粒子の謎とハプニング!
すいません………リアルが忙して中々更新出来ませんでした。
凛が篤の能力の秘密を話すと言った後、その場でクルンと身体を一回転させながら、背中に光の粒子を集め黒と白の翼が生やした。
「綺麗です………」
天使の様な姿の凛に見とれていた京香が無意識に呟いた。
「そうね………」
由美も天使の様な姿の凛を見て同じ事を思った。
「さあ、準備も整いましたので始めましょう!」
凛はそう言うと自分の周りに光の粒子を創り出した。
凛の姿を見ていた由美は前々から光の粒子が何なのか気になっていた。
「ねえ、質問なんだけど前々から気になっていたのよね。その光の粒子は一体なんなの?」
「えっ?これですか?」
凛は自分の周りで光輝いている粒子を指差すと由美は頷いた。
「そっ、それそれ!それって何かの効果があるの?」
「それはですね………今から説明する事に深く関係していますので、お楽しみに!」
「えーー!」
「それでは、始めましょうね!それでは、え〜と由美さん、私に向かって何でも良いので攻撃してもらえないでしょうか?」
予想もしない言葉に由美は戸惑ってしまった。
「ちょっ、ちょっと、そんな事いきなり言われても意味が分からないわよ!」
「大丈夫だから、思いっきりやっちゃって下さい!そうしないと説明が出来ないのでお願いします。由美さん」
「そんな事出来る訳ないでしょ!」
「う〜ん……これでは、お二人に説明が出来ませんね。困りました……」
由美に自分自身を攻撃させるにはどうすれば良いのか悩んでいた凛は面白い事を閃いた。
「あっ!そうだ!!ふふふ………」
「な、何よ?」
凛は由美の顔を見て怪しげな笑みを浮かべた。
「ねえ〜京香さん!」
「はい?なんでしょうか凛様?」
「由美さんの好きな人って誰だか知りたくないですか?」
「!?」
「由美様の好きな方ですか?」
「そう!」
「どうしたなのですか?いきなり!?」
「知りたいでしょ!」
凛は京香に向けてウィンクをした。最初は凛のウィンクの意味が分からなかった京香だったが、凛が由美に気付かれない様に由美に指を指すと、京香は凛が何をしようとしているのかが分かった。
「知りたいです。一体誰なのですか?」
「それはね、京香さんが先程まで………」
「黙れ!!」
「ゆ、由美さん?」
「由美様?」
凛と京香が由美の方を見ると顔を真っ赤にしてワナワナと震えながら怒り狂い右手に蒼い雷を作り出している由美の姿があった。
「いくら凛ちゃんでも、こればかりは許せない!!」
「お、落ち着いて由美さん!」
「ダメ!!凛ちゃんには、お仕置きが必要みたいね………覚悟はいい?」
「出来てませんよ!」
「もう遅い!喰らいなさい!降月雷光!!」
バチッ!バチッ!
由美は怒り任せに手加減なしの雷を凛に向かって放った。
雷は一直線に凛に向かって行く。それを見ていた京香は思わず叫んだ。
「凛様!!」
ブォーーーン!!
凛に向かって放たれた雷は、凛に直撃する前に見えない壁な様なモノに弾かれた。
「え!?」
「な、な、何が起こったの?」
目の前で起こった出来事にただ唖然としていた。
「次元の歪ですよ!」
凛がそう言うと二人は「えっ?」とした表情で、未だに理解出来ていなかった。
理解出来ていない二人に凛は分かりやすく説明を始めた。
「先程、由美さんの雷を弾いたのはこの粒子なんです!」
「その粒子が私の〝降月雷光″を弾いたの?」
「はい、そうです!」
「さっき次元の歪って言っていたけど、それは一体………」
「その名の通りですよ。私の周りで舞っている粒子は次元を捻じ曲げる能力があるのです!」
「じ、次元を捻じ曲げる?」
「そうです。簡単に説明すると今私達が暮らしている次元は三次元ですが、この粒子が舞っている空間は四次元なのです。だから、三次元での物理攻撃は空間の違う四次元で無効かされてしまうのです!」
「ま、また、難しい単語が出て来たよ………あ、頭が痛い!」
「ゆ、由美様………同じくです!」
頭を抱えて苦しんでいる二人を見て凛は苦笑いをしていた。
「もぉ〜そんなに難しく考えないで下さいよ!」
「「だって………」」
「様するに京香さんの能力が弾かれたのは、この粒子が関係しているんじゃって思ったのです!」
「でも、あの時の篤様は、その粒子を纏っていませんでした!」
「確かに京香さんの言う通り、あの時のお兄ちゃんは粒子を纏っていませんでしたが、でも第二形態に進化したお兄ちゃんは無意識にこの粒子を発動させていたのではないかと思われます………あくまでも予想ですが」
「う〜ん………目には見えて無いけど無意識に粒子を展開させていた?………あのバカ篤が?」
「由美さん………しれっと酷い事が言ってますよ!」
「あら、無意識に出ちゃった!」
((………酷い!!))
凛と京香は篤が哀れに思えて来た。
「では、説明も済んだのでこの空間も元に戻しますね!」
パチン!
パリーーン!!!
凛が指を鳴らすと、空間が硝子の様に砕けて行くと元居た部屋に変わった。
プルル!プルル!
普通の空間に戻ると同時に京香の携帯が鳴り出した。
京香は携帯の慌ててポケットから出して電話に出た。
「もしもし、京香です!」
『やっと出たわね、京香!』
「あっ!?茉莉花様?」
『そうよ!今まで何していたの?貴女に何度電話しても圏外で繋がらないし!』
「そ、それには深い訳がありまして………」
『貴女の言い訳は帰ってから、ゆっくりと聞かせて貰うわ!』
「そ、そんな〜」
『それより、篤君はちゃんと授業に行ったの?』
「あっ!?………」
『ひょっとして………まだ、そこに居るんの?』
「…………はい」
『このバカ京香!!』
「ひぃぃぃ………申し訳御座いません!」
『はあ〜……もういいわ。変装は上手くいったの?』
「その件はバッチリです!」
『なら、早く授業に戻らせなさい!』
「はい、直ちに向かわせます!」
『返事だけは一丁前なんだから………帰ったら説教ね!』
「そ、そんなぁ〜」
『心配して掛けて良かったわ!じゃあ、私もこれから会議だから、切るわよ!』
「は、はい!では、失礼します」
プツ!
京香は電話を切ると深い溜息を吐くと凛と由美に会話の内容を伝えた。
二人は学校の事を思い出すと慌てだした。
「ヤッバー!!授業の事をすっかり忘れていた!!」
「私もですよ!由美さん」
「凛ちゃんも早く篤と変わった方がいいよ!」
「そうですね!では、由美さん、京香さん又お会いしましょう!」
「うん!」
「はい!」
二人に挨拶を交わすと凛は目を閉じると身体から、眩い光が溢れ出して部屋を光で一杯にした。
次第に光が弱くなるのを確認した由美は篤の手を握ると京香に「またね!」と言うと、急いで部屋から飛びして行った。
急いで教室に向かって、ようやく教室にの前まで着くと由美は勢いよく教室の扉を開いた。
「ハア、ハア………す、すいません!篤の体調が良くなったので連れて来ました!」
「そ、そうか……大変だったな後藤。でも、一つ聞いて良いか?」
「はい?なんでしょうか」
「その〜お前の後ろに居るのは海外か?」
「な、何言ってるんですか?先生!」
「もう一度聞くが……………本当に海外か?」
「何度もしつこいですよ先生!!」
何度も同じ事を質問された由美は一人で怒っている中、親友の和美が驚いた顔をして由美に話し掛けた。
「ねえ、その子………誰?」
「もお〜、和美まで本気で怒るわ………」
由美は自分が繋いでる手に違和感を感じて、後ろを見た。
「えっ?………………凛ちゃん?」
「…………どうもです」
そこには篤ではなく凛が居た。




