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しるし2(詩集)

巨峰

作者: さゆみ


手を伸ばせばすぐに届いた

夜は案外近かった

手応えを感じた

夜を引きちぎる

たわわに実った巨峰だった

大粒の玉がしっかりと

引きつけあっていた

そうか、夜は巨峰で出来ていたのか


瑞瑞しい玉

ツルんと夜を剥く

生まれたての夜は翡翠色だった

夜を食べる

摑みどころのないやわらかな

ガリッ

種が弾けた

飛ばして!

種はそういって流星になった


巡り合わせは偶然で必然

運命は大小判だ

不幸せを知って幸せを知る

奇跡がいつか遺跡になる

後悔しながら航海をやめない

先は見えないからトキメキが咲き

人生やめられない

でしょ?


夜は熟成して僕は熟睡する

目覚めれば夜は去り

ワインを零してゆくんだろう

朝焼けで胸がいっぱいになる









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― 新着の感想 ―
[良い点] 巨峰の比喩がずば抜けて秀逸です。 一つ一つの表現が一々的を射ています。 種が歯に当たった感触まで感じた気分になりました。 [一言] 美味しい果汁をいただいた幸福感。 ごちそうさまでした。
[良い点] 夜を巨峰と見立ててからの言葉遊び。 葡萄の描写から種が流星になって、巡り合い。 そこから対比と思わせておいて、さらに言葉遊び。 眠ればそこには葡萄酒という夜の姿。 様々な比喩と対比の組み合…
2015/10/07 06:07 退会済み
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