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第10話 決勝戦、頂点の座を賭けて(最終話)

全国市区町村カードバトル!

第10話 決勝戦、頂点の座を賭けて(最終話)

会場はこれまでにない大歓声に揺れていた。巨大スクリーンに「決勝戦 最終テーブル」と赤い文字が輝き、実況の声が最高潮に達する。中央の特設テーブルに座るのは、ただ二人――誠一と祐奈。誠一はカメラバッグを膝の上に置き、胸に手を重ねた。向かいに座る祐奈は、ピンク色の髪を静かに揺らし、真剣な表情で誠一を見つめる。「……誠一と決勝か。なんだか運命的ね」優しい声。でも、その瞳には静かな闘志が宿っていた。観客席は超満員。

今まで戦ってきたメンバーたちは最前列で固く手を握り、応援している。琴美は観客席で「お兄ちゃん優勝してー!」と声を張り上げてひときわ目立っている。

先生はマイクを握って開会宣言。「みんなー! ついに決勝よ! この二人が県内1位を賭けて戦うわ! 楽しんでいきましょうねー!」

『決勝戦 開始! 初手5枚ドロー!』

誠一の手札:

・盛岡市(886km²)

・津別町(716km²)

・函館市 (677km²)

・鎌倉市(39km²)

・鶴ヶ島市(17km²)

「すげえ……強カードが3枚入ってる。でも小さいのもある」

祐奈の手札は見えないが、策士だけに完璧な構築のはず。

『第1ラウンド オープン!』

誠一 → 鶴ヶ島市(17km²) (いつもの誘い)

祐奈 → 弟子屈町(774km²)

祐奈が早めに強カード。「ポイント、綾斗選手!」

スコア:誠一0 綾斗1追加ドロー。

誠一は鹿屋市(448km²)を引く。

『第2ラウンド オープン!』

誠一 → 鎌倉市(39km²)

祐奈 → せたな町(638km²)

また祐奈。「ポイント、綾斗選手!」

スコア:誠一0 綾斗2会場がざわつく。「祐奈が圧倒的か!?」

琴美が「お兄ちゃん……!」と小声で呟く。

『第3ラウンド オープン!』

誠一 → 津別町(716km²) (ここで反撃)

祐奈 → 大船渡市(322km²)

誠一の勝ち!「ポイント、誠一選手!」

スコア:誠一1 綾斗2

観客席が沸く。琴美がホッと息を吐く。追加ドロー。誠一はつくば市(283km²)を引く。

『第4ラウンド オープン!』

誠一 → つくば市(283km²)

祐奈 → 富士宮市(389km²)祐奈の富士宮市が上回る!

「ポイント、誠一選手!」スコア:誠一2 綾斗2同点に追いついた! 

会場が大歓声。祐奈は初めて小さく微笑んだ。「……やるね」追加ドロー。誠一は長門市(357km²)を引く。

『第5ラウンド 最終ラウンド オープン!』

誠一 → 盛岡市(886km²) (切り札)

祐奈 → 南会津町(886km²) (まさかの同面積のカード!)

同面積!「同面積のため、両者ポイント獲得!」

最終スコア:

誠一 3 綾斗 3 完全同点!

決勝は残り手札の面積合計タイブレークへ。審判が二人分の残り手札(各4枚)を回収し、慎重に計算。

実況が叫ぶ。「……残り手札面積合計 誠一選手が上回りました!」

優勝 誠一!会場が割れんばかりの歓声と拍手に包まれる。誠一は立ち上がり、拳を握った。「やった……!」祐奈は静かに立ち、誠一に手を差し出す。「……おめでとう。完敗だ」誠一が握手。「祐奈、ありがとう。最高の試合だった!」先生が壇上に上がり、トロフィーと旅行券を誠一に手渡す。「誠一くん、優勝おめでとう! あなたらしい勝ち方だったわね~」誠一はトロフィーを掲げ、仲間たちに向かって叫んだ。「みんな、ありがとう!」祐奈は涙目で拍手しながら、「……バカ、よくやったわね」と小声で。瀬奈が「おおおー! 誠一すげえ!」と叫び、明日奈はクールに微笑む。琴美は飛び跳ねて喜び、亜沙は「あへへ~、おめでとうさん~」と関西弁で。涼子は少し悔しそうに、神与は熱い視線で、雛乃は「ふん、私より上か……」とツン。誠一はカメラを構え、会場全体を撮影。こうして、第47回全国市区町村カード大会三重県地区予選は、旅行好きの普通の高校生・誠一の優勝で幕を閉じた。

――全国1位。それは、夢じゃない。仲間との絆、新しい旅の始まり、そして、みんなの笑顔が詰まった宝物だった。全国市区町村カードバトル!三重県地区予選編 完

(第10話 終わり)

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