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特殊能力

私達は、既にフィールドの張られたコート内に入ると、中央へ向かった。


寛子と弘雅がコートの真ん中に向かって立つと、弘雅が寛子を見つめると話し掛けてきた。


「済まないな、脅迫みたいなって………」


「確かに、人の事を勝手に抱きしめるし、脅迫じみた事して戦えなんて、これはアウトよね!」


弘雅はバツの悪そうな顔をして誤って来たが、私はそんな弘雅の顔を見て、子供っぽいと思った。


私はそんな弘雅を見て、内心は楽しかったので弘雅に少し意地悪をしてやろうと思い、わざと刺のある言葉を言ってみた。


「貴方はこんな事をして、私の都合とかを考えているの?」


「うっ、それは………気持ちが先走っていて、考えていなかった……済まない。」


「謝って貰ってもしょうがないわ………それに弘雅君は、私と戦いたいんでしょ?」


「戦いたい!」


「でもね、私は戦いたくないのよね」


「それは、俺が困る………なんで、戦いたくないのさ?」


「私だって、色々と忙しいのよ!」


「そ、それは………本当に済まなかった………」


「もういいわ!早く始めましょ!?」


「戦ってくれるのか!?ありがとう!」


弘雅は、困ったり、嬉しがったしてコロコロと表情を変えてくるので、私は本気で楽しんでしまった。


(やばいな~!………楽しいかも!?私ってSかもしれないじゃないのかな?)


私は、そう思いながら能力の開放具合を考えた。弘雅は由美と同じぐらいの能力を持っているはずなので、様子を見る為にも50%ぐらい開放した。


(私の推測では50%ぐらいで、A〜Bクラスの力だよね!とりあえず、これで相手をしてみよう)


すると、弘雅は私の開放した力を見ると何故だか溜息を吐いて私に言ってきた。


「おいおい、由美との戦いの時には、もっと強いの力を感じたんだけどな?………俺って弱く見えるの?……では、俺の本気を見せてやろうじゃないの!?」


そう言うと、弘雅は能力を徐々に開放し始めたていった。私は徐々に上がっていく弘雅の能力にビックリしていた。


(う、うそでしょ?………私はずっと、弘雅の能力はAランクだと思っていたのに………この人は、こんな実力を隠し持っていたの!?)


弘雅はAランクを超えてもまだ、能力を開放し続けているが要約、収まった。


私はとんでもない勘違いをしていた見たいだった、ずっと弘雅の限界はせいぜいAランクだろうと思っていたのだが、弘雅の能力はSランクに匹敵する力なのだ。


正確なランクで言うならA+だろうか?Sランクに限りなく近い能力者、それが井上 弘雅だったのだ。


「貴方、凄い実力を隠していたのね?」


「褒めて貰えて、光栄だよ!」


「なんで、それほどの力を持っているのに隠しているの?」


「この社会は能力で人の価値が決まるのを、君も知っているだろ?」


「ええ、知っているは………実力がない者は、落ちこぼれの烙印を押されて、価値さえ貰えない………」


「そうさ!馬鹿げているだろ?この社会は、篤も翼もただ能力の制御や力が弱いだけで、落ちこぼれだってさ?………腐ってるよな!?」


(私には痛いほど判る………篤の時に味わったわ!………人は自分より弱い者を見下して接する事を、嫌ってほど体験したよ!!)


「そうね………でも、貴方が実力を隠すのと何の関係があんのよ?」


「それは、Dランクの奴にそれより上のランクの奴が戦って、負けた時の絶望した顔が見たいし、それに、篤や翼といた方が気が楽だし楽しめる」


「………いい趣味してよね!アンタ!!」


「でも、君との戦いは違うから、君に僕を認めて欲しいんだ!………こんな、気持ちは初めてだよ!」


「そ、そうなの?………でも、まずは私に勝ってから言いなさいよ!」


「そうだな!まずは君に勝たなくてはならないな!」


お互いに、会話を終わらせるとそれぞれ構えて、お互いの出方を探っていたが、待っていても仕方ないので寛子の方から仕掛けた。


寛子は右の掌に火の玉を作るとそれを、弘雅に向かって放ったが、弘雅は火の玉を寛子に向かって来ながら体をそらしながら、ギリギリで避けて右手のを上から下へ振り下ろすと、水の刃が出来て寛子に向かってくる。


寛子はまだ火の玉を放った直後なので、構えが取れないので直撃を避ける為、咄嗟に自分の前に氷の壁を張ったのだが水の刃と氷の壁は接触すると大きな衝撃音を立てて消えた。



寛子は防ぎった思い、直ぐに正面の弘雅の姿を見たが弘雅はそこにはいなっかた。


「凄いね!あれを防ぐんだ!でも、後ろがガラ空きだよ!」


寛子は声の聞こえる後ろの方を振り向くと、寛子の背中に右手を突き出し大きな水の球体を放とうとしている弘雅がいた、寛子は間に合わないと思った。


弘雅が放った大きな水の球体は寛子をスッポリと包み込んだ。


(うぅぅぅ!!!苦しい!!!息が出来ない・・・)


水の球体に飲み込まれた寛子は息が出来ないで、もがいていた。


その姿を弘雅は見ながら苦しそうにしている寛子に語りかけて来た。


「苦しいだろ!早く負けを認めてくれ………俺は君を傷付けてくないんだ!」


寛子は苦しい中、弘雅の勝ち誇った態度やいかにも手加減してる態度に怒った!


(なにを勝ち誇ってんのよ!!何か、ムカつく!ムカつく!!!)


寛子は水の球体の中で空間干渉能力を使って自分の周りの空間を歪ませて球体の中から消えた。


(!?・・水の球体の中でも出来るのか?・・・何処に行った?)


弘雅は予想外の出来事に驚愕した!そして、いきなり消えた寛子を探した。


寛子は弘雅の右側に現れて直ぐに右足に雷を纏って上段蹴りをしていた。


「喰らいなさい!!!」


弘雅は気付くのが遅かったので、咄嗟に自分の特殊能力を使用した。


(あれ?)


寛子は直撃間違いなしと思った蹴りが虚しく空振りだったので何が何だか分からなかったが、寛子は警戒して直ぐに体制を戻した。


寛子は弘雅の方を見て驚愕した、そこには弘雅の首から上の顔が無くて代わりに霧が出ているのだ。


「な、何なの!?………貴方って何者なの?」


寛子がそう言うと、弘雅の首からの上の霧が固まり出して弘雅の顔になっていく。


その現象を見ていた寛子は混乱するしか無かった。


混乱している寛子に弘雅は少し笑い話してきた。


「俺の得意な能力は見ての通り水なんだが、それとは別に、俺が生まれ持って来た〈霧の能力〉だよ!体のどの部分も霧に変化させられるんでね!………でも、誰にも見せた事は無いし使うまでもなかったけど、君のさっきの攻撃は危なかったよ!」


「………褒めてくれて、ありかとう!………でも私も先生達に特殊だって言われたけど、貴方も十分、特殊だよね!」


(な、何でこんな能力を持ってるのよ弘雅は!それにしても攻撃が当たらないとなると………厄介すぎるわよ!あの能力は………どうしよう?)




寛子はそう言うと、気を引き締めると弘雅の厄介な能力をどうするか考えていたのである。

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