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やっぱりクラスメイトは変だった

由美と二人で学校へ向かっていたが寛子は内心、不安だった!自分の正体がバレないか?そんな考えが頭をぐるぐる回っていた。


そんな、寛子の見ていた由美が話し掛けってくれた。


「大丈夫だよ!私がちゃんとフォローするわよ!」


「由美………気づいていたの?」


「バレバレだよ!顔に出てたよ!」


「そんなに、出てた?」


「寛子は気にしすぎだよ!」


「だって………」


「気にしないの!早く行こ!」


「う、うん!」


学園の近くまで来ると流石に学生達が、多くなって来て不安がより一層、強まって来る。


寛子は会いたくない人間が二人いた、翼と弘雅だ!あの二人が今の自分と接した時、自分は正体を隠せるのかが一番の不安だったのだ。


そんなに事ばかり気にしていた寛子は周りの視線に気付いて無かった。


由美が周りの視線に気付いて小声で話しかけてきた。


「ねぇ、寛子!気付いる?」


「な、なにが?」


「周りが寛子の事、見てる!」


「う、嘘?………本当だ!」


「ねぇ~!寛子の見てるでしょ?」


「私、なんか変かな?」


「変じゃないよ!むしろ逆だと思うよ!」


「逆ってなに?………意味が分かんないよ?」


「自覚が無いのね・・・」


「???」


「はぁ〜〜……もういいわ!もう行きましょ!」



由美は溜息を吐いて、私の手を取ると時間も、8時を回っていたので、急いで二人は学園へ急いだ。



学園内に入ると直ぐに、由美と二人で職員室へ向かっていった。


職員室に入ると、暁先生が自分の席に座っており、私達の姿を見つけると手を上げて振っていたので、それに気づいた私達は暁先生の元へ行くと暁先生に挨拶をした。


「「おはようございます」」


「おはよう!君が、海外 寛子だね?………なんてね、これが篤なのか?」


「え、何で知っているのですか?」


「すまん、すまん!学園長からお前の事をサポートするように言われたからな!」


「え~!先生方はみんな知っているんですか?」


「いや!知ってるのは学園内では私と学園長と横にいる由美くんの三人だけだよ!」


「そうなんですか?」


「能力の事も話しは聞いている!でも、すごいね!」


「な、何がですか?」


「自覚がないのか?少しばかり能力が溢れてるぞ?」


「そうなんですか!?私は抑えてるつもりなんですが?」


「由美くんもわかるだろ?」


「はい………威圧感ですかね?でも、私は前も見た事もありますし、寛子のお母さんにもよく会ってますので慣れました!」


「由美………そうなんだ?……何かごめんね!」


「寛子、気にしなくていいのよ!」


「しかし、篤………いや!寛子は能力を抑える事をもっとマスターしないといけないな?」


「そうですね………頑張ります!」


「なんてね~!君のお母さんからこれを渡すように言われいていたのだよ!」


暁先生が見せたのはブレスレットだった。


「これは……何ですか?」


「能力を抑える為の道具かな?本来は、犯罪を犯した能力者などに使用する物で手錠なんだけど、流石に手錠はまずいので、ブレスレットに変えてみた!可愛いだろ?」


「はぁ!確かに手錠は嫌ですが、ブレスレットを校内でしてもいいんですか?」


「硬い事を言うな!」


(教師がこんなんでいいの?)


「直ぐに着けます!」


「では、渡したぞ!そのブレスレットはSランクの者をDランクまで封じる効果があるからな!」


「はい、わかりました!」


「では、もう時間だから教室にいこうか!」


そう言って、暁先生の後を、私と由美は付いて行ったが、いくら昨日まで一緒に勉強をしていたクラスメイトでも、この姿で会うのはかなり、抵抗がある………自分は変ではないだろうか?バレないだろうか?そんな事ばかりを考えてしまう寛子だった。


教室のドアの近くまで来た寛子は、先に入った暁先生が、中で説明してるのが聞こえた。


「いきなりだが、今日から、お前らに新しい仲間が出来る!」


『……………………』


「この学園には在籍をしていたのだが、病弱な為にずっと入院をしていた!」


「その復学する人は男ですか?女ですか?」


一人の男子生徒が聞いてみた。


「女だ!」


『ウォォォォォォォ!!!』


男子達は興奮して叫んだ!


それを聞いていた由美と寛子は苦笑いの表情だった。


暁が教室の外にいた私達に入ってくるように呼んだので、私と由美は教室に入って行った。


(かなりドキドキしてるよ~!)


教室に入ると見慣れたクラスメートが自分を見つめていたが、私はなるべく視線が合わないように顔を少し下を向いて、黒板に自分の名前を書いたら、暁が自己紹介をするよう言ってきた。


「それでは自己紹介を頼む!」


「今日から、復学する事になりました、海外 寛子です!………よ、宜しくお願いします」


『……………………』


シーーーーーン


(な、何なの!?この静けさわ………私、何か変かな?)


「「「キタァァァァァァァァァァァァァァァ!!!!!」」」


『『『なにあれ??可愛い!!!!!』』』


クラスの男性と女性が声を揃えて、言ってきた。


「あれ………?」


「だから、言ったでしょ?この無自覚が!」


由美が、隣から話してきたが、寛子は何が起こっているのかが、分からなかった。


盛り上がっている中で、暁先生は落ち着けと興奮している生徒達に言い放った。


「お前達が興奮するのもわかるが、これではHRが終わらんので説明するから、聞いとけよ!」


『はい!!!』


「寛子クンは生まれ付き身体が弱いのでこれまでずっと入院をしていたが、体調が良くなったので本人の希望もあり、復学する事になった!隣の由美クンは彼女のサポートを頼まれているので常に一緒にいると思え!」


そう暁が言うと、翼が質問をして来た。


「先生、質問です!」


「なんだ?」


「海外って苗字なんですが?篤と関係があるんですか?」


「ああ!彼女は篤の双子の妹だ!」


「「「「マジかぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!」」」」


「お前らの気持ちも解るが、本当だ!」


「「「「篤に似てねぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!!」」」」


(こいつら・・・・・)


「質問はもう無いか?」


「篤が来てないんですが?」


「あん?そうだった!篤は体調を崩して、寛子クンと入れ替えで休みだ!」


「そうなんですか?まあいいですけどね!寛子ちゃんが来てくれたのでそっちの方が嬉しいしね!」


(翼………後で殺そうかな?)


そんな事を、思いながら暁の方を見ると席の場所を指定してくれた。


「寛子クンは由美クンの横の席に座ってもらおうか?」


「は、はい!わかりました」




そう言われ、由美と一緒に席に向かう中、弘雅の視線に気づき何か不安を感じて席に着いた。

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