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闇夜を照らす暁  作者: 高月水都
蠱毒の苦痛
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人神を祀る地

まだ迷子

  第18話 人神を祀る地

 道を進んで行くと上に登る石段と立て看板。

「……なんか書いてあるぜ? 何々、…これより先不浄入るべからず………。不浄って?」

「お前のような奴の事だ」

「モテ男の事か」

 香真の問いに紅諒はボケただけだが、ボケにボケを返された。

「……不浄と言うのは、殺生とかでしたよね」

 確かと花蕾が首を傾げる。

「……それ以外あるが……」

 何かに気付いて、

「この先は行かない方がいい」

 と告げて元の道に戻ろうとする。

「はあ!? マジかよ!! 結界とやらで道が思うよに行けないんじゃなかったかよ!?」

 さっさと行くぜ。と、石段に向かう香真。

「おいっ!! 戻れ。下僕その2」

 連れ戻そうと手を伸ばす。石段に入らないで止めようとしたが足が石段に触れる。

 きいいいいいいん

 奇妙な音が響くと同時に、術が発動したのを感じる。

「………やはりか」

 普段は術で消している人神の証が姿を現している。それに、

「……花蕾と修留は?」

 後ろに居たはずの二人はいない。香真が不思議そうに二人の名を呼び、

「おいっ!? 紅諒!!」

 何かあったのかと焦りだす。

「……」

 紅諒は、じっとはめている腕輪に目をやり、

「……結界で見えなくなっただけだ。そう離れてはいない」

 だから、行かない方がいいと告げたんだと、ため息交じりに告げる。

「……ん? どういう事だ?」

 香真の言葉に合わせて蛇が服から出てくる。

「……書いてあっただろう。『不浄な者は入るべからず』その不浄に引っ掛かったんだ」

「不浄って? 何で引っ掛かるんだ?」

「それはこいつが説明してくれるだろう」 

 紅諒の視線の先。

「ああ。旅の人ですね。結界が人を入れるように機能したのでどうしたのかと思いました」

 紅諒の着ている服に似ている服を身に纏った少年がこちらに向かってくる。

「……………お前の着ている服って流行ってるの?」

 奇妙な服で街では浮いてたけど。

「……俺の服は仕事着だ」

 それに、

「人神様! まさか人神様がご降臨なさるとは!!」

 ありがたいと拝む少年。

「………………紅諒」

「…………………………人神。または、人神に仕える者の仕事着なんだ。これは」

 面倒だと不愉快気に紅諒は告げるのだった。


花蕾と修留は次回。

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