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誰か止めて!

寛子は元物置部屋の部屋の前で固まっていた。


寛子は現在の元物置部屋のドアに掛けられたホワイトボードを見ていた。


寛子は恐る恐るドアを開けると、部屋の中を見て唖然とした。


8畳の広さの部屋の壁には、ピンク色の壁紙が張られていて、部屋の真ん中に置かれたテーブルだけではなく、机やベッドや他の物もピンク色で統一されて部屋のあっちこっちに、『紅のパンダ』が置かれていた。


「……………………」


(ピ、ピンクだらけ……それに『紅のパンダ』が沢山あるよ〜!………お母さん………やり過ぎだよ!)


寛子は苦笑いで部屋を見ていると、由美が目をキラキラさせて部屋に置かれている沢山の『紅のパンダ』を見ていた。


寛子はそんな由美を見て「そうだった!」と小さく呟いて思った。


(由美は『紅のパンダ』が死ぬほど好きだったんだ!)


そして次に、和美の方を方を見ると先ほどと同じように、興奮しながら「これが寛子ちゃんの部屋…ハアハア!」と息遣いが荒くなりながら、写真を撮っていたので寛子は和美から、携帯を取り上げると部屋の写真を全部、消去して「これはプライバシーの侵害です!」と言うと、和美は口から白い魂みたいな物が出て「あぁぁぁぁぁ………」と言いながら、その場に力尽きるように倒れた。


寛子はそんな和美を見て思った。


(もう!この人は………家や部屋まで公開されたら、もう外を歩けないじゃない!自業自得です!)


寛子は既に心身共に疲れていたのだが、後一人だけ忘れてはいけない人物がいる事を忘れていなかった。


寛子は麗華の方を見たら、自分達と一緒に居たはずの麗華の姿がなかったので、寛子は慌てて麗華を捜すと麗華は陽子が新たに作ったと思われる物置部屋に居た。


麗華は物置部屋の中にあった、怪しい銅で出来た『銅仮面』を見つけて自分の顔に装着して「こ、これは格好いいですわ!」と興奮していた。


寛子は何故、こんな物が自分の家にあるのか疑問に思いながら、麗華に「勝手に人の家の物を触らない!」と注意すると麗華が寛子に「寛子さん、この仮面を譲って貰いませか?いくらでも出しますわ!」と言ってきたので、寛子は「………そんな物で良かったら、タダで差し上げますよ!」と答えた。


麗華は『銅仮面』を外すと、凄く嬉しそうな顔で「本当ですの!?」 と寛子に聞いてきたので、寛子は溜息をついて「本当です!」と言うと、麗華は『銅仮面』を着けて「#∈▼⊆≪≒△⊇ですわ!」と何か分からない言葉で叫んでいた。


寛子はそんな麗華を見て(大丈夫なの?)と思って、麗華の手を握ると自分の部屋に連れていった。


寛子達は部屋に入るともう一度、皆を見回した。


まず、由美を見ると『紅のパンダ』を抱きしめて「ダメ!可愛い過ぎる!」とヌイグルミに微笑んで、頬を擦りつけていた。


次に和美を見ると、先ほどまで魂が抜けた感じになっていたのだが、普通に復活しており、懲りずに部屋のベットの写真を撮りながら「こ、これが寛子ちゃんが、何時も寝ているベットなのね!ハアハア!」と息遣いを荒くさせて呟いていた。


寛子は(残念ですが、そのベッドでは、まだ一度も寝てないだけど………写真も後で消去しないとね!)と思いながら見ていた。


そして最大の問題児の麗華を見ていると、先ほど寛子があげた『銅仮面』をハンカチで綺麗に拭いては、顔に着けて「△⊆▼∈∴≒∈ですわ!」と意味不明な事を言っていた。


寛子は(……………この人は何かに憑依でもされたのでは?)と少し心配をしていたが、寛子は考え直すと(この人は初めから、こんな感じな人だったもんね!もう、心配して損したよ〜!!)と思った。


あらためて、寛子の部屋にいるメンバーを見渡すと(普通な人が居ないじゃない!誰か助けて!)と心で叫んでいた。


寛子が心で卑屈な叫びをあげていたら、ドアをノックする音が聞こえたので「は〜い!」と返事をすると、陽子がジュースとお菓子を持って部屋に入って来たので寛子は泣きそうな顔して、陽子の顔を見て(お母さん!助けて!)と思った。


陽子はそんな寛子の叫びが分かったのか、苦笑いで何度も頷いた。


陽子は自分の世界に入っている由美達に「あらあら、盛り上がっているわね!」と言うと由美達は「ハッ!」とすると陽子に「すいません!」と謝った。


陽子は寛子の横に座るとそれぞれに話し掛けた。


まずは由美に話し掛けた。


「由美ちゃんは昨日も会ったけど、家に遊びに来るのは久しぶりだよね!」


「そうですね!小さい頃は良く来ていましたけど、今はさすがに………」


「そうよね!時が経つのも早いわよね!」


「そうですね!」


「でもね、私も美沙子も貴女達には感謝しているのよ!」


「感謝ですか?」


「そう、貴女達が生まれてくれたから、私達はどんなに辛くても、やって来れたのよ!」


「そうなんですか………何か自覚が無いですけど、私達が陽子さんやお母さんの生き甲斐になれるなら、嬉しいです!」


「うふふ、これからも寛子を宜しくね!」


「はい!」


陽子は由美の返事に優しく微笑んだ。


そして陽子は次に和美の方を見て話し掛けると、和美は少しビクッとして会話を始めた。


「えっと、初めて見る方ね!お名前は何て言うの?」


「は、は、始めまして、私は斎藤 和美と言います!」


「和美ちゃんね!初めてまして!寛子の母親の海外 陽子よ!宜しくね!」


「こ、こちらこそ宜しくお願いします!」


「そんなに緊張しないでいいのよ!」


「は、はい!」


「寛子のお友達になってくれて、有難うね!」


「わ、私の方こそ寛子ちゃんみたいな、魅力的な人と友達になれて光栄です!」


「うふふ、魅力的ですってよ寛子!」


いきなり、話題を振られた寛子はちょっと焦りながら答えた。


「………私は普通だよ!」


陽子は寛子の態度を見て「可愛いわね!」と言うと、和美の方を見直して話し掛けた。


「和美ちゃん!見ての通りの子だから、理解だけしてあげてね!」


「はい、寛子ちゃんのその辺の感覚は理解しています!」


「そうなんだ!寛子いい友達を持ったわね!」


「………二人とも何を言っているの?」


寛子は陽子と和美の言っている意味が分からなかった。


陽子と和美は「プッ!」と吹き出すと(貴女のその鈍感な所よ!)と思った。


そして陽子は改めて、和美の方を見て少し、真剣に話した。


「和美ちゃん!」


「は、はい!」


「貴女が撮っていた写真は、後でチェックさせて貰うわね!」


「え、どうしてですか?」


「まぁ、色々とあるのよ!だから、協力してね!」


「…………分かりました」


和美は落ち込んで返事をした。


最後に陽子は麗華に話し掛けたら、麗華はニコニコして返事をした。


「初めまして、お嬢さん!」


「初めまして、私は黒柳 麗華と申します!」


「えっ!【黒柳】?」


「はい!そうですが………?」


「あら?貴女は【黒柳】のお嬢さんだったの?」


「そうですが………それが、どうか致しましたか?」


「そうね………貴女のお母さんの瑠璃子は元気にしている?」


「!?………お母様を御存じなのですか?」


「ええ、よ〜く知っているわよ!」


「ま、まさか寛子さんのお母様が私のお母様のお知り合いとは、思いもよりませんでしたわ!」


「「「………………」」」


寛子と由美と和美は二人の会話を聞いて驚いていた。






まさか、陽子が世界でも有数な財閥である【黒柳】の麗華の母親を知っていたので、三人は呆然としていた。

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