表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
闇夜を照らす暁  作者: 高月水都
闇色の翼
3/265

自己紹介

まだ名前を出してないのが半数でした…

  第2話 自己紹介

 女の子を襲っていた集団は一通り片付いた。

「お久しぶりです。紅諒」

「……花蕾からいか」

 下僕その1――修留――が現れたとたん。もういいだろうと見物人に回っていた花蕾と最初から参加しなかった紅諒は暴れまわっている二人を横目に話をする。

「あの…」

 そんな二人に助け出された女の子――花蕾が保護してた――が深々と頭を下げて、

「助けてくれてありがとうございます」

「いえ、お気になさらずに」

 にこりと答える花蕾に、

「おいっ、途中からサボっていたのに何礼をされてるんだ!!」

 と文句を言いながらこちらに向かってくる下僕その2。

「流石に香真かぐまが活躍しているのに私まで加わるといじめになってしまうでしょう。遠慮したのです。私は、香真と違って手加減できませんので」

 手加減なしで殺してしまいますよ。

 ニコニコと言い訳――しかも正論だったりする。

「……ああ、そうだったよ。おいっ、紅諒」

 ターゲットを変えたのか今度は紅諒に向かって、

「てめー。ガキに何教えてんだ!! 喜々として下僕名乗りをするわ。しかもその1。俺らより早いじゃねえか!!」

「何だお前、一番になりたかったのか?」

「そういう事じゃねえ!!」

 ぜーはーぜーはーと文句を言ってくるのをうるさい奴だなと呆れ、

「あいにくだが、下僕一号の座は修留の物だから渡せんぞ」

「そうですね。残念でしたね香真」

「勝手に決めんな!!」

 花蕾も欲しかった用だが残念ですと呟いてる。

「あの…」

「お姉さん。けがない?」

 にこりと修留が話に置いてかれて途方に暮れている女の子に声を掛ける。

「あっ、はい。ありがとうございました」

 ぺこりと4人に頭を下げると、さっきまで喧しかった香真も黙る。だが、

「こんな綺麗な女性の方で強いなんて…」

 と花蕾の方に向かって告げ、

「やべっ!!」

「おいっ!!」

 ゴゴゴゴゴゴッ


 暗転


「私は男です」

 服のボタンを嵌めながらにこやかに――その笑顔が一生のトラウマになるくらいの恐怖を作り上げたのだが――。

「わっ、私お嫁にいけない………」

 助け出した奴が一番の恐怖を与えるんじゃない。

「紅諒………」

 びくびく涙目になった修留が紅諒の着物の袖を持っている。 

 紅諒はそんな修留の頭を撫でているが無意識だったりする。

「それにしても……」

 花蕾は香真と修留が倒した集団に目をやり、

「魔人族ですね…」

 頭には人には無い角。身体のどこかに刺青のようなあざもあるはずだ。

「………魔人族の人狩りです」

 女の子がようやく現実に戻ってきたのだろう。ポツリと告げる。

「やはりか…」

 どうやら上司の命令はこれをお見通しだったのだろう。紅諒の呟きは下僕三人にしか届いてなかった。








めんどくさいお仕事の話は次回

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ