……あくまでも楽しませることを主としている。
・魔法名は、カミーユ・サン=サーンスの『動物の謝肉祭』を少しだけ意識。
・一行目は、第1曲「序奏と獅子王の行進曲」。詠唱はそのまんま。
・二行目は、第2曲「雌鶏と雄鶏」。「朝鳴き」が重要。
・三行目は、第3曲「騾馬」。階段との言葉の相性はあまりよろしくない。
・四行目は、第4曲「亀」。「鈍間」という言葉を付けようかと思ったけれど省いた。
・五行目は、第5曲「象」。ダン◯とは似て非なる空想。
・六行目は、第6曲「カンガルー」。分かりやすい比喩だと(勝手に)思ってる。
・七行目は、第7曲「水族館」。「水族館」だと捻りがなかったので、英語にした。
・八行目は、第8曲「耳の長い登場人物」。意味ありげなタイトルの「登場人物」には、明かされていない謎がある。
・九行目は、第9曲「森の奥のカッコウ」。楽器。
・十行目は、第10曲「大きな鳥籠」。楽器。
・十一行目は、第11曲「ピアニスト」。わざと下手糞に弾くことから。いや、下手というか練習しているような感じ。とある動画を見たら、すごい格好でピアノを弾いていた。かなり自由。
・十二行目は、第12曲「化石」。曲名からして比喩。
・十三行目は、第13曲「白鳥」。「瀕死」という言葉は、似合わないかもしれない。
・十四行目は、第14曲「終曲」。華やか。最後なので、この行だけ体言止めの文章にした。
・以下、サイドストーリーで思いついたもの。
→某魔法使いの大道芸人集団が生み出した魔法。滴が顔を覆っても息ができるという魔法の見世物は、観客を喜ばせ、面白い体験ができるという噂を呼び、人々の注目を集めた。お手軽に魔法に触れられるエンターテイメント(【火の輪幻想≪跳躍する炎猫≫】を参考にした)。
・カミーユ・サン=サーンスの『動物の謝肉祭』は面白い曲。おススメ。
・関係ないけれど、型月の『Carnival Phantasm カーニバルファンタズム』も面白いアニメなのでオヌヌメ。ファンタズムーン。
読みは、そのまま読むと「ニクシミ」の音が「憎しみ」と被るので、「ジューシー・ドロップ・カーニヴァル」と読んでください。




