えっ?
お久しぶりです。
遅れて申し訳御座いません。
茉都香が電話をしてから直ぐにメイド姿の女性が部屋に入って来た。
「お呼びですか?茉都香様」
「あのね、この子の髪と目を目立たなくさせたいけど、お願い出来る?」
茉都香の言葉にメイド姿の女性は篤の顔をジッと見つめて、何かを考える様に何度か頷くとニッコリ笑みを浮かべて茉都香の方を見た。
「はい、大丈夫です」
「そう…なら、良かったわ!では、頼んだわね!」
「はい、お任せ下さい」
メイドとの会話が終わると茉都香は篤にメイドについて行くようにと伝えた。
「私はこれから、色々と仕事が増えたから学園に戻るけど、貴方はどうするの?」
茉都香の質問に篤は少しばかり悩んだが、由美達の事が気になったので授業に戻る事にした。
「身体の方も大丈夫みたいなので見た目さえどうにかなれば授業に戻ろうと思います!」
「そう………なら事情の方は担任に伝えとくから男の姿で戻っても大丈夫よ!」
「有難う御座います。でも、一つ聞きたいのですが………担任には全部話すんですか?」
篤は茉都香が自分の体質や寛子と自分が同一人物と知られるのが嫌だったので、オドオドしながら聞いてみた。
「全部は話さないわよ。最低な情報しか伝えないわ!だから、そんなに心配しなくていいのよ!」
「良かった……流石に寛子と俺が同一人物だと知られるのはちょっと嫌だったんで………」
「そうね!でも、貴方の秘密を知っているのは何人いるの?」
「そうですね………えーと…両親と美砂子さんと由美だけなので……四人ですね!」
「意外に少ないわね?」
「いや〜他人にホイホイと教えられる秘密ではないですから!」
「それもそうね……それにしても貴方は陽子以上に厄介な体質みたいね!」
「俺もそう思います………」
茉都香に言われて、改めて自分の体質に頭を悩ませながら苦笑いを浮かべながら思った。
(今更、俺の身体にも困ったものだ………第二形態だって?そんな事聞いた事ないぞ!それに母さんにもそんな話は聞いた事ないから、多分、俺だけに存在する形態なのかな?全く厄介な血だな………でも、凛の意識が俺と同化していた事は嬉しい出来事だよな。それに第一形態とやらになったお陰で凛と話せたから、その件に関しては第一形態とやらに感謝するべきかな?)
「………てるの?ちゃんと聞いているの?」
「あっ?す、すいません……考え事をしていました」
篤は考え事をしていて急に茉都香の言葉に慌てて返事を返した。
「では、私は行くけど後は、そこのメイドに頼むからね!」
「は、はい……分かりました!」
「じゃあ頼んだわね!」
茉都香がメイドにそう言うとメイドは頭を深く下げた。
「行ってらっしゃいませ!御主人様」
篤とメイドに見送られ部屋を出て行く茉都香は少し楽しそうだった。
部屋に残された篤は気不味い空間でメイドの女性に何を話して良いのか分からなくて考え込んでいると不意にメイドの女性に言葉を掛けられた。
「紹介が遅れまして申し訳御座いません……私は茉都香様にお仕えてしております京香と申します。以後、宜しくお願いします」
京香の綺麗なお辞儀に篤も慌てながら頭を下げて自己紹介をした。
「は、初めまして、海外 篤と言います。学園の生徒です!宜しくお願いします」
お互いに自己紹介が終わると京香が篤の目の前まで来ると篤の髪を手で触り出した。
「それにしても見事な色ですね………」
「!?」
京香の予想にしない行動と余りの至近距離での出来事に篤は心臓の鼓動が早くなるのが分かった。
(ち、近い!!む、胸が当たってますよーーーー!!!でも………いい匂いだ!)
邪な事を思っていたら、京香が篤から二歩下がると謝りだした。
「申し訳御座いません……つい綺麗な色でしたので、出来心で触ってしまいました」
「此方こそすいませんでした!」
「はい?」
「い、いえ……何でもないです!」
「そうですか………」
京香の胸が当たっていて喜んでいたなど、本人に言える訳なく罪悪感を感じた篤は思わず謝ってしまっていた。
一方、いきなり謝られて訳の分からない京香は首を傾げていたが、茉都香から頼まれていた事を思い出すと篤に説明をした。
「先程、篤様の髪を触りながら変色の能力を掛けていたのですが、どういう訳か能力が弾かれてしまったのです」
「えっ?能力が弾かれたんですか!」
「はい………」
京香は申し訳無さそうに頭を下げると篤は京香に「謝らないで下さい!」と言って京香に頭を下げるの辞めさせると、京香は次の手段と言って、ある物を取って来ると篤に伝えると部屋を出て行った。部屋に一人残された篤は変色した髪を触りながら呟いた。
「はぁ〜第一形態の次は能力を弾く髪かよ………俺って本当に人間なのかよ?なんか自信なくすよな〜………」
篤がベットの上に乗ってゴロゴロしているとノックをする音がした。ベットから急いで起き上がると返事をした。
「は〜い!京香さんですか?」
篤の問いに扉の向こうから京香の声がしてきた。
「はい、そうです!入っても宜しいでしょうか?」
「いいですよ!」
ガチャッ!
「失礼します!」
京香が部屋に入って来ると京香は大きな袋を持っていた。
ゴソゴソ………ゴソゴソ…………ジャーーーン!!
京香か袋から出した物を見て思わず声を出して驚いた。
京香が持っていたのは白髪染め(ピッカピカGOLD)と書かれた箱だった。
流石に白髪染め(ピッカピカGOLD)は無いと思った篤が京香の持っている白髪染め(ピッカピカGOLD)と書かれた箱を指差して恐る恐る聞いてみた。
「まさか、次の手段とはそれで染める事なんですか?」
「はい、そうですか……ダメですか?」
「そうですね……出来れば染めるのは無しの方向で行きたいのですが………」
「そうですか……残念です」
京香は残念な表情して落ち込んだ。
(流石にピッカピカGOLDは無いだろ!下手したら今よりもっと最悪な状況になるだろ!大丈夫かこの人?)
篤は京香に不安を抱きながら次の手段に移りましょうと言うと京香は手に持っていた袋から物を取り出した。
「えっ?」
京香の手にある物を見て篤は更に驚いた。
次は、なるべく早く更新を考えております………出来れば(ーー;)




