表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

必ず勝てるギャンブルのすゝめ

作者: たこわさ

俺はギャンブルの必勝法を見つけてしまった。


必殺技と書いているのに全く倒せない。


ラスボスと戦う時はあるあるだ。


でもこれはどんなギャンブルでも勝ててしまう。


必ず殺すのだ。


これでもう大金持ちだ、未来が眩しすぎて見てられねえ。


マーチンゲールの法則や設定をいじるなんてことはしない。


ただほんの少しだけ時間がかかることがネック、しかし大金を目の前にしてそんなのはどうでもいい。


イッツショータイム!!


おっと説明し忘れていた。


腰を抜かすなよ、やることはただ一つ、神に頼み願うことだ!


よく考えておくれ、初詣はとてもとても人が多い。


なのに人混みを簡単に受け入れてしまう、それどころかお守りというただのゴミを買う輩もいる。


それを不思議に思った俺は本当に神の力があるのではないかと思った。


そうでなければわざわざ年明けから人混みでいっぱいいっぱいの神社なんか行かねえ。


しかしこれはただの思考に過ぎない、もしかしたら神なんていないとまだ思っていた。


試しに五円玉を賽銭箱に投げ入れたあと友達とポーカーやるので勝たせてくださいと願った。


そしたら10回勝負で6対4で俺の勝ちだった。


相手は初心者らしく役をあまり覚えてないらしいのだが、やはりこれは神の力であろう。


でもまだ分からない、神の力なんて信じ難い、今度はスクラッチを10枚買うので1枚でも当ててくださいと願い、五円玉を賽銭箱に入れた。


そしたらまさかの神のおかげで1枚だけ300円のが当たった!


これはもう神の力だと確信した。


つまり神の誇る賽銭箱にお金を入れて、ギャンブル勝たせてくださいと願えば勝てるのだ。


手始めにボートレースからしていこう、賽銭箱に10円玉をいれて勝たせてくださいと願った。


それをして昼食を食べいざレースだ。


5000円を3ー6ー1の三連単で賭けた。


いいぞ3番がリードしている、おおっ!6番も来てる!


結果は1ー2ー4だった。


おかしい、2周目で3と6が転覆した。


しかし俺はその原因を見つけた。


賽銭箱に入れるお金が少なかったのだ。


10円玉で勝たせてくれたらさすがに神は優しすぎる。


だから今度は1万円を賽銭箱に入れた。


ボートレース勝たしてくださいと願って。


今度は穴を狙わず2ー1ー3の三連単にした。


オッズは少し低いが勝つためだからしょうがない。


1周目、予想通り2ー1ー3の順だった。


これはいいぞと思い無我夢中だった。


結果は5ー6ー1だった。


徐々に5、6が追い詰め追い抜かれてしまった。


おかしい、神に願ったのに勝てないのはおかしい。


今ようやく原因が分かった。


神の力は距離と値段が関係するからこうなってしまったのだ。


例えば遠投が得意な人がいるとしよう。


30メートル離れた所からじゃがいもを投げて渡してと言われたらそれは出来る、しかし1キロメートル離れていたら力は足らず渡せない。


つまり神の力にも効力の範囲があるのだ。


ボートレースは神社から40キロメートル、それはそれは効力が届くわけが無い。


そしてもう1つの原因、1万円じゃまだ足りないということ。


三連単を1万円賽銭箱にいれて勝たせてくれるほど神は優しくない。


だから10キロメートル以内の競馬場に賽銭箱に30万円入れて願って行くことにした。


ちょっと痛手だが競馬で勝てばいい。


絶対勝つギャンブルをやらない人間なんていない。


着いた、ここが今日の決戦場、競馬場だ。


9ー7ー11の三連単に3万賭けた。


本当はもっと賭けたかったが30万円も神社に貢いだのでこれ以上は出来ぬ。


しばらくしてレースが始まった。


いいぞ!いいぞ!とても良い!


これは途中で勝ったと思った、というか確信した。


結果は9ー7ー11だった。


勝った!やっぱり神の力は偉大だ!


機械に馬券を通し、お金を貰った。


倍率は7,4で22万2000円だった。


しまった、賽銭箱に30万円いれて結果的に負けになっていた。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ