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第1話 バスターと云う者

記念すべき第一話!ってことでこれからそれなりに執筆していこうと思うのでよろしくお願いします。

あの日。

中華街に母親と弟と俺で中華料理を食べに行っていた。

俺はその時小籠包に餃子にって色々食っていたんだっけ。

そんなこんなで料理を食べ始めていた頃、厨房の方が騒がしくなっていた。

席に座っていた人々が厨房へ一斉に目を向ける。

俺も口にいっぱいチャーハンを詰め込みながら視線を向けた。

見たところ冷蔵庫から赤い液体が滴っているのだ。

あぁ…よくわからないが中華料理屋だから生肉を捌いて冷蔵庫に入れることもあるだろう。

そう思いながらオレンジジュースの瓶の栓を開けてグラスに注いだ。そしてふと厨房の方に視線を戻した時だった、店員が冷蔵庫を開けた時店員の顔から血の気が引くのを感じた。

冷蔵庫の戸が視界の邪魔で見えない、店員の一言で俺はただただ手に持っていたレンゲを落としてしまった。


「男の…生首…」


客の女が叫び出しその場は地獄となった。

時が止まったかのように動かないやつだったり、走ってトイレに駆け込んだやつだったり。

そんな中でも平然と料理をしていた店員が出刃包丁を振り下ろした。

骨ごと肉を切る鈍器の音が室内に響き渡る。

静まり返った店内、その店員が笑い出し肩を震わせだした。


「あ〜あ、見つかっちゃったぁ〜」


こいつが主犯なのか…!?

そんなこと考える暇もなく、女は耳を疑う発言をした。


「もうみんな殺しちゃおうか……!!!」


手にしていた出刃包丁をガスのゴム管に振り落とし破断させた後ガスのコックを全開にした。


『終わった…』心の中はこれでいっぱいになった。

火をつけガス爆発で木っ端微塵にするつもりだ。


「このまま皆殺しだよ…!」


逃げ惑う客に向かって女は言った。

ここで火をつければ女も死ぬ。一種の自爆テロか!?

女は箱からマッチを取り出し火をつけた………

女店員の顔が歪む。火のついたマッチを手から離した。

重力の働きのままに火のついたマッチはガスの元へ落ちてゆく……!


言うまでもなくガスが火に引火し爆風と共に大爆発を起こした。

爆風と共に火が迫る。 

母親が俺と弟に覆い被さった、あの時窓ガラスと一緒に吹き飛ばされたから、破片が刺さって痛かったのを覚えている。

店にはざっと70人ほどいた、全部窓の外に放り出されたもんだから下の人は押し潰される。そう、それが母親と弟だ。母はかなりの火傷を負い重症だったが俺は腕を軽く火傷した程だった。今助けられる人が動かなくてはいけない。そう思い瓦礫に挟まれた人たちを助けていった。煙が邪魔で前が見えない、そう思っていた時女らしき影が見えた。風が吹き煙が晴れた。これで捕まえられる………………………!?


「なんだよ…なんなんだよこれ…!」


そこにいたのは女なんかじゃなかった。くすんだ青の体、一つだけの眼球、エプロンを着たバケモノだった。

焼けてグチャグチャになった頭部を掴んでいる


「後デ食ベヨウト思ッテイタノニ…………」


喉の奥から何かが上がってきた。必死に堪えた。

自分を落ち着かせ顔を見上げた、しかし化け物と目を合わせてしまった…。


まずい…気づかれた…

死ぬ…!こいつに殺され…!!

バケモノがこっちに手を伸ばしてっきた瞬間だった、

バケモノの腕がその場に落ちた。


「ナニ?腕ガ欠損シタダト?」


「坊主は下がってな!俺が今から助けてやる。」


左の方から声がした。

そこには白っぽい髪にバンダナを巻いた男がいた。

筋骨隆々で敵に回したらまず負けそうな見た目だ。

するとその男はを唱えどこからか刀を取り出し構えた。

その様はまさに武将の様だった。


「バスター流…青龍…!」


その声と共にその男が青い刀でバケモノの胸を切り裂いた。

残像が見えるほどの速度…!勢いが凄まじかった。

そしてバケモノはチリになり消えその男は去ろうとしていた。

俺はお礼が言いたく名前を聞いた。


「あのっ…!よかったら名前教えてもらえませんか…!」


「………バスター、そうとだけ答えておこうか!」


バスターさんはそう言いガハハハと笑いながら去っていった。

俺はその日からバスターさんに憧れを抱いた。

その後その中華屋はニュース等で有名になったが、俺以外に悪魔とバスターさんの素顔を見た人がいないと言う。

その後は特にいざこざなく生きれてるし母も弟も生きている。

ハッピーエンドってことなのだろう。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


そして今、6年後

高校に進学してまあそれなりに普通の生活をしている。

部活に打ち込んで学習もしてと…しかしバスターさんへの憧れをいまだに叶えられていない自分がいる。

普通じゃないのはわかっている上にバケモノもバスターさんも本当にいたのか曖昧になってきているぐらいだ。

そんなことを考えながら家までの帰路に着く。

すると繁華街を歩いているチャラそうな男と女の人が手を繋ぎながら路地裏に入っていくのを見た。しかしその路地裏は行き止まりでどこかに繋がっているわけでもなく、学校でもなんやかんやで噂になっているところだ。俺は鼻の下を思いっきり伸ばしてこの後何をすんのかを好奇心だけで見に行こうとしてしまった。

何かムフフなことをおっ始めているのか!?突き当たりが見えたその時だった。

そこにはムフフとか一切なく女が頭から食べられているところであった。

思考が一瞬止まる。


「え…あ…うそ…でしょ…」


鼻の下が思いっきり縮まった。

しかもいるのはさっき見た男じゃない。6年前見たバケモノだ…


「あ…あぁ…バ、バケモノ……!」


「ア…!?ナンダオマエ…!……テメェ見ヤガッタナ!!ブッ殺シテヤル…!」


やっちゃった。これは死んだ。あの時みたいに誰かが来てうまくいくわけがない。

こっちに来る、バケモノが、もう、助からないのか…!

心拍数ダダ上がりで汗は滝の様に流れ出る。

もうヤケクソでも…!


「おりゃぁぁぁぁぁぁぁあああああああ!!」

一か八かで殴った。力いっぱい殴った。何発も殴った。

しかし全く効いていない様子だ。


「殴ラレタ分ヤリカエサネェトナァァァァ!」


バケモノの右拳が飛んでくる。

死んだ。もうこれはダメだ。

俺は歯を食いしばって目を瞑った…


「グッ…!ガハァッ!!!」


バケモノの悶える様な声を聞いて目をゆっくり開けた。

そこにはバタフライナイフが無数に刺さったバケモノがいた。


「バスターさん…なのか?」


「おい。お前なんでバスターの名前を知っている。」


俺はびっくりして後ろを振り返る。

そこにはあのバスターさんではなく金髪の背の高い男がいた。


「こいつ狩ってから話聞くわ、とりあえず肩貸せ」


「えっ…ええ〜…」


俺の肩を足場にして上に飛んだかと思えば、でっかいバタフライナイフをに乗って落ちてきた。

そのままバタフライナイフはバケモノの頭にブッ刺さった。これが串刺しってやつか………。


「ギャアッ…アッアァァアアアアアアア」


バケモノが言葉にならないぐらい叫んでいる。

……そういえば灰にならない。さりでなく聞いてみた。


「なんでこれ、灰にならないんですか?」


「魂を壊してないからだよ、肉体をボロボロにしても、魂を破壊しないと灰にならない。」


「あー後でお前記憶消すからな。」


「えっ……それって…、」


「俺もバケモノも見えなかったことに記憶を改竄する。」


「えぇ〜…そうなんですね〜……」


「とりあえずそろそろ俺がトドメを刺そうか。」

そういうとバタフライナイフをちょうどいい高さに蹴り靴底でバケモノの胸の方に向かって蹴った。

蹴ったバタフライナイフは無事胸にクリーンヒット。バケモノは灰になりながら悶えていた。


「とりあえずついて来い。来ないと……わかるよな?」


…と言いながらバタフライナイフを振り回す。


「あ、はい…、」


こう言うしかない。

こいつの喋り方なんか上からなんだよな〜……

俺はこいつについていくことになった。








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