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第8話 4回戦、強者たちのテーブル

全国市区町村カードバトル!

第8話 4回戦、強者たちのテーブル

3回戦を突破した誠一は、控え室で大きく息をついていた。「先生のアドバイスがなかったら絶対負けてた」観客席から祐奈が駆け寄ってきた。ピンクの髪を揺らして、少し怒ったような顔。「ちょっと誠一! またもギリギリで進むって何なのよ! あんなにヒヤヒヤさせないでよね、バカ!」「ご、ごめん……でも勝てたからいいだろ?」「……ふん、まあ、次はちゃんとポイント取って勝ちなさいよ」ツンとした口調だが、目が心配そうに誠一を見ている。瀬奈が隣で大笑い。「ははっ、誠一らしい勝ち方だな! 昔からしぶとかったもんな。お前、次も同じテーブルだぜ!」「え、マジで?」巨大スクリーンに4回戦のトーナメント結果が表示され始めた。

【4回戦 テーブルC】

誠一 明日奈 瀬奈 麗歌 「明日奈に麗歌……強敵ばっかりだ」明日奈は紫髪に黒ストッキングのクールギャップ美人。猫好きで可愛いものが好きという意外な一面がある。最初は誠一を疑っていたが、今は信頼してくれている。麗歌は有名企業の社長令嬢。大人びたスタイルで金銭感覚がおかしい。お嬢様口調で、カードも高レアがよく来る殿噂があるらしい。瀬奈は肩を組んでくる。「よし、誠一! ここは私が守ってやるから、一緒に勝ち抜けようぜ!」「頼もしいな、瀬奈。よろしく!」試合開始前、明日奈が静かに近づいてきた。「……誠一、運だけじゃここまで来れないわね。少し、見直したわ」「ありがとう、明日奈。俺も本気だよ」麗歌はお嬢様スマイルで優雅に座る。「ふふ、皆さんごきげんよう。誠一さん、瀬奈さん、明日奈さん。楽しい試合にしましょうね」

『4回戦、全テーブル開始! 初手5枚ドロー!』

誠一の手札:

・竹田市(477km²)

・豊根村(155km²)

・光市(92km²)

・南丹市(61km²)

・国立市(8km²)

「また中堅と小さいのが混ざってる……温存作戦で行くか」

『第1ラウンド オープン!』

誠一 → 国立市(8km²) (超小さい面積カードで誘い)

瀬奈 → 小山市(171km²)

明日奈 → 南相馬市(398km²)

麗歌 → 日高町(992km²)

麗歌が初手で高レアカード!「ポイント、麗歌選手!」麗歌「まあ、当然ですわね」

スコア:誠一0 瀬奈0 明日奈0 麗歌1

追加ドロー。誠一は神戸町(18km²)を引く。

『第2ラウンド オープン!』

誠一 → 光市(92km²)

瀬奈 → 白老町(425km²)

明日奈 → 中央市(31km²)

麗歌 → 猪苗代町(394km²)

瀬奈の白老町が最大。

「ポイント、瀬奈選手!」瀬奈「よしっ!」

スコア:誠一0 瀬奈1 明日奈0 麗歌1

『第3ラウンド オープン!』

誠一 → 神戸町(18km²)

瀬奈 → 江府町(124km²)

明日奈 → 南魚沼市(584km²)

麗歌 → 久万高原町(583km²)

明日奈の南魚沼市が麗歌の久万高原町に僅差で勝つ。「ポイント、明日奈選手!」

明日奈はクールに頷く。「……ふう」

スコア:誠一0 瀬奈1 明日奈1 麗歌1

追加ドロー。

『第4ラウンド オープン!』

誠一 → 竹田市(477km²)

瀬奈 → 上牧町(6km²)

明日奈 → 篠栗町(38km²)

麗歌 → 伊奈町(14km²)

誠一の竹田市が最大!「ポイント、誠一選手!」ようやく1ポイント。観客席の祐奈が小さくガッツポーズ。

スコア:誠一1 瀬奈1 明日奈1 麗歌1全員同率に並ぶ。

『第5ラウンド 最終ラウンド オープン!』

誠一 → 豊根村(155km²) 

瀬奈 → 稚内市(761km²)(最後の切り札)

明日奈 → 倉敷市(356km²)

麗歌 → 田野町(6km²) (温存失敗?)

瀬奈の稚内市が最大!「ポイント、瀬奈選手!」

最終スコア:誠一1 瀬奈2 明日奈1 麗歌1 

上位2名勝ち抜けは瀬奈(2ポイント)と、残り3名の1ポイント同率でタイブレーク。

残り手札面積合計計算。麗歌は強カードを使い切ったため残り小さい。明日奈は中堅残り。

誠一は一関市などバランス良く残し。「……残り手札合計で、誠一選手が最高!」

勝ち抜け:瀬奈(2ポイント) 誠一(1ポイント+タイブレーク勝ち)

明日奈と麗歌は惜敗。明日奈は静かに立ち上がり、誠一に視線を向ける。

「……おめでとう。また運も実力のうち、ね」少し悔しそうだが、笑顔を見せた。麗歌はお嬢様らしく優雅に一礼。「負けてしまいましたわ。でも、楽しかったですことよ。また次はぜひ」瀬奈が誠一の背中をバンバン叩く。「よしっ、誠一! 一緒に準決勝だ! 昔みたいに暴れようぜ!」誠一はうれしくなって笑った。「ありがとう、瀬奈。明日奈、麗歌もいい試合だった!」カメラで4人を撮影し、記念に1枚。4回戦突破。またしてもタイブレーク頼みだったが、誠一はベスト8へ進出。観客席では祐奈がホッと胸を撫で下ろし、琴美が大はしゃぎ。巨大スクリーンに他の結果も表示。

綾斗(3) 祐奈(2) / 響子(0) 堅夜(0)

祐奈と綾斗が勝ち抜け。準決勝はさらに豪華な顔ぶれに。

誠一は深呼吸した。「あと2つ……県内1位まで、あと2つだ」――次回、5回戦準決勝! 誠一・祐奈・綾斗・明日奈の最終4人テーブル!

(第8話 終わり)

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