ぼくらの平行世界間戦争
経済的な不安は無く、交友関係も良好。美しい恋人だっているし、追うべき夢も持っている。
前触れもなく現れる人生の分かれ道の度に、一つの道を選んできたけれど、そうして辿り着いたのは不足なんて何もない人生だった。
それでも時々、考えてしまう。もしもあの時、別の道を選んでいたならば、一体どんな人生を歩んだのか――と。
ある日、一人の男が僕の前に現れる。僕と同じ顔をしたその男は、僕と同じ声でこう言った。
「よう、俺はお前だよ」
分かれ道の向こう側。出会うはずの無いその男は、奇しくも今、僕の前に立っている――。
00.夜明け前
2022/09/12 17:00
1.見知らぬ男
2022/09/12 17:00
(改)
2.僕にならなかった僕
2022/09/13 17:00
(改)
3.取り留めの無い、朝/夕
2022/09/16 17:00
(改)
4.寂静
2022/09/27 17:00
(改)
5.まどろみ
2022/10/11 17:00