これを『王族混入異変』とでも名付けてみようか。
サブタイトルは特に意味は無いです。
「さっそく、異変について話すわね。」
ゆかりは、一口紅茶を飲んでから話始めた。
「少し前まで、この異変は外来人がたくさん紛れ込んで、現世の技術をここにもたらしすぎて幻想郷が滅びてしまう危険性があっただけだと思っていたわ。」
確かに、前回異変について聞いたときはそういっていた。
もかとももはそれだけでもここは滅びるのか、と思い、技術の提供はあまりしない方がいいと思い直した。
「思っていた、ということは、今は違うのね。」
今ももたちがいる紅魔館の主、レミリア・スカーレットが言った。
「そうよ。この異変は、もっと危険なものだったの。だから急いで欲しくて、あなたたちを呼び戻したわ。」
ゆかりは危険な異変だと言った。
外来人がたくさん来ているだけではないのか?ともかは思った。
「この異変の危険な理由は……」
ゆかりは間を置いて言った。
「異世界と混ざりそうなのよ。」
「「「「はああぁぁぁぁぁ!?」」」」
「どういうことだよ!ってゆーかヤバイの?」
「それはヤバそうだね。(・_・)」
ももともかはのんきだ。とくにももはわからずに叫んでいたようだ。
「なっ………そんなことになったら……滅びるわよ?」
「あややややややややや!!だ、大スクープです!詳しくお聞かせください!」
レミリアは絶句した後、冗談じゃないわよね、と言った。
それと、どこかから盗み聞きしていた新聞記者の文が乱入した。
「ゲッ!ブン屋……まあいいわ。続きを話すわよ。……異世界と混ざる原因は、異世界人が私のスキマを壊したせいで、その異世界との結界が脆くなったのよ。そして、その紛れ込んだ異世界人が王族らしくて、今異世界では脆い結界を壊そうと四苦八苦しているわ。それが破られると混ざり合い恐ろしいことになるのは間違い無いわ。」
「つまり、その王族を探し出して帰せばひとまず安心ですか。」
文がゆかりの続きを言った。
手帳にきっちりメモしている。
「そういうこと。だからあなたたちには王子を探してほしい……と言いたいところだけど、その王子はやんちゃで……きっと身分も完璧に隠して他の外来人に紛れているわ。」
「質問です!なぜ王子がやんちゃだと知っているのでしょうか!」
文は一瞬皆が抱いた疑問を指摘した。
「え、それは、えー、そ、それは今は関係無いわ。それはおいといて、身分を隠している王子は見つけるのは難しいから、外来人を全員集めて帰してしまえばいいと思ったわ。だからもっとスピードをあげて。」
「「はーい(^_^)v」」
ももともかは怪しそうだけどまあいっかぁ、と思いながら返事をした。
「・・・」
文はなんとしても聞き出してやる、という雰囲気でゆかりを見ている。
「でも、何でさくやさんに伝えさせるのではなくて、私たちに直接なの?」
「さくやには急いでしてもらいたいことがあったのよ。」
「ふーん。」
ももはもう興味が無さそうに言った。
「そういえば、ゆうかに負けた。どうすれば勝てるかなぁ。」
ももは自分達も外来人だったことを思い出してゆうかの回収について考えた。
「今外来人を集めてるのは異世界人を返すためなのだから、ゆうかは絶対違う確信があるのだから外来人を全員集めてからでも遅くないわ。今は外来人を集める事を優先すべきよ。」
ゆかりはそう答えた。
だが、ももともかにとってはゆうかは大事な親友、こんな危ないところにうろうろさせるのが心配だから早く、取り返しのつかないことになる前に連れ戻したいのだ。
どう正論で返すか、もかは考えた。
ゆうかは確かに明らかに地球人、王族とかあり得ない。
危ないからだ、とか、親友だから、とかだとバッサリ切り捨てられるだろう。
むやみな発言は不利になるだろうから迂闊に発言はできない。
幻想郷の危機を回避するためには、外来人の回収が必要..........
そこまで考え、もかはゆうかを探す為の、一つの理由を思い付いた。
「ゆうかについていった外来人がいる。頑なに私たちについていくのを断り、ゆうかについていったほうが楽しそうだって言ってた外来人の回収のついでにゆうかも回収すればいいよね!(゜∇^d)!!」
「それはアリね。」
レミリアは頷いた。
「でも、それならゆうかと戦う暇はないからその外来人だけを回収すればいいって言われるんじゃ……」
ももは不安げにゆかりを見た。
「ゆうかについていくのが楽しそうだって言ってたんでしょう?ならその外来人は抵抗するでしょうね。」
ゆかりは苦笑しながら答えた。
そして、この会議はお開きとなった。
文は幻想郷の住民に不安が出ないようにしながら外来人の情報を集めてくれるらしい。
ももともかは効率をよくするために簡易スキマを作る道具をもらった。
簡易スキマは入れたものを紅魔館へワープさせられるだけの道具であり、どこでも自由に行けるものでは無い。もかは少し期待していたからがっかりした。
「じゃあ、外来人をほぼ集めたと思ったらかえればいいんだよね。で、人里にまた戻った後永遠亭って所に向かう。」
「永遠亭はけいねさんが知ってるだろうし、協力してくれるからわからないことは頼る。金がなくなったら紅魔館に帰る。これでok?( ^∀^)」
もかとももは確認してから出発した。
少し大変なことになったが、外来人探しの旅はまだまだ続く!
???「ここは……」
???「なんだこのモンスター……初めて見るものばかりだな。」
???「気を抜いてはいけませんよ。攻撃にたまに何かおかしな能力が混じってますから。」
???「そんなの発動される前に殺せばいいだろ?今は王子がどこにいるか、それだけを考えて歩けばいいんだよ、お前は。」
???「わかってますよ………人間はこの世界にはいるのでしょうか?」
???「俺に聞かれても。」
???「独り言なので気にしなくていいですよ。」
???「チッ…紛らわしいんだよ!」
???「王子が逃げて気が立っているのはわかりますが、落ち着かないと貴方の殺気でここのモンスターが寄ってくるかもしれません。」
???「………ここのモンスター厄介だな。」
???「あ、向こうに村みたいなものがありますよ。寄ってみましょう。」
???「そうだな。」
亀更新ですみません。
次はゆうか視点です。
たぶん。




