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03-04 「ィタタタ・・・。華のハタチに何するんだよ。」

結は吹っ飛ばされ、突き当たりの本棚にぶつかり止まった。


「ィタタタ・・・。華のハタチに何するんだよ。

 けっとばさなくたっていいじゃん。

 たんこぶできたし。」


結がおでこにできた瘤をなぜながら振り返ると

あの緋色の髪がかなり先の角を左折した。




「あの少年め。後で覚えていろよ・・・。」


結はぶつかった本棚を見た。

あらゆる所にこちらの言葉で地理と書かれている。


「みつけた・・・。ヤッタア!ヤッタア!ヤッタアマン!!

 しょうがない。

 けっとばされたから見つかるのが早まったのは間違いないから、

 むかつくけど、許してやろっと。」


結は機嫌を直してニコニコしてた。






「ええと・・。地理地理。

 トウン国に乗り込むまでに少しぐらいは分かってたいしな。

 わかりやすいのがいいんだけど。」


結は端から丹念に一冊ずつ背表紙を目で追っていく。




「・・・あった。」


結が手にしたのは『受験にはこれ!!よくわかる図解地理』という

受験参考書であった。


「これでいいっか。

 にしても、こちらの世界にも受験ってあるんだ。」


結は索引からこの国とその周囲の地図を探す。




「えっとサイリニア王国。

 ディレク地方にある。

 サイリニア王国は西から北にかけてけわしい山脈におおわれている。

 南はなになに 樹海。東は荒野か。」




ディレク地方


華胥洛カショラクを中心に東西南北に囲んだ諸国を指して言う。

東にはトウン王国、西にはサイリニア王国、南にはナントテール王国、

北にはホクティウス王国がある。




<<ここがポイント!!>>

元々、華胥洛はディレク王国の主要商業都市であった。

しかし、国王の悪政で税金がつり上がり、

領民の生活は次第に低下していった。

耐えきれなくなった領民は数人の有力商人をたて、

国に立ち向かったのである。

クーデターは成功し、国王は暗殺された。

国王の4人の息子は華胥洛を四方位から囲み、

『WESN包囲陣』という作戦を決行した。

4人の息子たちはその拠点となった地に国をそれぞれ建国し、

そこから攻撃を続けたのであった。

しかしながら、主要商業都市であった華胥洛は

経済力がはんぱなく、外からの行商をシャットアウトされたにもかかわらず

その力は衰えなかった。


そして、息子たちの孫の代になった時、

4つの国と華胥洛は平和協定を結んだのであった。

特に重要なものは次の条件項目である。




一,他国に行く時は必ず、華胥洛を通過すること

一,王国に国王が就任した際には華胥洛が貢ぎ物を納めること


ここから言えることは両国が平等関係にあることと、

華胥洛が必ず、通行人を洛に立ち寄らせることから経済を優先することに対し、

華胥洛に属国の形をとらせるとこで各王国が地位を重視していることが伺える。




「へえ~。面白い歴史があるんだな~。

 もっと調べてみるか・・。今度は歴史歴史・・・。

 う~ん。」




幸いなことに歴史のコーナーはすぐ隣だったので、すぐに見つかった。


「よかったあ。隣りで。また探すのじゃ死ぬかと思ったε=( ̄。 ̄;)

 歴史歴史っと・・。あった。」


結が手に取りたいと思った本は75度ぐらい見上げたところにあった。


「どうやって取るか?梯子とかないのかなあ?」

と周りを見回してみたがある感じではない。




ピコーン!!


結の頭の中で電球が光った。


「 イイコト考えた!d( ̄  ̄)」


周りを見回す。


「誰もいないな。」


結がニヤリとして、本棚に手と足をかけて器用にのぼりだした。

来年ハタチになる娘のこんな姿は母親には見せられまい。




「よいしょ よいしょ あとちょっと。」


結は目的の本に手が届く所まで来た。




「らくしょう♪ らくしょう♪」


とその本を手に取り抜いた時だった。




急にゴゴゴゴという音がしたと思うと、

本棚がギギギィと動き出した。



「なっ何?」


どーも。森実です。

今日も結チャンはいきます。

今日はサイリニア王国の歴史について語らせてもらいました!!






そろそろお姫様を助ける王子様に会うはずです。


でもサブのサブが邪魔して出てこれません。


まだまだ出てきます。サブちゃんズ




く( ̄Д ̄)ノガンバレーーー♪


王子様とわたし!!



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