異端として作られたモノ
キング●ドラ終了のお知らせ
第30話 異端として作られたモノ
霊力の歪みでよく見えないが、香真曰くキング●ドラか……。
「………阿蛇で斬れるか?」
確認。
「まあ、斬れるけど」
斬っていいのかと尋ねてくる香真。
「ああ…」
「紅諒。あれは私が片付けます」
言い掛けたのを止めて花蕾は告げる。
「………いいのか?」
「はい」
こちらの言葉に即答してくる。
「久しぶりに暴れたくなりました」
花蕾の額。頭部二か所。に角が出現する。計三本の角を出して、耳は尖り、牙が生え、爪が伸びる。そして、肌は金属によく似た鱗に包まれて安物の霊具では傷を一つ付けられない。
花蕾本人に告げられないが、花蕾の美女顔がますます作り物めいてくる。
「…紅諒。花蕾って?」
不思議そうに修留が首を傾げてくる。
「お前が知る必要はない」
魔人の角は多くて二本。少なくて一本。三本は前例がない。それに鱗とか修留の知識にはない魔人だろうな。
混ざっているのだ。
オナジモノ
声がする。
ワレラトオナジ。トラワレナカマヲ…カゾクヲタベタ
蠱毒。それは壷なので生き物を閉じ込め、共食いをさせて最後の一匹にさせるまで放置する。生き残ったそれは餌を与えるとその家を繁栄させて、他者に送ると呪いの道具になる。
かつて、上司に命じられて魔人がある実験を行っているので隠密に妨害しろと言われて向かった事がある。
………花蕾はその実験で作られた魔人だった。
フクシュウシタイトオモワナイカ?
コワシタイトオモウダロウ
トモニオイデ
招いている。
「……」
花蕾は答えない。
同種故の想いか。それとも、
スベテヲコワソウ
にたぁぁぁぁぁぁぁ
笑うのが不気味だと思ったが、それを口にしなかったのは霊力が大きく膨れ上がり、凝縮されていったから。
「おいおい。マジかよ…」
たらり
香真が汗を流してる。
「香真?」
「……指針が出来た」
その声に合わせるように、霊力で遮られて見えなかった本体が見えるようになり、
「おい! どこが、キング●ドラだ」
凝縮された霊力を持つが人間(?)じゃないか。
「いやっ、さっきまでキング●ドラだったんだってば!! ってか、こっちに銃向けんな!!」
「うるさい」
取り敢えずデマを言って来たこいつは処刑だな。
「……禁術も喰らってものにした…。そんな気がするけど…」
僕じゃよく分からないなと修留が呟く。
「……」
修留の言葉で銃を下ろす。
「喜べ、お前の処分が遅くなった」
「………ああ。ソウデスカ」
不満そうだな。身の程教えてやるか。
《同じモノ。何故我慢する》
声がさっきよりも聞き取りやすくなったな。
《閉じ込められて、人を喰らわされ、利用されて、なぜ復讐しない。何故、………空腹を我慢する》
こいつ。
《人が美味しそうに見えたはずだ》
花蕾の事見抜いてる。
「……」
花蕾はただ無言でそいつらの言い分を聞いていた。
キャラ紹介。花蕾。種族魔人族。とある実験によって作られた魔族。
もとは弱い部類だが混ざり合ってしまって強くなった。
人肉の味を覚えてしまったが、阿蛇によって人を食いたい欲望を抑えてもらっている。外見年齢は20。実年齢は50ぐらいだが、そのほとんどは実験だったので世間知らず。




