【広大なる抱擁】
レーザービーム→光線→スペシウム→カルシウム→カリっとボーン→カリバーン→カリブ海→母なる海
起動条件―大らかな気持ちと攻撃性の両立。
【広大なる抱擁】
象るは益荒男。
水塊密にして、
荒波にも負けぬ、屈強なる男。
大きく広げた腕の中の、
深くて厚き、胸板に沈め。
〇魔術・魔法の種類
・水属性、攻撃型。
〇詩における規則性
・形式文「象るは~」。
〇言葉の記号性
・「広大なる抱擁」は、押し潰すこと(主に胸で)。
・「益荒男」は、雄々しく強い男。
・「水塊」は、水の塊。
・「屈強」は、きわめて力が強く、頑丈なさま。
〇解釈及び解説
・水圧で押し潰す魔法。演出としては、筋肉質の男性を模した水の塊が、対象を抱擁し、押し潰す。
※なお、男性はふんどし一丁の姿とする。
・稀にではあるが、抱擁では飽き足らず、体内?に取り込むことがある。
・水の多い場所で行使する場合は、必要魔力が少なくて済む。しかし、近くに水気が全くない場合、相当の魔力を消費することになる。
・同時に複数行使することで、空前絶後のガチムチフィールドを発生させてしまう恐れがあるため、多少注意が必要。
・多数のガチムチに追われる様は、想像するだに恐ろしい。
・魔法名は、それだけ見ると女性のイメージが強い。抱擁という言葉に夢があるからなのかもしれない。
・一行目は、形式文。「益荒男」って……いや、何でもない。
・二行目は圧縮させた。言いやすさ重視。
・三行目の「屈強」は、「頑強」にするか迷った。が、「頑強」の場合は、『自分の態度や考えをかたくなに守って、外からの力に容易に屈しないさま』という意味があって、方向性がブレるので「屈強」を採用した。
・四、五行目は、海を喚起させる言葉を盛り込んだ。「腕」を「かいな」としたのは、語呂をよくしたかっただけ。深い意味はない。
・一般的に、海のイメージは「母」なのかもしれない。ので、詠唱は逆方向に進めてみた。
・今回の詠唱は、男要素が強すぎて水要素が少なかった。
・『嵐に巻き込まれた海の男の霊が、その死後、魔法となった。』という話を考えたけれども、そうするとその抱擁は誰かを抱きしめようとした結果なのかもしれない。たとえばそう、陸に残してきた自分の子ども、とか。




