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不思議の国の星が煌めくその夜に  作者: 黒猫
♥♢不思議の国のアリス編 prologue♦♧
7/37

004頁:妄想と想像と空想の国のラトちゃんと+a

7時半



しかし、きっと…


きっと…“ルイス・キャロル”は違うだろう。


“ルイス・キャロル”は永遠にして唐突に消える。


“ルイス・キャロル”は言わば、妄想と、想像と、空想で出来た一つの命。


黄昏の神。この世を創りし神。永遠であり、終わりである。


哀れ憐れな優しい少女は、一体何を願うのでしょうか


0.0004%


―――――――――――――――




「…嫌です。言いません」


当たり前だ。こんな出会って間もない人類に、言う訳がない。猫くんにさえ言った事無いんですから。


「ふぅん…どうして?」

「…言いません。」

「どうしてー?」

「…ふう…」


あくまでも無表情で貫く。言わない。絶対に。

このことは…あの事は…誰にも言わない。

人は嘘を吐く。僕は何も信じない。信じられない。


「で、ホントの理由はー?」

「……口がさけても言わんです。」

「ま、いっか。今は無理でもいつかは絶対自分から理由を言わせてやる」

「ばーかばーか」


***―――――――――…


「こっちこっち!」

「おっとっと…少しスピードを下げるのです。…私、君の背丈には十年ぐらいかかっても届かない気がするんですが…」

「だいじょーぶっ!十年たったらさすがに7cmぐらいは伸びてると思うよ!」

「あ、なんか悲しくなってきたです」


十年たっても7cmって……ふむ、十年たっても7cm…長いな、それ。…たしか、少しずつだけど、身長が伸びる薬とかあった気がする…今度帰宅したら、作り方を見てみようかな…楽しそう。てか、ちょーまじぱねーなレベルでちょべりべたのしみなんですけどー…なんちゃって。

ぎゃる語?を真似してみた。使い方あってるですかね?


「…慰めたつもりなのに」

「要らぬお世話って訳です」

「なんかラトちゃんさっきから俺の扱い酷くない!?」

「当ったり前ですよ?。頬にきすとか…“おとめのてき”ってヤツです」

「えーいいじゃん!可愛いラトちゃんが悪い」

「ナイトくんは少し行動と言動と言葉を慎めましょうね。」

「すごく慎んでると思うけど?」

「それはただの自分視点です。客観的に見てくださいな」

「う~む…つ、慎んでる…?よくわからん」

「慎んでないからね。頬っぺたにきすとか…“恋人じゃねぇのにそんな事すんじゃねー!!いいな!?男にされたら、もしくはしたりするのは絶対ダメ!!!男にされた場合はとりあえず殴ってお得意の廻り蹴りをやるんだ!!!?いいな!!!?”だそうで。」

「え…なにそれ?すごすぎだよ、その声真似。」

「ありがとうです。友人の言葉です。前に言われたのを、今、思い出したので廻り蹴りは今するです。」


友人とはもちのろんでチェシャ猫くんです。


「あばよ…です」

「え?ちょっ!?」


キラリと彗星のごとく右足で廻り蹴りをお腹辺りにキックを咬ます。


ヒュウッ!


が、思い出した為、寸前で足を停止させる。


「あ、さーせん?」

「え?意味わからない…」

「マゾでしたらやりますが…可愛そうなので、今回は慎めますです」

「…意味わかんない所で優しいね」

「うん。気が変わった」

「ラトちゃん案外怖いのね。」

「いや、怖くはな…ええ、怖いともさ」


やっぱり僕は怖いですよー豆腐メンタルですが。


「なぜ言いなおした」

「それはな…狂気のマッドサイエンティストだからですよ。…あ、うーらーめーしーやー?」


こう言うときって、うーらーめーしーやーって言うんですよねっ…!分かります。


「?!メスとか持ってるの?!」

「え、うん、まぁ、そうです…?」

「ナース姿とか?!」

「いや、それ病院です。あと、白衣です。」

「白衣!!見たい!凄く見たい!!」


 テンション高すぎだろ…と言う言葉の若干引き気味の気持ちは押し殺して、何故んなにテンションが高いんですか?と聞く。


「何故って…せの小ささにダボダボの白衣とか…むっは!萌え死ぬ…」

「正真正銘の、HEN☆TAI…」

「失礼な…俺は紳士だ」

「紳士と書いてHEN☆TAIと読むんですよね。分かります。」

「えっ!?」

「そうでしょう?紳士さん(HEN☆TAI)?」

「い、いや、ぜんぜん…」

「大体、確かにダボダボだけど、安全ピンで留めてるです」

「可愛い!」


 この人はこれしか言えないのか、そんか気分だが気にしないでいよう。


「ところで」

「?なぁに?」

「君はこれからどこに連れて行くのさ?」

「…知りたぁい?」

「…ん、知りたいです」

「が・く・え・ん!」

「…確かに学園の方向とはかけ離れているよ」


まさかこの人方向音痴だとか…ないな。


「近道でっす!」

「ふぅん…見るからにケモノ道じゃないですか」

「だじょうぶだいじょうぶ」

「…怖いです……」



☆・゜・。~かれこれ数十分後~。・゜・☆




「ねぇ、本当にこの道で合ってるのです?」

「合ってる合ってる。」


大丈夫かな…この人…


「うわっ気持ち悪い!虫っ!」

「あ、言い忘れてたけどこの道かなり、こう、幽霊とか落とし穴とか虫がいっぱいあるから気を付けてね」

「最初から言えよ…ちゃんとした道進んだ方がよかった…」

「そう言わずに!」



☆・゜・。~さらに数十分後~。・゜・☆




「…ねぇ、本当にこの道で合ってる?」

「合ってる合ってる。……………多分。」

「え…?今何言った?」


大丈夫かな…この人…


「うわぁああっ!!??」

「えっ!?なにっえ…ラトちゃっーんっ!!」

「落とし穴に落ちちゃいましたぁ~!!助けやがれぇなのさぁっ!!」

「えぇ!?」



☆・゜・。~また数十分後~。・゜・☆


「…ねぇ、本当にこの道で合ってるの?」

「合ってる合ってる。…………………多分。」

「今何言った?」


大丈夫かな…この人…


「うわぁああっ!!??」

「どうしたんです?」

「幽霊出たっ――――――!!!!!!!!!」

「あ、そう」


どさっ!




――――――…またまた数十分後



「ねぇ、本当に(以下略




―――――――…数時間後


「やあっとっ…つきました…」

「そう、だね…」


上記のような事が何回も続き、日が沈んできた時にやっと付いたのだ。


「あっ!ラト!」

「しろくん…?」

「探しましたよ!何処に行ってたんですか!?」


 幻かな?そう思い一回ぼけてみる。


「ちょっとそこまで。」

「どこですか」


 あ、本物だ……


「ちょっとそこの…ナイトくんに楽しく振り回され…一時期死にかけましたが…無事学園に戻って…来たの、です…」


溜め息まじりにポツポツ、途切れ途切れに言い終える。


「は、はあ……お疲れさまでした。」

「のど、かわいたのですよぅ…」

「水、持ってきますね」

「助かる…」


***―――――


「はい、水です」

「ありがとです」

「ねぇ、何気に俺の事さっきから無視してない?」

「まったく…心配したんですからね、ラト」


シロ君はそう言うと優しく頭を撫でてくれました。うれしい。


「うん。ごめんなさい。でもだぞ、シロ君も悪いんですよ?」

「えーうん。何となく分かってますよ。どうせ、背の小ささの所為で周りに流されたんでしょう? 確かに手ぐらい繋いでおけば良かったです」


ことごとくスラリと理解の早い人で…………ウサギさんですね。


「当たってるけど、そこまで背は小さくないよ。平均点だよ。」

「その身長で平均点と言うか。小学一年生ならあり得ますけどね」

「そこまで私は小っちゃくない…!」


 精一杯反論する。小学一年生って132cmって所なら僕はまだ大きいのに…!


「ああ、精神的にですか?」

「……」

「?なんですか?ついに考えまで小っちゃくなったのですか?」

「……お ぼ え て ろ」


そう呟くとシロ君は固まった。絶対に怨む。どれだけ、怨んでも終わらぬ怨みだ。


「ねぇ、絶対わざとだよね、無視してるの。」

「にしても都合がいいですね。ここが学校一の知る人ぞ知る絶景の場所なんですよ。試しにここに来てよかった」


あ、軽く見なかったことにした。絶対に許さん。


「あれま…確かに、シロ君にとっては都合のいい話ですねぇ」

「?」

「私は落とし穴に落ちたり、虫に飛びつかれたり、幽霊に憑りつかれそうになったり、幽霊に遭ったり…大変だったんです」

「おーい、正確には私たち、だぞ」

「それは、確かに僕にとっては都合のいい話ですね。」

「あ、そうそう。この人?はナイト・トリル、って言う良い人…?うん、良い人」

「気付くの遅かったね。」

「ああ、知ってます。学園で結構有名な人だってこと。たしか、僕と同じで生徒会に入っていて、まったくで仕事をせず好きな事に没頭し、たまに生徒会の仕事をこなしているダメダメな生徒会役員で有名な人物ですよ」

「「ええっ?/!?」」

「ナイトくん……学生だったんだ…」

「驚くところそこなの!!?」



続くっ?!



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