封鎖
修留と香真。こいつらは大概面倒な肉体労働させられている
第77話 封鎖
街の外――に出れるぎりぎりまで修留と香真は向かう。
「砂嵐だよな……」
入った時にはそんなの起こるとも思えなかったのに。
「ってか、そんな嵐がホイホイ出来るものかよ」
「……そういう術なんだろうけど、持続させている物があるんだよ」
持続…。
「それにしても…」
「何だ?」
「う~んとね。ミミズって土を良くするイメージがあったから。こんな」
襲ってくる大砂ミミズを修留は二回目だから手慣れたもので、瞬殺して、
「大きいミミズが居るのに土壌が悪くなるのが変な感じがするんだ」
「…………俺からするとそんな話をしながらその巨大ミミズを瞬殺しちまうお前の方が不思議なんだよな」
修留はそうかなと首を傾げ、
「ねえねえ。これ持って行ったらまたお祭りになるのかな」
「なるんじゃないか。流石に昨日程規模は無いだろうけど」
「だよね…」
お祭り好きだけど、続くのは大変かな。
「それよりもお前が二階も倒したのがバレたら街から出してもらえなくなると思うぞ」
そう忠告すろとそれは勘弁と首元に着いている首輪に触れて、面倒だと顔をしかめる。
「後でこっそり置いてこよう」
「そうしとけ」
それにしても、
「この砂嵐の中進めって俺らのゴシュジンサマも酷な事して下さる」
「そう? 人目が無いから飛べと言われるかと思ったからまだ楽だよ」
と修留が笑って告げる。
「マジかよ!!」
「マジ。マジ」
「…………労働基準法で訴えるぞ」
「世の中ブラックじゃない企業の方が少ないと思うけど」
ホワイトな企業ってあるのかな。
修留が毒を吐きまくってるのをどう答えようと思いつつ、
「一応、クリーンなイメージで売っている所はホワイトなんじゃねえの」
そんな軽口を砂嵐の中進みながら、口に砂が入らないように布で覆い、楽し気に話をしている。
「ああ。イケメンが台無し」
「僕はイケメンよりも仕事が出来る人の方がいいな。あっ!!」
修留が何かに気付いて声をあげる。
「見つかったか」
修留の足元には精巧な作りの鏡。
「これだな……」
いかにも疑って下さいと言う感じで霊力を全く感じない香真すら分かる力の流れ、
「――阿蛇」
蛇の姿から剣に、一瞬で切れないはずの鏡という物を斬り付ける。
阿蛇は霊力ごと斬っていくので、霊力の暴走も心配しなくていいのが楽だ。
砂嵐が弱まる。
「………これが砂嵐を強化していたんだね」
技術はすごいけど何がしたかったんだろう。
「確かにな…」
草原を砂漠に変える術なんて考えて見ると手間がかかるし維持も大変だ。それを維持する方法もこれでしっかり作られているし。
「何したいんだか……」
《戦争中なら兵糧攻めになる》
「まあ、確かに、ってか、今戦争は無くなったはずなのにね」
戦争前提で動いているのが迷惑なんですけど。
と、告げつつ、
「これ一個だけじゃないんだよね」
「だろうね。何個あるんだろう」
気が遠くなる作業だと放り投げたくなった。
紅諒「修留に手を出すなよ」
香真「出さねえよ。こんなちんちくりん」
修留「……」
紅諒「ちんちくりんだと…」
かちゃっ
香真「銃を出すんじゃねえ!!」
花蕾「平和ですね」
修留「どこが?」




