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闇夜を照らす暁  作者: 高月水都
蛇と少女
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白と闇

戦闘中

  第51話  白と闇

「凄い…」

 街に被害を出さないために戦闘は空中で行われている。

 目で追えない速さ。

 体格や武器の有る無しで修留の方が不利だと思っていた。

「押してる……」

 相手の有利である距離感を奪うように接近戦に持ち込み攻撃をする修留。

 懐の入っての攻撃に相手の方は距離を縮めるために何度か移動するが、機動力は修留の方が早い。

「修留の方が戦闘経験が上だからな」

 銃を手にして、じっと動きを見る紅諒はチャンスがあればすぐに攻撃できるように構えてる。

「それにしても……」

 あいつ玉砕覚悟なのかと呆れるような口調。

「おいっ!!」

 屋根の上。

 いつの間にか昇っていた紅諒が、

「お前死ぬ気か」

 苛立ったように叫ぶ、

「紅諒?」

 何を言っているのかと尋ねようとしたが、

「翼人は霊力を使い過ぎると寿命を縮める。闇色なら暴走を阻止するために使った方がいいだろうが、白色は自殺行為にしかならない!!」

 不快だと舌打ちをすると、

「てめえの自殺に付き合ってやるほど酔狂じゃないんだぞ」

 銃を向けたまま叫ぶ。

「――そんなの」

 女性の声が辛うじて届く。

「あの方の為ならこの命は惜しくない」

 顔は距離があって見えないのに誇らしげに笑った気がした。

「………不愉快だ!!」

 だけど、それが紅諒のただでさえ切れやすい堪忍袋の緒を切る行為。

 ばぁん

 銃口から火が噴いた。届かないはずの距離だったが、込めた霊力で無理やり届かせた執念。

 銃弾は女性と修留の間を通っていく。

「………翼人は、闇でも白でも変わらない」

 壊れた銃を気にせずに告げる声は怒り。

「簡単に自分を切り捨てやがる!!」

 額には人神の証が出現している。

 街にはたくさんの人が居たが既に逃げ出しているので目撃者は居ない。

「紅諒………」

 ので、その姿を見るのは4人……いや、一人は当の本人なので見えないから3人のみ。

「そうやって切り捨ててこっちの事はお構いなしっていうのが腹立たしい!!」

 かなりお怒りだ。こんな紅諒は花蕾は見た事がない。


 修留は見た事があった。

 かつて……紅諒と仕事を組んだ時だ。

 あの時、彼は泣いていた。

 泣きながら責めていた。

 

「ごめんね…」

 戦闘をしていた女性を相手にするのを止めてそっと紅諒に近付く、

「ごめん」

 かつて自分は紅諒を怒らせた。

 寂しがりやで臆病で、不器用な紅諒。

 彼は、他人を信用したくない。

 信用して、その人が自分を守るために傷付くのは嫌いだ。

 だから、予防線を張る。

 これは自分のモノだ。

 ならばいくらでも無理させていい。

 自己責任だ。

 好きにさせればいい。

 そう自分で判断した。


 そうやって、考えて、逃げ道を作って行った。


「――謝ってどうする」

 意味はない。そう返されて、頷く。

「そうだね」

 今はそんな場合じゃないか。 


「………そうやって手懐けたんですか」

 女性がこちらに向かって飛んでくる。

「そうやって、翼人の兵器を作り上げたのですか!!」

 責める声。だが、

「はぁ?」

 意味が分からなかったので反応できなかった。



 




ああ、勘違い(ネタバレ)

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