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目覚めたら………

少しばかり予定より遅くなりました。


今回は新しい人物を登場させてみました。

「うわーーーーー!!!」


男に戻ってしまった寛子は思わず叫んでしまった。


(い、いつの間に戻ったんだ?……思い当たるとしたら、多分こいつのせいだろうな………)


篤は右手につけられている腕輪を見て、この腕輪が原因だろうとは思ったが、まさか、このタイミングでの男に戻るのはどうかと思った。


(あの馬鹿会長に迷惑な物をつけられたものだ………それにしても此処は何処だ………!?)


篤は自分の着ている服を見て、大変な事に気が付くと顔を青くして絶句した。


(や、やばい!!!女子の制服着たままだ!!!こんな所を誰かに見られたら…俺の人生終わりだ…………)


篤は慌てながら部屋を見渡してある事に気が付いた。


「あれ?そういえば、此処は一体どこなんだ?」


周りを見渡すと豪華な洋風な飾り付けの部屋でよく見ればベットもこの部屋に合った洋風であった。


(………何処なんだよ此処は?学園内ではなさそうだな?)


一呼吸して落ち着きを取り戻すと、自分の置かれた状況を整理する事にしたが、豪華な洋風の部屋に女子高生の制服を着た男が腕を組んで悩む姿は痛いものがあった。


「とりあえず整理するか?まず、寛子で登校して校門で馬鹿会長に絡まれて変な腕輪を着けられてから………そこからの記憶が無い!そして目を覚ますとこの部屋に寝かされていた………女子の制服姿で………ヤッベーじゃん!!と、とりあえず、早く着替えないと誰かにこんな姿を見られたら俺の人生は終わりだ!!」


篤は急いで部屋を見渡すとクローゼットあったので男物服が無いか開けて探したが、クローゼットの中にあったのはドレスや女性用のスーツだった。


(な、無い………女物しかない………どうする?何か手はあるはずだ。考えろ、考えろ………ピキーン!!閃いた!………もう、これしかない!!)


ゴソゴソ……ゴソゴソ……


何かを閃いた篤は何やらゴソゴソし始め、事を成すと再びベットに戻り横になった。


篤がベットに戻ってから間も無くしてドアをノックする音した。


「!?」


ノックの音にビクッとした篤は緊張しながら寝たふりをして、誰が来たのかを確認しようと薄目でドアの方を見ていた。


ガチャッ!!


ドアを開けて自分の方へ歩いて来るのが分かったが、薄目での視界では誰だか分からなかった。


入って来た人物がベットの側まで来ると独り言の様に喋り出した。


「あら、あら、この子が陽子の子供なのね………確かに似ているわね」


「!?」


母親の名前が出て篤はビクッと反応してしまった。


(ヤバイ!!母ちゃんの名前で、思わず反応してしまった………バレたか?と、とりあえず寝たふりでやり過ごそう!)


篤は必死に目を閉じて寝たふりをしていたが、その人物は黙ったまま篤の事をずっと見ていた。


ジーーーーーー!!


「………………」


ジーーーーーー!!


「………………」


ジーーーーーー!!


「………………チラッ!?」


篤は余りの沈黙に耐え切れないて思わず少し目を開いてチラ見したら、その女性と目があってしまった。


(お、おい!今、目が合ってしまったぞ!!それに女性だった………)


篤と目が合った事で篤が起きているのを確信した女性は柔しげに笑うと篤に話し掛けてきた。


「ふふふ……やっぱり、寝たふりをしていたのね」


女性の言葉に誤魔化しようがないと思った篤は目を開けると女性の方を見るなり、驚いてしまった。


「あっ!?………が、学園長??」


篤が驚いていると学園長と呼ばれた女性は、優しい口調で話して掛けてきた。


「そうよ!私は貴方達の学園の学園長の【月足 茉都香】よ!宜しくね」


「は、はい……此方こそ宜しくお願いします」


篤は茉都香に思わず頭を下げると、茉都香は篤の態度に笑いだした。


「そんなに畏まる事はないのよ。此処には私と貴方だけしか居ないし、それに陽子の息子なんでしょ?」


「母親の事を知っているんすか?」


篤は茉都香の言葉に耳を疑った。


「そうよ!私と陽子は、昔からの友人で、この学園を一緒に過ごした同級生なのよ。それに由美さんのお母さんの美砂子と麗華さんのお母さんの瑠璃子も私の同級生であり、大事な友人なのよ!」


「そ、そうなんですか………うちの母親が学園長と同級生だったなんて思いもよりませんでした………」


自分の母親が学園長と昔からの友人だったとは、とてつも信じられなかったが、茉都香が意外そうな顔をして篤に尋ねてきた。


「篤くんは、私と陽子の関係を聞いてなかったの?」


茉都香の質問に篤は首を捻りながら思い出してみる。


「う〜〜〜〜ん………そういえば、そんな事を話していた様な気がします………」


「もういいのよ。そこまで悩まなくても!それより、大変な目にあったわね………」


茉都香の言葉に重要な事を聞かなくてはと思った篤は此処が何処なのか聞いてみたい。


「そういえば、此処は何処なんですか?」


「ん?此処?此処は学園内にある私の家よ!」


「えっ!?学園長の家なんですか?」


「ええ、そうよ!丁度、私が庭の手入れをしていたら校門から悲鳴が聞こてきたから、様子を見に行ってみると貴方が倒れているから、急いでこの部屋に運び込んだのよ!」


「そうだったんですか………助けてもらって有難う御座います!でも、何故保健室ではなく、学園長の部屋に運ばれたんですか?」


「それは、由美さんに事情を聴いたからよ!貴方が陽子の子供だって分かった時には、その腕輪のせいで男性に戻ると思ってね。やっぱり、予想が当たったみたいね!貴方を此処に運んだ時は女の子だったのに今は男の子になってるでしょ!保健室だったら、大変な事になって筈よ!」


篤は茉都香が話した内容に納得し、ベットから起き上がると正座をして茉都香に深く頭を下げた。篤は茉都香に心から感謝した。


「学園長………本当に有難う御座いました。学園長の指示が無かったら今頃、俺の人生は終わっていました………」


「いいのよ!学園の生徒を守るのが私達、教員の仕事なんだし、それに友人の子供なら尚更よ!」


茉都香は篤にそう言った後に、顔を少しばかり赤くしながら質問した。


「………でも、気になった事があるんだけど、貴方に一つ聞いて良いかしら?」


「は、はい、何でしょうか?」


茉都香は篤から視線を逸らしながら質問した。


「………貴方はどうして裸なの?」


「!?………あっ、あーーーーー!!!」





急いで大事な場所を隠しながら、叫ぶ篤だった。

変態な篤でした。



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