第参フェーズ 初動の声Ⅱ
時間があったので2部連続投稿になります
内容は前回の続きです
それではどうぞ!
(マターといい異界の生物といいあり得ないだろう常識的に考えて!)
憤る気持ちを抑えて本郷は現状整理を始めた。
・最大目的はマターの精製
・精製に伴い"異界の生物"が来る
今はそれだけだ、宮本さんの話はまだ続くだろうと予測していると。
「ここまでの話で意見のあるものはいるか?」
宮本は尋ねたが誰も挙手をするものはこのときはいなかった。
「よし、ならばこの年で幹部自衛官に上り詰めた優秀な君たちならばなぜ防衛省がこの計画に深く関わるかのか、理由が解っただろう」
『・・・』
少しざわついた。
(まさか自衛隊に所属したとしてもないと思っていた事がこんなところで…本気なのか!?)
どうやら本郷以外にもこのプロジェクトで防衛省、特に陸上自衛隊での役割を察することができた人はいたようだ。すると本郷の2つ前の席に着席していたウェットショートヘアーの日本人平均身長ぐらいな、いかにもエリートですと言わんばかりの男が挙手し威勢のある声で。
「それは、"異界の生物"と呼んでいるモノとの直接戦闘ですよね。宮本一等陸佐」
と答えた。
(へぇーこの重々しい雰囲気のなかよく発言する気になれたなぁ)
と関心を寄せる本郷であったが考えが同じで自分の理解力がついていけることが確認できて安堵する面、その直接戦闘のときがきたらどうするか不安と感じる面もあった。
「その通りだ。大久保一等陸尉」
『・・・・・』
ミーティング中では最大の沈黙が訪れる。誰もが生物を相手とした戦闘が起きるとは思っていないからだ。
「その上で君たちには2つの仕事がある。一つ目にこの中の10人がこの第一戦闘発令所で戦闘の指揮、命令の発令を行う。二つ目に残りの5人が今、第一ホールにて説明を受けている幹部未満の自衛官と共に現地での戦闘を行う。この2つがある」
そんなもん決まっているここに残り指令を飛ばしていたほうが確実に安全だ"異界の生物"…もはや敵と言っても齟齬はない少なくとも危険度は現地戦闘のほうが断然高い。
「この配属決定は君たちで話し合ってもらう、決め終わったら…そうだな本郷二等陸尉君が私に報告しろ」
突然名指しで呼ばれ一瞬体を強張らせたがなんとかスムーズに返事することができた。
「了解しました!」
―同年同日 電車内―
「どうして、どうしてあんなことになってしまったのだ…」
力ずくで残りのデスクワークをこなして定時退社を敢行した本郷はいつにも増して後悔の念を口に出したその訳は遡ること約7時間前
本郷は何を思ったのか直接戦闘を請け負うグループに自主的に配属したのであった。
疲れますねぇ以外と
これから話は更に飛躍するでしょう
そういえば前回のあとがきに「ぶっ飛んだ設定に驚くでしょう」とかほざいていたような…
それは一体・・・?