表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
コレは俺の真実の物語だッ  作者: 鴉野 兄貴
みっつめ。これがハーレムだッ

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

20/35

ユウガオ

「ユウガオ。何故遥ハルカナルの子供を殺したのか説明願えないかな」

俺は勤めて優しく彼女に尋ねる。とはいえ、刀から手を離しはしないのだが。


『風鳴』。俺が握るその剣は王家に伝わる名刀であり、刃こぼれ一つしない理不尽な刀だ。


『話がある』


 俺は彼女を呼び出し、城の中庭にいざなった。

花の香りは。俺のような罪人にも優しく感じるものらしい。

「あれは侍女がやったことでしょう」彼女はすっとぼけた。

「そうだな。泣きながら可愛い子供を絞め殺さざるを得なかった娘の心境。察するに余りあるな」

腹に子供がいなければ、斬り捨てている。


「傀儡の魔物如きが私を殺して、国が機能すると思うのですか」嘲る彼女に。

「ああ。いい事を教えてやるよ」俺は努めてニッコリ笑いながら彼女に告げた。


「俺が昔持っていた本。『教科書』ってのがあるんだが」「? 」

「いや、参考になるね。あと『ノート』に『鉛筆』『消しゴム』。この世界にはないけどな」

結論を言う。日本人の学習能力と基礎教養舐めるな。義務教育は偉大である。


「ついでに言うと、ハルカナルに抱かれた女の多くは俺たちに協力的だったよ」「な」

「連れて行け」「はい」


 花畑の各所に配置された兵たちがユウガオを連れ去っていく。

ハルカナルは私のッ 私だけのものだっ 他の女のモノではないっ 」


 彼女は知らない。自分の抱いた心が嫉妬と呼ばれるものであることを。

自分が身ごもっていれば、当然ながら他の女と子供を作るほうが合理的だ。

『俺たち』の心情的にありえないだけで。


「いつまで。こんなことが続くんだろうな」俺はため息をついた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
このランキングタグは表示できません。
ランキングタグに使用できない文字列が含まれるため、非表示にしています。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ