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闇夜を照らす暁  作者: 高月水都
蜃気楼
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交渉

再び頭脳組

  第84話  交渉

 側近―ーと言ってもガキだが――の話だと俺らを捕らえれば街をどうにかしてくれるらしいが……。

「おいっ」

「なっ、何だよっ!!」

 まだ噛み付くような態度がとれるのか。

「――いい度胸だな」

 嗤ったら、嘲る様に見えたのかが気が青白くなって怯えている。

「駄目ですよ。こっちが悪人に見えてしまいます」

 にこやかに、忠告する花蕾。

「ありがとう……お姉ちゃん」

 ぴきっ

 あっ、積んだな。

 ご愁傷さま。


 暗転。


「――分かりましたか?」

 にこやかに問い掛ける花蕾と怯えて、泣きながら頷いているガキ。

 花蕾に対してNGワードを言ったからな。

(いつもよりはマシだがな)

 子供相手だと手加減したのか。

「――おい」

「ひいいいいっ!!」

 声掛けると悲鳴をあげるガキ。

「聞きたい事が」

「きいいいいい!!」

「領主の」

「にゃあああああああ!!」

 ………………脅かせ過ぎだぞ花蕾。こちらが話しかけようとしただけで怯えたら話が進まん。

 ってか、最後。

「猫の鳴き声ですか……」

「お前のせいだろう…」

 怯えまくって、このままじゃ悲鳴を聞きつけた人が来て誤解される。

「で、どうします?」

 悲鳴をあげて、こちらの声が耳に入ってないガキを横目で見て、尋ねてくる花蕾。

「………」

 このままだと面倒だ。

「放っておく」

「ですね」

 取り敢えずここに用はない。

 ましてや、悲鳴をあげ続けていて鬱陶しいガキをBGMにしてまで作業しても進まん。

「さっさと領主に会いに行くぞ」

 そう決断するとさっさと出て行く。

 が、

「――領主様に何の用だ?」

 BGMが止まり、涙目でこちらの前に立ち塞ぎ、行くてを阻もうとするガキ。

「りょ、領主様に危害を加えさせない」

 びくびく

 おどおど

 怯えつつも、必死で領主を守ろうとする姿。

「………」

 忠義心の固まりかと判断すればいいのか。周りが見えて無いガキだと呆れればいいのか。

「――案内してくれませんか?」

 にこやかに尋ねる花蕾。

「聞きたい事があるので」

 ………いつもなら花蕾の方が有効だが、ガキがNGワードに触れちまったからな。

 ガキが怯えて凍り付く。

(ああ。やはりか)

「花蕾。お前がすると逆効果だ」

「ですね。………でも、紅諒はその手の事苦手でしたよね」

 やるんですか?

「…………仕方ないだろう」

 脳筋組と別行動したのは早計だったかと悔やみ――何時もなら花蕾が居るので困らないが――、

「さっさと案内にしろ」

 と高飛車に命じた。

「…………頼んでないですよ」

 呆れてる花蕾に、誰が原因だと言いたかったが面倒なので辞めておいた。




花蕾「私のNGワードは私に向かって女性呼びと化け物呼びです」

紅諒「一番面倒なのはこいつだな」

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