7(イザベル視点)
びっくりした。
まさかマーク様に告白されるとは思わなかった。
ふと下を向いた時に見た手を見て私の手を握ったマーク様の熱を思い出すとまた体温が上がりそうだ。
私はどうしたら良いだろうか?
マーク様の事は弟の様に思っていた。たぶん。きっと。
ちょっと今の心境だと本当にそう思っていたのかわからなくなってきた。
もし、私がマーク様の告白を断ったらどうなるだろうか?
きっともう二度とマーク様のお側にはいれないだろう。
遠くからマーク様の夢を応援する事になる。
……それは嫌だと思った。マーク様の夢を側で応援したい。手助けしたい。
では、マーク様と夫婦の様な事は出来るだろうか?
今まで考えた事もなかった事だ。
マーク様と腕を組む、口づけをする、妻の務めをはたす。……これらをマーク様とする事を想像してみても私は全く嫌悪感を抱かなかった。
これは、私もマーク様の事が好きだという事だろうか?
さすがに混乱しているだろうからもう少し様子を見てみたい。
でも、きっとマーク様にとって良い返事を出来るのではないだろうかと予感していた。
私にとってはマーク様が幸せな事が一番だから。私が幸せに出来るのなら光栄なことだ。
私はすぐにマーク様を追いかけるべく立ち上がった。