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10分間のエース  作者: 橘西名
インターバル(憧れの舞台編)
239/305

01:新たなるステージ(中京高校編)

新章突入です!


 中学最強を誇る千駄ヶ谷中学は、最初から圧倒的に強かったわけじゃない。


 中村(なかむら)八重(やえ)野田(のだ)佳澄(かすみ)(あずま)千波(ちなみ)久世(くぜ)(さくら)上園(うえぞの)青空(せいら)のいた黄金時代をピークに見たとして、ある程度の大きな波のある中を連続優勝へ繋げていったのには様々な理由がある。


 黎明期は、熱意に満ちた指導者と厳しい練習に付いていける選手がいるだけだった。それがいつしかエースと呼ばれる選手が出てきて、結果も自ずとついてくるようになったのが千駄ヶ谷のエースを中心にしたチームの原型だ。


 エースを中心にしたチームは、総合力が高くなるだけでなく別種の強さを持っていた。


 大事な場面で必ず決めてくれる一人が精神的な支柱となり、窮地に陥ろうとも誰もが勝ちをあきらめない。


 気持ちだけじゃない確かな実力があって、初めての全国優勝は成し遂げられる。





 そしてときは流れ、同世代から恐れられ別次元の強さを誇るようになった千駄ヶ谷中学の黄金時代には十年に一度の逸材が五人も揃い、そのレギュラー五人のうち四人が当時三年生。


 高校へ上がっても即レギュラーであることは間違いなしと言われ、四人の進路は人気タレントと同じくらいの注目を集めていた。


 その中の一人が選んだのは、学費免除・食費含む生活費全額支給という破格の待遇を提示した高校。


 別にバスケが強いというわけでも、これから強くなっていく保証など何もない所だ。


 千駄ヶ谷中学で“天才”と呼ばれるほどの実力があるのに馬鹿げた進学先だ。


 そこへ進学する彼女は、バスケになんて思い入れがなく、入部を強制されていないのをいいことに浮いた学費で遊び歩くんじゃないかという噂が流れる程だった。


 そのような普通な精神を彼女が持っていたら世界はきっと平和に回り続けただろう。




 元千駄ヶ谷中学のエースガードである(あずま)千波(ちなみ)は、天才は天才でも他者を驚愕させる奇抜なプレーを得意とする。




 どちらかといえば“天災”と言った方がしっくりくる。




 小さな身体に破格のバスケットセンスを詰め込んだ少女である。



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