迷惑!
熱が下がりません………( ;´Д`)
「待っていたぞ海外よ!」
生徒会長はそう言うと寛子を睨み付けた。
(………この人の存在をすっかり忘れていた。よし!関わりたくないので無視しよっと!)
最初は頬を引き攣らせながら寛子はそんな事を考えていたが、一呼吸して表情を直すと目の前の生徒会長の横を素通りした。
寛子につづいて由美達も生徒会長の横を素通りして行くので、慌てて生徒会長は寛子達に声を掛けた。
「ま、待つんだ、君達!!」
「「「「………………」」」」
しかし、寛子達は生徒会長の言葉を無視して校舎の方へ向うが生徒会長はダッシュで寛子達の前に回り込んだ。
「待てと言っているのが分からんか!!」
寛子達はその場に立ち止まり、深く溜息を吐いた。
その態度に生徒会長は青筋を立てて怒り出した。
「お、お前ら失礼だと思わないのか?この俺様が折角待っていてやったのに!!」
生徒会長の言葉を聴かないフリして周りを見渡すと、寛子はこの前の闘いの時に居た生徒を発見したので話し掛けた。
「あの〜私達に二度と関わらない様に伝えましたよね?」
寛子に話しが掛けられた生徒は申し訳なさそうな表情して謝ってきた。
「すいません………ちゃんと伝えたのですが、言う事を聞いてくれないんですよ………」
生徒の言葉を聞いて寛子はヤッパリかと思い生徒に同情した。
「はぁ〜………貴方も大変ですね。こんな人の子守りをしないといけないとか思うと、思わず同情してしまいます。」
「………分かってもらえて嬉しいです………」
寛子と生徒の会話を聞いていた由美達も深く頷いていた。
「うん、うん、分かるよ!」
「あれが生徒会長だとキツイですね!」
「本当に救いようがありませんわ!」
由美、和美、麗華の順で話していると生徒会長は由美達の方も見て睨み付けた。
「お、お前ら………好き勝手言いやがって!!」
「「「「だって本当の事じゃない!!!!」」」」
四人は声をハモらせながら、生徒会長に向かって言うと生徒会長は青筋を更に増やしワナワナしていたが、突然俯いて何やらブツブツと独り言を言い出した。
「だ、大丈夫ですか〜?」
生徒会長の態度が不気味に寛子は思えて思わず心配して尋ねた。
寛子の呼び掛けに反応した生徒会長は満面な笑みを浮かべて返事をした。
「いや〜、急に怒ってしまって申し訳なかったよ!実は君達に、この前の事を謝ろうと思って待っていたんだよ!」
生徒会長の態度の豹変に寛子達は不気味に思え生徒会長から、一歩下がった。
「い、一体どうしたんですか?いきなり…………」
生徒会長は、ニコニコしながら寛子の側に寄って来る。
「ち、ちょっと、寄らないで下さいよ!!」
寛子は後ろに下がって行きながら言ったが、生徒会長は笑みを浮かべて近付いて来る。
「えっ?!」
寛子は生徒会長に手を握られた。
寛子の右手を握った生徒会長は不気味な笑いを浮かべると、咄嗟に隠していた腕輪らしき物を寛子の右の手首に嵌めると、大声で笑い出した。
「やったぞ!!遂に憎っくき海外にこの腕輪を嵌めてやったぞ!!」
寛子は直ぐに生徒会長から手を振り払うと生徒会長を睨み付けた。
「な、何なのよこの腕輪は?」
寛子は右手に嵌められた腕輪を必死に外そうとしたが全く外れそうにない。
由美達も慌てて寛子の側まで駆けつけると寛子を庇うようにして生徒会長の方を睨みつける。
「ちょっと、何してんのよ!馬鹿会長!早くこの腕輪を寛子から外しなさいよ!!」
由美が生徒会長を睨みながら叫ぶと、生徒会長は高笑いしながら答えた。
「その腕は、俺の親父が勤めている研究所で開発された、能力封じの腕輪だ!しかも、只の能力封じの腕輪とは違ってSランクの能力者をFランクぐらいまでに封じ込める物なのだ!!」
「「「「!?」」」」
生徒会長の話しの内容からして、かなり厄介な物を寛子は着けられたと思った。
生徒会長はニヤニヤしながら、寛子の方を指差した。
「ははは!!いい気味だな海外よ!!お前は、この俺を怒らせた報いだ!!言っとくが、その腕輪は俺にも外し方は知らん!だから、一生、無能力者として生きて行くが良い!!ふふふ………ざまみ!?」
生徒会長が最後まで言う前に、寛子以外の由美と麗華と和美が、それぞれの能力で生徒会長を攻撃した。
「黙れ!馬鹿会長!!」
「死んで下さい!!」
「恥を知りなさい!!」
ドカーーーーーーーーーン!!!
「キャン!!!」
馬鹿会長は悲鳴を上げながら宙を舞いながら飛んで行った。
「「「 会長ーーー!! 」」」
飛んで行く馬鹿会長を追い掛けて生徒会のメンバーも走り去って行った。
「はぁ、はぁ………全く最低な奴ね!!」
息を切らせながら由美が言うと和美と麗華も飽きれて何も言えなかった。
腕輪を着けられた寛子は能力が低下して行くのが分かり、段々意識が遠くなって行った。
(…………ヤバイ………い、意識が遠く………なって………)
バタン!!
「「「!?………ひ、寛子???」」」
由美達が寛子の方を見ると倒れている寛子の姿があった。
「ひ、寛子!!」
「寛子さん!!」
「寛子ちゃん!!」
慌てて由美達は倒れた寛子の側に駆けより、寛子に呼び掛けたが寛子は気を失ったままだった。
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あれから、どれぐらいの時間がだったのだろうか?寛子は気が付くとベットの上に居るのが分かったが、とてつもなく身体が怠い………それに違和感を感じた。
(………身体が凄く怠し………!?)
寛子はある事に気が付きバッ!とベットから起き上がり、自分の胸を見ると目を大きくして驚いた。
「む、胸がない…………お、男に戻っている!?」
頭がボーッとしたまま書いたので、誤字や文章の変な所があるかもしれません……ごめんなさいm(__)m




