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闇夜を照らす暁  作者: 高月水都
蠱毒の苦痛
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異変

修留と花蕾のターン

  第23話  異変

 修留が結界の向こうに視線を向ける。

「修留?」

 どうしましたか。と尋ねようとするが、それより先に、

「紅諒!」

 焦ったような修留の声。

 そして、結界に向かって走り出す。

「修留!?」

 結界があるのだそちらに向かえないと止めようとしたら、

「うっ!!」

 漂ってくる血臭。

 ぐらっ

 その臭いで、意識が遠退き掛ける。

「花蕾!?」

 修留がそれに気付き足を止め、こちらにUターンしてくる。

「大丈夫?」

 訪ねられて、

「大丈夫です…」

 と告げるが自分の顔が蒼白になっているのに気付いていた。

「花蕾!!」

 それに対して、責めている修留。

「………」

 嘘を吐いてはいけないと自嘲気に笑い、

「発作なんですよ」

 嘘ではない。そう、ただの発作だ。

 血臭を嗅いでしまうと襲われる発作。

「そう言えば…紅諒と香真が言ってた…」

 思い出したように呟く修留。

「だから――私の事は気にせず」

 そっとしてくださいと続くはずだった言葉は、修留がひょいっと担いた事で言葉として出てくる事がなかった。

「修留!!」

「背中痛いな。向き変えるね」

 再びひょいっと向きを変えて、横抱き――いわゆるお姫様だっこ――されてしまい、

「役得ですね」

「んっ?」

 固定しやすい様に密着されているので修留の胸が当たっている。

(紅諒にばれたら殺されかねませんね)

 と考えつつも、血臭の臭いがどんどん濃くなる。

「………」

 修留は焦っている。血臭の臭いがするのは結界の中。何かあったのは明白だ。

「………」

 迷うような仕草。

「本当はしちゃいけないけど」

 呟いて、そっと手をある方向に向ける。

「…ここまで影響あるのなら仕方ないよね」

 何かに触れる。

 バンバンと不整脈に振動する。何か。

 その何かに霊力を流し込む。

 ばりん

 壊れる音がして、ああもしかして結界を壊したのかと気付くと、

「内側から壊れようとしていたから僕が手を出さなくても壊れたよ」

 焦ったように言い訳をしている修留の掌から流れる血。

「あっ、これね。やっぱ、力技でしたから」

 怪我しちゃった。と告げる修留に答えていられない。

 修留には血の臭いが駄目だと伝えてないのだ。仕方ない。


 そう――


「血の臭い…」

 美味しそうだと感じてしまう事を――。



香真の出番は次にあげるから泣かないでね!!

香真(´・ω・`)

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