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放課後の寄り道3

寛子達は和美を見付ける為にアーケードのコーナーに向かうと一台の対戦台に人が集まっていたので気になり、そこに向かうと見馴れた人物を発見した。


対戦台に座っていたのが和美だったので、寛子達は和美に声を掛けると、「少し待って!今、対戦中だから!」と言ってきたので、寛子達は待つ事にした。


寛子達は対戦台の何人抜きの表示見て驚いた。


和美は寛子達が来るまでに、17人を倒していたのだ!


寛子はそれを見て思った。


(た、確か和美はこのゲームは初めてするって、言っていたよね?)


しかし、和美は初めてのゲームで17人抜きをしていたので、寛子は驚くしかなかった。


対戦が終わり、和美が勝利すると和美が寛子達に話してきた。


「もう、ヌイグルミは取ったの?」


「うん!」


由美と陽菜がうれしいそうに和美にヌイグルミを見せると、和美は寛子達に話した。


「分かったわ!なら、そろそろ行きましょうか!」


和美は対戦者が乱入して来たが、席を立って寛子達の所にやって来た。


寛子が和美に聞いた。


「ね、ねえ!ゲームはもういいの?」


「うん、何か相手が弱くて、つまんなくなったから、もう飽きていたの!」


「そ、そうなんだ………」


「ストレスも解消も出来た事だしね!」


和美はそう言うと、背伸びをしていたら、対戦台から「ドン!」と台を叩く音が聞こえたので、寛子達は台の方を見ると茶髪の男が席を立ってこっちを見ていた。


茶髪の男が寛子達に喧嘩腰に言ってきた。


「オイ!姉ちゃんよ!途中で辞めるって、どう言う事かな?」


その質問に和美が答えた。


「貴方、さっきから順番を守らないで、連続で乱入していたでしょ!だから、貴方との対戦に飽きたのよ!」


和美が茶髪の男に言い返すと、茶髪の男は顔を真っ赤にして、こっちにやって来た。


茶髪の男には連れが三人いたみたいで、ニヤニヤしながら寛子達の方へ一緒に後から来た。


茶髪の男が和美に向かって言葉を放ってきた。


「こっちが大人しく言ってやってるのに、姉ちゃん躾がなってないよな!」


「貴方よりはしつけがなっていると思うわ!」


「姉ちゃん言葉には気をつけた方がいいぜ!」


「あら、ごめんなさい!」


「姉ちゃん、人を怒らせるの得意みたいだな!」


「私も今、知ったわ!」


「……………ちょっと、表に行こうか!」


「丁重にお断りよ!」


「なら、ここでしつけても、いいんだがな!」


「周りに人に迷惑よ!それに、貴方にしつけてもらう程ではないしね!」


「そうかい!………なら、ヤレ!」


茶髪の男がそう言うと、茶髪の連れが素早く動いて陽菜を捕まえた。


「「「「!?」」」」


捕まえられた、陽菜が暴れてた。


「ちょっと、離して!」


「いい子だから、暴れると怪我するよ!」


茶髪の連れが、陽菜にそう言うと陽菜は泣きそうになっていた。


茶髪の男が勝ち誇った態度で、寛子達に言ってきた。


「姉ちゃん、人質確保だな!この子が痛い目にあいたくなかったら、表に出ようか!」


「ひ、卑怯よ!」


「あー、楽しい!!卑怯でも、何でも言ってくれや!自分の立場を理解して言葉を選べよ!」


「………………」


「なら、行こうか!」


茶髪の男達はそう言うと寛子達を連れて店の外へ出て、人が来なさそうな狭い路地へと入って行った。


茶髪の男が周りに人がいないことを確認すると寛子達の方を見て話してきたので寛子が一歩前に出て言葉を返した。


「ここなら、大丈夫だな!」


「何が大丈夫なのよ?」


「こんな、可愛い子が三人もいるんだぜ!ちょっと、Hな事しちゃおうかな!」


「下衆な考えね!」


「下衆で結構さ!でも、姉ちゃん達は自分の立場を理解して言ってるのか?へへへ!」


「…………分かってるわよ!だから、その子を放しなさいよ!」


「だーめーだ!」


茶髪の男と連れの男達はヘラヘラしながらニヤついていた。


その態度に寛子達は頭に来て、構えようとしたら、陽菜を捕まえている男が手に炎を作り陽菜の顔に近づけようとしたので、寛子が叫んだ。


「待って!貴方達の言う事を聞くから、その子には手を出さないで!」


寛子がそう言うと茶髪の男がニヤつきながら、言ってきた。


「物分りが良くて結構ですな!お前らが少しでも変な事をすれば、この子に火傷の跡が付いちゃうよ!」


「分かったからその子には何もしないで!」


「そうだな~取り敢えず、姉ちゃん達のスカートを捲ってくれよ!パンツが見えるぐらいまで!それから、そこの男は動くなよ!」


「「「!?」」」


(悔しい!こんな奴の言いなりなんて!)


寛子達は悔しそうな顔をして自分達のスカートを捲ろうとした。


スカートを捲りあと少しでパンツが見えそうになった時に、零が言葉を放った。


「もういい!止めろ!」


その言葉に、寛子達と男達の視線が零に向いた。


そして、茶髪の男が睨みながら零に言葉を放った。


「お前は動くなって行ったよな!」


茶髪の男がそう言うと零は男を睨み返して答えた。


「お前らは、やり過ぎた!陽菜だけではなく、陽菜の友人にも手を出したのが運の尽きだ!」


「はあ~?お前、頭は大丈夫か!この状況を見て分からないのか?」


「お前らと交わす言葉は持っていない!」


「なら、交わす言葉がないじゃなくて、今から言えなくしてやるよ!」


「…………………」


「チッ!舐めやがって!」


男達は手に炎を作り出すと零に向かって放ってきた。


沢山の炎は零に直撃すると凄まじい衝撃音を立てて煙が舞い上がった。


それを見て寛子達は真っ青になった。


男達は「ざまーみろ!」と煙で姿が見えない零に言った。


しかし、煙が収まり零の姿が見えてくると男達は唖然とした。


炎を食らった零は無傷でその場に立っていて、静かに男達に一言いった。


「……………こんなものか!」


次の瞬間、零の姿が消えたを思うと陽菜を捕まえていた男の前に現れると、男の首を右手で掴むとそのまま、男を持ち上げた。


持ち上げられた男は苦しそうにもがいていたが、零は男の首を捕まえている右手から黒い炎を出すと、黒い炎は右手から男に燃え移り男は悲鳴をあげた。


黒い炎を見た寛子達はビックリしたが、寛子と由美は自分の身体の異変に気が付いた。


(!?………せ、背中が疼く!!)


(!?………右腕が痺れるよ!!)


((何でよ!))


一方、それを見ていた他の男達はガクガクと震えたが、茶髪の男が零に「舐めるな!」と言いながら向かっていくと、零は掴んでいた男を離すと右足に黒い炎を纏って茶髪の男に向かって回し蹴りを放った。


回し蹴りが茶髪の男の顔にヒットすると、男の顔を黒い炎が燃やしながら男は飛んでいった。


そして、零は他の男達を睨むと「お前らも灰になりたいか?」と言うと、男達はその場から逃げる様に去っていった。


男達が去ってから、零が「消えろ!」と言うと黒い炎は男達から消えた。


そして、零が陽菜の方を見ると陽菜は泣きながら「お兄ちゃん!」と言いながら、零に抱きついた。


和美はそんな零の姿を見て呆然としていたが寛子と由美は疑問を抱いていた。


((………何なのこの身体の疼きと零さんのあの炎は一体?))





寛子と由美は疼く背中と痛む右手を必死に堪えながら、零を見ていた。

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