絶望に光をくれた人
今度は何処に売られるのだろうか?この馬車には子供は私と男の子が2人いるだけだった。大人は男のひとは2人、女のひとは5人、内3人は薬の中毒症が出ていた。きっと飽きられて主人に捨てられたのだろう。男のひとは私と同じ生まれながらの奴隷だろうか?それとも捕虜だろうか? 女のひとは?この男の子は?
逃げてもまた奴隷として売られる運命だろうか?
世界は絶望で満ちている。呪いで満ちている。
馬車が急に速度を上げたかと思うと急に止まった。
奴隷商人が何か叫んでいた。銃声がした。この馬車は、きっと賊に襲われたんだ。
きっと前より酷い所に売られていくのだろうな。
私たちは馬車から出る様に言われて出た。逆らえば殺される。まずは男と女に別けられた。まず1人の男が殺された。とっさに走り出した男も後ろから銃で射たれて死んだ。
「雄のガキは売れないから殺せ。」
残りは私を含めて6人の女だけになった。
「オマエは俺の相手だ。ガキは高く売れるから手を出すなよ!あとは好きにしろ。」
この時私は賊の人数が14人と言うことがわかった。
「ここで犯ろうぜ!」
賊は私たちを取り囲んだ。
「オマエとオマエは女が逃げたりしないように見ておけ!」
1人に対して2人の男が犯していた。そして長い時間がたった。賊のリーダーは馬車の中であとはみんな外だった。私は恐怖感か後遺症のせいかわからないが震えていた。
「1人死んだぜ!」
「まだ5人いるだろ?」
私も含まれているみたいだ。
ヤリおえた賊は見張りなって交代で犯していた。賊が満足した頃には私は身体が動かなかった。
「おい!見張り何処に行った?お!」
賊の男は言い終わる前に頭から血を流して倒れた。
後からポン!と音がした。女を盾にした賊もいたが女ごと死んだ。
「お頭!何かか!助けて!」
「なんだ!オレはまだ途中だぞ!おい!」
リーダーを呼びに行った男と賊のリーダーが死んで賊はいなくなった。やはり倒れた後からポンっと音がした。そして、どのぐらいの時間が過ぎただろうか分からないが、私の視界に緑色の服を着た男が現れた。兜に網を張り草木を付け身体にも草木を付けていて変な格好だった。男の目は血に餓えた狼の様に鋭かった。男は賊を1人ずつ調べて回っていた。
私には男の背中につけた草木が天使の羽に見えた。