3日間のルームメイト
外来人発見です。
ゆうか視点ですが、外来人をどんどん発見していきます。
王子?
それはファンタジーのような?
それとも性格が王子?
どっち?
「あ!えっと、い、今のは聞かなかった事にしてくんない?」
あわてて言うたっちゃん。
でも、気になるな~?
「………」
無言で伝えてみようとしよう。
これで折れてくれなかったら諦めよう。
「で、でさ!今日夜ご飯一緒に食べない?」
「…………」
うーん、その誘いは嬉しいけど……。
黙ったままだとどんな反応するのか気になる。
慌てる?怒る?泣く?いや、泣くは無いか。
「なんでも奢るから!だからさっきのは聞かないで!」
「喜んで!!」
つられました。
でも、抹茶アイスとかあんみつとか………じゅる。
「よかった~。じゃあ話変えよう!」
そんなに触れられたくないことか。
コンコン
ん?
「ごゆっくりしているところ申し訳ないのですが、もう一人相部屋を希望している方がいらっしゃったのですが……」
断ろう。
また男だったりクラスメートだったら嫌だ。
「どうぞ~!」
ええ!?
たっちゃん何勝手にいっちゃってんの!?
どうしよ。
怖いなぁ。
「あ、ごめん!君に聞くの忘れてたよ!」
「うん……」
知り合いでは無いことを祈ろう。
あ、今ロリータ来てるんだけど、フードがついていて猫が描いてある、というかねこみみ。かわいい。
それを被って顔を見えなくしよう!
バンッ
「ここが俺様の部屋か。」
来た!
……聞き覚えのある声?
「こんばんわー!相部屋のたっちゃんと!」
「ゆうかです!」
「「よろしくー!」」
たっちゃんが元気よく自己紹介をしたから乗って明るく自己紹介をしたけど、はずかしい。
「ん?おい、女と相部屋なのか?」
「そうなんだよねー。男女で分けられてないんだよ。」
「じゃあ布団はどうするんだ?『大きい布団になっておりますので布団は借りることはできません。』と受付の奴が言っていた。三人で寝るか?」
…………うわ。
やっぱりこいつ………クラスメートの俺様だ。
俺様は偉そうで、恐い。
そんな人と同じ布団で……無理です。
「三人で寝るわけにはいかんっしょー。女の子だし。」
そうそう!
「でも、同じ部屋で一晩一緒に寝るなら今更じゃね?」
む……確かに。
「え、君は1日だけなんだ。僕は3日泊まるよ。ゆうかは?」
まじで。
「3日。」
「お前らも3日なのか!一晩じゃなくて三晩か。まあ、同じ布団で寝るのは今更じゃね?大きい布団らしいから離れて寝ればいいだろ。」
「あれ?君も3日!みんな3日なんだね!3日間よろしく!」
「よろしく…」
「せいぜいよろしくしてやるよ」
偉そうなー!
「布団はどんな大きさかが問題だよね。」
あれ?
一緒に寝る案採用?
「ひいてみるか。」
「ゆうかはちょっと離れて見てていいよ。」
あ、手伝わなくていいんだ。
布団をしきおわった。
「すこし想像より小さいかな?でも三人でも寝れるね。」
「そうだな。」
「じゃあ布団のことは置いといて、次はご飯!夜ご飯一緒に食べない?」
もしかして三人で寝るの決定?
ご飯……たっちゃんのおごり☆
何食べようかなぁ?
「ゆうか……ほどほどにお願いします。」
「ごめん」
「そのごめんは容赦なく食べようと思ったことにたいしての?それともこれから容赦なく食べることにたいしての?」
もちろんこれからのこと。
ニヤァ
「これからのことですかそうですか。」
たっちゃんはうなだれた。
「奢りなのか?」
俺様が食らいついた。
「ゆうかにはちょっと借りがあってね。」
「ふーん、夜ご飯は一緒に食べてやってもいい。だが、奢りはいらん。」
うう、俺様が一緒……
食べる時にもフードとれないじゃないか!
奢りを断るなんて.......ああ、プライドか。
「じゃあよろしく!それにしても、ゆうかの服かわいいね!」
「猫……ロリータって言うやつだろその服。」
え、そこでわたしの服?
うう、えっと、見られてると……はずい!
「にゃーって言ってみて!」
「に、にゃ~」
「三回回ってワンって言ってみろ。」
「「それは犬でしょ」」
つっこみがハモッた。
「ここでもこのネタはあるのか?」
幻想郷で知ってる人がいるかどうかなんて知らない。
「さあ?」
「でもお前らもしってんじゃねーか。」
「だって僕達外の世界から来たからね。」
「!?俺様と同じだったのか!日本か?」
「ニホン?どこだい?そこ。僕は[メルファスト]という世界から来たんだ。ゆうかは?」
めるふぁ?
王子っていうからにはファンタジーだとは思ったけど凄くファンタジーちっくだなぁ。
「お前ら同じ世界じゃないのか?俺様は日本から来たんだが。」
「わたしも……日本」
「へえ。君達はニホンという所から来たのか。ところでゆうか元気ない?」
え、そう見えたか。
確かに元気ないけど。俺様がいるからね。
「そんなことはないよ。」
「そう?ならいいけど。そろそろ夜ご飯食べに行かない?」
「そうだな。この里を観光しながら食べ物屋探すか。」
「レッツゴー!」
持ち物は本を何冊か色々と、魔導書を持って、お金も忘れてない。
そういえばあかずきんいつのまにか帰ってたなぁ。
空気読んでくれたからかな?
今里を色々見ている。
他の二人はわたしの少し先を歩いている。
楽しそうだ。
「ゆうか!木でできた呪いの人形だって!どうおもう?」
呪い……そういうのは紛い物が多いよ。
「ほら!」
たっちゃんはわたしの腕を引っ張った。
ちょっと速くて転びそうになる。
「ほら、呪いの人形!この人形は持つと1日一回不幸になります。不幸の大きさは日によって変わる。だって!買ってみようかな?」
買うの?
「どうせ偽物だと思うけど……かわいいなこの人形。」
あ、俺様が人形買いに行った。
「僕も買おう!」
「わたしは……」
買いたくない。
ももともかから逃げる旅をする邪魔になる。というより本当はお金がもったいない。
俺様がこっち来た。
こっち来た?なんで?
「これやるよ。」
やるって……呪いの人形を?
断れない。
俺様怖いし。
「ありがと。」
ちょっとうつむきがちに言った。
「ございますは?」
細かいなぁ!
これだから俺様は!
「ごさいます。」
「それでいい。…何か今の角度だと猫が見上げてくるように見えるな。」
そうなってるのか。
この呪いの人形どうしよう。
「じゃあ夜ご飯食べにいこっか!あ、ゆうかも呪いの人形買ったんだね!本物だったらいいな。」
えー、わたしはやだよ。
食べ物屋はそば屋になったよ。
ざるそばを三人頼んだ後は雑談タイム。
そういえば俺様まだ自己紹介してなくない?
「今更だが俺様は宮古 雄馬だ。」
「じゃああだ名決めちゃおう!みやこっちと……ゆうかどうしよう?」
「ゆうでいいんじゃね?みやこっちは意外と嬉しいが。」
嬉しいのか俺様!
こうして、楽しい時間は続くと思われていた。
……その考えは、すぐに壊された。
次は何か起こります。
呪いの人形......┐(´д`)┌
軽い気持ちで買ってしまっていいのかな?




